キャッシュレス時代の家計管理とは?ズボラさんこそ試してほしい家計簿の新常識
そこで今回は、家計簿&家計管理アドバイザーのあき氏の著書『スマホでもできる あきの新ズボラ家計簿』(秀和システム)をもとに、キャッシュレス時代にあわせた楽な家計管理の方法をご紹介します。
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キャッシュレスは家計を楽にしてくれる!
コンビニやスーパーはもちろん、個人で経営しているお店でもキャッシュレス決済ができるお店が増えてきています。ほんの少し前までは現金払いばかりだったのに、レジで並んで他の人を見ているとクレジットカード、スマートフォン、ICカードで支払いをしている人をたくさん見かけるのではないでしょうか。
そろそろキャッシュレスにしないと時代に取り残されるような気になりますが、キャッシュレスにはなんとなく怖い、難しそうというイメージや、知らないうちに使いすぎてしまいそうという不安もありますよね。
ですが、キャッシュレスにはおトクなことがたくさんあり、物価や消費税など年々増える家計の負担を減らすためにはキャッシュレス決済の活用が不可欠でもあります。キャッシュレスを上手く活用できれば、何万円もの割引などを受けられることもあるのです。
キャッシュレスのメリット
キャッシュレスにするとおトクと言われても難しそうだし、ちょっと面倒ですよね。ですが、キャッシュレスのメリットをもっと知れば、一歩を踏み出すきっかけが増えるのではないでしょうか。ここではキャッシュレスにはどのようなメリットがあるのかを見てみましょう。
支払いがスピーディー
コンビニなどレジの支払い待ちの列でようやくあなたの番が回ってきたとしましょう。そんなとき、後ろの人の急かすような目線が気になりなりませんか。現金払いだと、早くお金を出そうとしているのに小銭がなかなか出てこないと困ったり、金額が合わなくて焦ったりすることも多いのではないでしょうか。
キャッシュレス決済なら支払いは端末へのカードの差し込みやタッチだけでとってもスピーディーに済みますし、お釣りの受取りに手間取ることもありません。
財布が軽くなる
お財布に現金をたくさん入れる必要がなくなってスッキリ軽くなります。銀行やATMに行く回数も減らすことができて時短になるだけではなく、よけいな手数料を支払うことも減らせます。
かさばりがちなポイントカードなどもアプリを利用すればスマホに取り込むことができるので、ミニ財布で済ませることもできますし、バッグも軽くなりますよ。
家計の記録が残る
キャッシュレス決済ではいつどこで物を買ったのかが電子的に記録に残りますので、レシートが無くなってしまっても後でチェックすることができます。アプリを使えば自動的に家計簿を作ってくれるものもあります。
ポイントがたまる
キャッシュレス決済を上手く活用すれば年間で支払った金額の2%から20%前後のポイントや割引を受けることができます。キャッシュレスの決済サービスはたくさんありますが、著者によるとメインで使う決済はQRコード決済、電子マネー、クレジットカードの順がおすすめです。
なぜかというと、キャッシュレス決済ではクレジットカードを単体で利用するよりも、クレジットカードをQRコード決済と電子マネーをクレジットカードに紐付ける方が、ポイントの二重取りや三重取りをすることができるからです。
手書き家計簿の活用法
キャッシュレスで困ることは「どれだけ使ったか分からない」ということではないでしょうか。「思ったより使いすぎてしまっていた……」は家計簿の書き方を工夫すれば防ぐことができるのです。
次項では、キャッシュレス時代に合わせた手書きの家計簿のつけ方についてご紹介していきます。
キャッシュレス時代は家計簿の書き方が変わる
一般的な家計簿は主に現金払いの支出をつけるのには適していますが、電子マネーやクレジットカードといったキャッシュレスの決済を記録するのには適していません。なぜかと言うと、商品などを買った日と代金が口座から引き落とされる日にはズレがあり、書き方に迷ってしまうことが多いからです。
また、電子マネーなどチャージをして利用するタイプではチャージしたタイミングで金額を家計簿に書くのか、それとも実際に何かを買ったタイミングで家計簿に書くのかといった、現金では無かった問題が発生するのです。
そこで家計簿でもズレをぱっとわかりやすくする工夫が必要になってきます。
支払い方法ごとの家計簿の書き方とは?
