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書くことで自分を知ろう 「マイノート」で叶う自分らしい生き方

仕事や将来に悩んで行き詰まってしまった経験はありませんか。自分に自信が持てなくなり、他人と比べて落ち込んでしまったとき、自分の過去を振り返ろうとしても「あの時自分はどう思っていたのだろう」と記憶が曖昧になってしまい、余計に落ち込んでしまいますよね。そんなとき、日々の気付きや思ったこと、良いなと思ったことを何でも書いておけるノートがとっても活躍するのです。

ここでは、整理収納アドバイザー・Emi氏の著書『続けるほど、毎日が面白くなる。もっともっとマイノート』(大和書房)をもとに、自分らしい生き方を叶えるための「マイノート」の効果と活用方法をご紹介いたします。また、この記事の筆者自身もマイノートを実践しているので、私自身が感じたマイノートの効果も併せてご紹介させていただきます。

マイノート

マイノートは心の貯金通帳

マイノートとは、「自分が今感じた素直な気持ち」を日付順に書き留めた自分だけのノートです。仕事・趣味・育児などに分けず、すべてを1冊のノートにまとめるという書き方が、マイノートの特徴と言えるでしょう。

お金に余裕があれば貯金をするように、「気持ち」を貯めておくマイノートは、まさに「心の貯金通帳」。すぐには役に立たないかもしれませんが、続けているうちに「自分がよく書いているテーマ」を知ることができ自分らしさの発見にもつながります。

マイノートは大きな夢を叶えるためのノートというよりは、「自分を知り、心の余裕を持つためのツール」なのです。

続けて得られる4つの効果

マイノートは他の誰でもない、自分自身の「日々の気づき」を貯めたノートです。マイノートは自分を知ることができるほか、続けることで得られる4つの効果があります。心の中にすこしでもモヤモヤがある人は、マイノートを続けることで自分の心の持ちようを変えることができるはずですよ。

続けて得られる4つの効果

冊数が増えるほど自分に自信が持てる

ただ毎日が過ぎていき、「また何もせずに一日が終わってしまった」とモヤモヤすることはありませんか。そんなときマイノートを続けていれば、目に見えてページや冊数が増えていきます。すると、「日々の大切なことや興味があることを貯金できている」と気づくことができ、私の毎日は「何もしてない」なんてことはなかったんだ!と自分に自信がもてるようになりますよ。

人と比べなくなる

SNSなどを見ていて他人の生活がうらやましくなったり、「この人と比べて私は…」と落ち込んでしまう人もいるでしょう。ですが、マイノートを開けば自分自身の成長の記録を見ることができます。比べるなら他人と自分ではなく、昔の自分と今の自分を比べてみましょう。

たとえば、入社してすぐの頃に書いたマイノートを見てみると、今ではなんでもないような悩みが書いてあることも。こうして自分自身の成長を感じられることもマイノートの良い効果です。

アイデアをすぐに出すことができる

「友達の誕生日、何をプレゼントしようか?」「次の旅行どこか行きたいところある?」という問いかけに対して、インターネットで調べていませんか?情報がたくさんあり、キーワードを入れればすぐに調べることができますが、「私の行きたい場所」と調べてもをしても出てきませんよね。

そんなときにマイノートに行きたい場所や気になっているものがストックしてあると、自分自身のアイデアや答えをすぐに出すことができるのです。「この人はいろんなアイデアをもっている」と思ってもらえるきっかけにもなりますよ。

毎日が面白くなる

マイノートを書きはじめると、目の前の環境は変わっていなくても、意識が変わってきます。例えば、カフェで聞こえてきた何気ない会話を「面白い」と感じられたり、マイノートに書きたいという気持ちから、普段は気に留めない本やお店が目についたりしてくるでしょう。こうして、自分のもとに情報がたくさん入ってくるようになり、毎日が面白いと感じるようになるのです。

