掃除・洗濯

珪藻土についたカビや汚れの落とし方!原因や予防方法も解説

珪藻土を使用したアイテムは、脱衣所や台所など水回りでとても重宝します。一方で、「珪藻土はすぐに乾くのに、どうしてカビが生えるの?」「珪藻土にカビが生えてしまったけれど、どう落とせばいいか分からない」と珪藻土に生えたカビで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

適切な保管方法やお手入れの仕方を知っておけば、万が一珪藻土にカビが発生したときにも正しく対処できます。この記事では、珪藻土にカビが発生する原因や対策、付着してしまったカビの落とし方について詳しく解説します。

珪藻土(けいそうど)とは?

珪藻土とは、植物プランクトンの一種である珪藻(けいそう)の殻が化石になり、蓄積されて固まった土のことです。珪藻土の産地は海外が主ですが、日本でも約80箇所で採掘されています。

珪藻土は、よく見ると内部にたくさんの細かい穴が開いており、いびつな形状をしています。それらの隙間に水が入り込むため、吸水性と速乾性に優れているという特徴があります。珪藻土は、産出地によって性質が異なるので、それぞれの特徴に合わせた用途で利用されています。

もともとは壁材として使われる場面が多かった珪藻土ですが、近年では家庭用のバスマットやキッチンマットとしても活用されるようになり、珪藻土を使ったアイテムは年々増加しています。

珪藻土は本来カビが生えにくい

珪藻土は、空気中の水分を吸収したあとで自然に放出する性質があり、乾きやすいという性質があります。カビの成長には水分が欠かせないため、速乾性に優れている珪藻土にはカビが生えにくいという特徴があります。

ただし、珪藻土が水浸しになるなどして吸収した水分の放出が追い付かず、水分が蒸発していない状態が続くとカビが繁殖する可能性があるので注意しなくてはなりません。

珪藻土にカビがつく原因・カビが生えやすい状況

珪藻土にカビを発生させないためには、カビが増殖する要素である「湿度」と「養分」に注意しましょう。ここからは、カビが生える原因と繁殖しやすい状況について解説します。

湿気がこもっている

部屋の湿度が常に高い状態は、珪藻土にカビが生える原因となります。珪藻土は速乾性に優れていますが、湿度が高い環境だと空気中の水蒸気が飽和し、吸収した水分を放出できなくなってしまいます。

日ごろから湿気がこもりやすい脱衣所はもちろん、家全体を換気する習慣をつけて珪藻土のカビ発生を防ぎましょう。

手入れを怠って皮脂や汚れが蓄積している

珪藻土に皮脂汚れがついていることも、カビ発生の原因になります。カビは、皮脂汚れを養分として成長するからです。

珪藻土は水を使った丸洗いには適さないため、以下のように手入れしましょう。

  • 使用後は壁などに立てかけ、乾きやすくする
  • 定期的に天日干しをする
  • 人体に無害なアルコールスプレーで除菌する

カビはひとたび生えると速いスピードで増殖するため、日ごろからお手入れを心がけましょう。

手入れを怠って皮脂や汚れが蓄積している

珪藻土についたカビの落とし方

珪藻土にカビがついてしまった場合、漂白剤やサンドペーパーを使ったお手入れがおすすめです。ここではカビの発生・繁殖度合いに応じた作業方法をご紹介します。

カビが少ない場合:タオルに漂白剤を塗布して拭く

わずかにカビが付着している程度であれば、塩素系漂白剤を塗布したタオルで珪藻土の表面を軽く拭き取る程度で十分です。

お手入れ後は、風通しの良い日陰で乾かしてください。

カビが多い場合:漂白剤を直接塗布して拭く

珪藻土全体にカビが生えてしまっている場合は、漂白剤を直接拭きかけた上で拭き取るようにしましょう。カビが落ちたことを確認したら、風通しの良い日陰で乾かしてください。漂白剤には、泡タイプと液体タイプがあるため、汚れ具合に合わせて使い分けましょう。

また、漂白剤を水で薄め、浸け置き洗いで全体を洗浄することもできます。カビが落ちたら水が蒸発するまで、風通しの良い日陰で乾かしてください。

ただし、漂白剤に長時間浸けることで、珪藻土の吸水効果が損なわれたり変色してしまったりするリスクも考えられます。浸け置き時間は必要以上に長くせず、漂白剤の注意書きに記載されている時間内にとどめましょう。

カビが落ちない場合:サンドペーパーで擦る

漂白剤でも落とせないカビが珪藻土に付着している場合は、サンドペーパーで直接削り取るのも効果的です。

お手入れ時は削りカスが出るので、マスクや保護メガネを着用し、屋外で作業するようにしましょう。珪藻土についた削りカスは、水で軽く流すか掃除機で吸い取り、雑巾などで拭いてきれいします。

最後にアルコール系の除菌スプレーを拭きかけて仕上げてください。

カビが落ちない場合:サンドペーパーで擦る

珪藻土のカビを対策する方法

珪藻土のカビ対策は、保管方法や環境、日々のお手入れがポイントです。ここからは具体的なカビ対策についてご紹介します。

除湿・換気をこまめに行う

例えば、除湿機を使用したり、こまめに換気をしたりして部屋の湿度を下げることは、珪藻土のカビ対策にもっとも有効な手段です。

カビは湿度が80%を超える環境で急速に増殖するため、珪藻土を置く場所の湿気には十分注意しましょう。

また、湿気がたまらないよう、通気性の良い場所で保管するようにしてください。

使用後は立てて保管する

珪藻土にカビが発生するのを防ぐためには、水分が含まれる状態で長く放置しないことが大切です。例えば、珪藻土を床に敷きっぱなしにすると底面が乾燥しにくくなり、カビの発生に繋がります。

使用後は壁に立てかけるなどして、両面ともしっかり乾燥できる環境を整えましょう。立てかける前に水分を拭き取るようにすると、水が垂れて床を汚す心配もなく、乾きやすくなります。

アルコール系の除菌スプレーを使う

珪藻土にアルコール系の除菌スプレーを拭きかけることもカビ対策に効果的です。短時間で蒸発するアルコールを使用した除菌スプレーは、珪藻土を目詰まりさせることなくカビ対策ができます。

除菌スプレーは1カ月に1回程度で十分に効果を発揮しますので、お手入れを怠らないようにしましょう。

なお、掃除用・食器洗い用などの洗剤にも除菌効果はありますが、珪藻土の目詰まりの原因になるため、使用を避けるようにしましょう。

まとめ

珪藻土をバスマットやキッチンマットとして利用する際は、水分と汚れの付着に注意し、日々のお手入れをしっかりすることでカビの発生を防ぐことができます。

万が一カビが発生してしまった場合は、漂白剤などを使って汚れを落とし、再度カビが発生しないように適切な保管・お手入れを心がけましょう。

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