「こころ」の変化

ここまでマイノートで得られる効果をご紹介してきましたが、ここからはもうすこし掘り下げて見ていきましょう。

著者のEmiさんいわく、マイノートは「自分を知り、心の余裕を持つためのツール」ですが、続けていると物事を自分のフィルターを通して見るくせがつけられるようにもなります。インターネットで情報があふれている今、耳に入ってくるものが必ずしも正しいとはいえませんよね。みんなが使っているから良いものだ、テレビでこう言っているのだから間違いない、と「他人軸」で物事を判断してしまっては自分らしい生き方とは言えませんよね。

そんなときは、「自分はどう考えるのか?」という目線で考え、それをマイノートに書き残してみてください。自分のフィルターを通して考えて、自分の言葉で表現することができるようになれば、少し生きやすくなるのではないでしょうか。

「こころ」の変化

また、落ち込んだときや体調の変化があったときもマイノートを活用しましょう。続けていると、「この時期はイライラしがちなんだな」とか、「毎年春に肌荒れするのは季節の変わり目だからだな」などと気持ちや体のリズムが分かってきます。

マイノートに書いていなければ、なんとなく不調が続いているけど原因もわからない…とネガティブになってしまう可能性もありますが、見返すことで傾向が分かると、それだけでも心がラクになるものです。お肌の調子や肩こり、なんとなくイライラするなど、心と体の変化を記録してみましょう。

〜筆者の体験談〜

「こころ」の変化
私はマイノートにその日の精神状態と生理周期を書くようにしています。「生理1日目/モヤモヤ…」「生理おわり/今日はスッキリ!」など、簡単に記しておくと、見返したときに「私って生理前はネガティブになりやすいんだ」など、こころの変化に気づくことができて、仕事を詰め込みすぎないようにするなど事前に対策ができるようになりました。

「生活」の変化

普段の生活の中でも、マイノートはとっても活躍します。今までにもらった手紙や、お店の情報カード、映画や舞台のチケットなど、「取っておきたいけれど、どこに置いたらいいか定まっていないもの」をマイノートに貼ってみましょう。お財布や引き出しにしまいっぱなしになりがちですが、マイノートならあとで見返せるので「そういえばこのお店行きたかったんだ!」と思い出すことができますよ。

また、ビジネス本や暮らしのテクニックなどの本は、読んだあと、自分の暮らしに活かしたいですよね。そんなときにも、マイノートが活躍します。本を読んでいる最中に「これをやってみよう」と思っても、読んだ後になると忘れてしまうことはありませんか?

せっかく手に入れた情報を無駄にしないためにも、本を読みながらマイノートを書くようにしてみましょう。本の内容とともに自分の感想や行動することを書いておくと、本当にいいと思ったポイントを忘れることなく、生活に活かすことができますよ。

〜筆者の体験談〜

「生活」の変化
私は舞台の観劇が好きで、今まではチケットをお財布にしまいっぱなしにしていることがほとんどでした。マイノートを始めてから、観劇に行った際のチケットをマイノートに貼る習慣がつき、お財布の中もスッキリ。マイノートを見返すとその時の記憶がよみがえり、「思い出観劇」という新しい楽しみも増えました。

「仕事」の変化

マイノートを書く時、仕事のアイデアや悩みはプライベートと分けて書きたいと思うこともあるでしょう。しかし、著者のEmiさんは仕事のこともプライベートのことも、一緒のノートに書くことをおすすめしています。仕事と暮らしがうまく混ざり合うと、どちらにもいい影響があるはず、とEmiさんは考えているからです。

たとえば、営業の仕事をしている人の場合、マイノートに書いたテレビの話がお客さまとのトークに活きる可能性もあるでしょう。家庭でも、暮らしの中で起こった問題に対して「仕事のこの仕組みで解決できる」というふうにつながることもあります。

「仕事」の変化

また、うまくいった仕事のことを振り返り、抽象化することもポイントです。抽象化するためには、どんなメンバーで、どんなスケジュールで、どんな行動をして、何を使ったか、というように分解して考えると分かりやすいでしょう。

うまくいった仕事には、成功の法則が隠れています。その法則をどんどんマイノートに書き留めておくことで、次の仕事もうまくいきやすく、新しい仕事を始めるときにも「このパターンが使えそうだな」と選択の幅が広がるのです。

ここで注意してほしいことは、ノートの内容が「TODOリスト」にならないようにすることだとEmiさんは言っています。あくまでマイノートに書くのは、まだ形にはなっていないけれどもやりたいということや、考えたいことです。TODOリストのような「やらなければいけないこと」はスケジュール帳などに書き出すなどしてマイノートとは差別化させましょう。

〜筆者の体験談〜

「仕事」の変化
私は、「こんな仕事がしたい」「こんな資格がとりたい」というメモをマイノートに書いています。例えば、「カラーコーディネーター」「Webデザイナー」など、思いついた単語を書いておくだけですが、読み返したときに「この2つを組み合わせたらなにか仕事になるのでは?」と気づくことができるのです。実際に、マイノートに書いた「Webデザイナー」の勉強を今年から始めています。自分でも忘れてしまうような思い付きでしたが、マイノートが気づかせてくれました。

「人付き合い」の変化

大人になると、仕事や家事に追われて友人と連絡を取ることが減ってしまいますよね。「たまには連絡してみようかな」と思っても、あっという間に1年2年と時が過ぎてしまいます。

そこで著者のEmiさんがおすすめするのは、マイノートを見返して友人の名前を見つけたら、連絡のタイミングだと思うようにすることです。日常生活に追われ、友人のことを思い出すタイミングがなくても、マイノートに名前があれば読み返したときに引っかかるはずです。

そのためにも、友人の名前をマイノートに書き記しておきましょう。マイノートを始めたばかりで、何を書いたらいいかわからない!という方は、「友人リスト」を書いておくのも良いのではないでしょうか。

「人付き合い」の変化

また、パートナーがいる方は、パートナーのいいところを5つ書き出してみましょう。一緒にいる時間が長くなれば長くなるほど、「直してほしいところ」や「愚痴」が増えてしまいがちです。ですが、大げさなことではなく、「風邪をひかない」「ご飯を残さず食べる」といった小さなことでも大切な「いいところ」なのだとEmiさんは言っています。これらを書き出しているうちに、パートナーに直接伝えたい!と思うようになるはずですよ。

また、ケンカをしてしまった時も、原因と改善策を考えるためにマイノートに書き出してみましょう。ケンカをすることが悪いわけではなく、日々の小さなすれ違いをお互いに歩み寄って埋める方法があれば大丈夫です。ケンカとまではいかなくても、小さなモヤモヤやカチンときてしまったという時も、マイノートに書き留めておくと、見返したときに「私たちはこういう時に衝突しがちなんだ」という傾向が分かってきます。

ネガティブな内容を書くのはためらわれるかもしれませんが、マイノートに書くことで原因と向き合うことができ、パートナーとの仲もより良いものになるでしょう。

〜筆者の体験談〜

「人付き合い」の変化
私も、近況が気になる友人に連絡しようとおもってもつい後回しにしてしまうことが多々ありました。頭の中で「そういえばあの子どうしてるかな」と思っても、他のことをしていると忘れてしまうので、すぐにマイノートに書き留めておくことにしました。すると、読み返したときに気づけるので、そのタイミングでメールや電話をするようにしています。そうすると話の流れで遊びに行く予定がたったり、近況が聞けるので付き合いが途切れずにすんでいます。

まとめ

マイノートを書き、見返すということは、「自分と真正面から向き合う」ということです。続けていると自分の弱みにも気がついてしまうこともあるでしょう。しかし、ノートを通じて向き合うことで自分を認めてあげられたり、生きやすくなったりと、自分らしい生き方を叶えることができるはずです。

小さな感動や面白さにたくさん気づけるようになるマイノートを、みなさんも是非始めてみませんか?

書籍紹介:「続けるほど、毎日が面白くなる。もっともっとマイノート」(Emi 著/大和書房)2021年12月出版

「続けるほど、毎日が面白くなる。もっともっとマイノート」(Emi 著/大和書房)2021年12月出版

出版社書籍紹介:「続けるほど、毎日が面白くなる。もっともっとマイノート」(Emi 著/大和書房)2021年12月出版
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