分かりやすい家計簿は項目を決めるところから始まり、「食・日用品費」「娯楽費」「特別費」のようにシンプルに大きな枠で考えることが大切です。一方、項目は少な過ぎても家計簿につけにくいので、適当な数にまとめましょう。
基本の家計簿は横軸にこの項目を取り、縦軸は現金と現金払いの電子マネー、クレジットカード、と支払い方法ごとに区切っていきます。
では、その支払い方法ごとの家計簿の書き方を見ていきましょう。
・現金払いの家計簿
まずは家計簿の基本である現金払いのつけ方をマスターしましょう。キャッシュレスを含め、全ての家計簿の基礎となります。毎日の家計簿をつけるのが面倒な時は、数日分をまとめて1日分として記入してもOKです。
日付、出費、支出の合計、残高を記入するだけにして、細かい内訳は書かなくて大丈夫です。締めたときに残高が合わなければ他の項目(娯楽費など)に「不明金」として記入し、残高を合わせてしまいましょう。
・電子マネーの家計簿
現金を電子マネーにチャージしたときは現金の欄に記入をしましょう。「チャージした金額を書く」のか、「電子マネーを使ったときに書く」のか迷いますが、著者のオススメは「チャージした金額を家計簿に書く」方法です。
電子マネーで何を買ったか分からなくなってしまうのでは、と思うかもしれませんが、電子マネーのアプリやホームページで利用明細を確認すれば何に使ったか分かりますよ。
家計簿に細かく書こうとして、件数が多くなるにつれて面倒くさくなり、いつの間にか辞めてしまっては意味がありません。もちろん、「書くことが苦にならない」という人は何に使ったかをメモしておくのも良いですね。
・クレジットカードの家計簿
クレジットカードは購入した日に家計簿につければいいのか、引き落としがあった日に家計簿につければいいのかが分かりにくく、さらに複数のカードを所持している場合、どのように管理したらいいのか混乱してしまいますよね。
そんなクレジットカードの家計簿は、使用したタイミングで記入するとシンプルで分かりやすく、今自分がいくら使っているのかがわかりやすくなります。複数のクレジットカードを所持しているときは、「カードA」「カードB」「カードC」とカード会社ごとに縦軸で区切っておけば混乱を防げます。
手書きは苦手…アプリ家計簿の活用法
手書きの家計簿はどうしても苦手だという方も多いのではないでしょうか。スマートフォンやタブレットなどで手軽に使えるアプリがたくさんありますが、アプリ家計簿には思わぬ落とし穴もあり注意も必要ですので、使いこなし方をしっかり押さえましょう。
アプリ家計簿は挫折しやすい!?
自動的に家計簿を作ってくれるなら挫折なんてありえないと思う人もいるもしれませんが、意外にも挫折をしてしまう人は少なくありません。
その理由は「アプリの見方が分からない」「収支がでたらめになる」「お金が貯まらない」などで、気づいたら見なくなってしまうということが多いのです。
正しいアプリ家計簿の始め方とは?
アプリ家計簿を始めるときには設定などいくつかやらなければならないことがありますが、手順を間違ってしまうと大きくズレてしまったりします。
アプリ家計簿はまず「締め日」を決めるところから始めましょう。1年間を何月から始めるのか、1ヶ月は何日から何日までかを決めましょう。この期間によって集計結果も変わってしまいます。
その次に「項目」で、そのアプリに使いたい項目があるのか、追加ができるのかを確認しましょう。一度取り込んだデータをあとから修正するのは大変なので、項目の設定は初めにしっかりと決めると後が楽です。
項目の設定が終わったら銀行口座、クレジットカード、電子マネーのデータをアプリ家計簿と連携させましょう。連携させることで自動的に家計簿が作成されますが、クレジットカードと電子マネーが紐付いている場合は支出がダブルでカウントされることもあるので注意してくださいね。
最後に現金管理や予算作成です。アプリ家計簿には家計管理をサポートする機能が多くありますが、よくわからないうちに操作をすると収支が狂ってしまう原因になります。慣れてきたら徐々に始めてみましょう。
アプリ家計簿のチェックポイント
アプリ家計簿をはじめたら、最初の1ヵ月はどのような家計簿が自動的に作成されるか「ただ見る」ことから始めることをオススメします。連携し忘れているクレジットカードや、二重計上などの修正をする必要があるからです。
最初のうちは収支がおかしくなっても、ここで整えておけば後になって大きく間違いが起きるのを防ぐことができます。
現金での支払いはアプリによって、自動処理か手入力かの違いがあるので注意しましょう。手入力の場合は細く分けずにまとまった金額を一括で処理してしまったほうが楽ですよ。
アプリ家計簿が上手く使えるようになってきたら、今月が黒字か赤字だったか、予算を守ることができたかをチェックするようにしましょう。初めのうちは赤字ということもありますが、毎月1回ほど家計簿を振り返り続けることで次第に改善点も見えるようになってきます。
それでも使いすぎてしまうなら?
キャッシュレスを家計簿と組合せて上手く活用すれば、家計を改善することができますが、それでも貯金ができないという人もいるかもしれません。キャッシュレスは現金と違い「出ていくお金が見えない」ことでどうしても使いすぎてしまう傾向があるのは確かです。
そんなときには次の方法を試してみましょう。
下ろす現金の金額を決める
キャッシュレスにすると現金を銀行から下ろすときの金額が減るため、1ヶ月あたりの使える現金を毎月固定額にするのはそれほど難しくなくなります。現金で支払う分に関しては、例えば毎月5万円と決めるなど、下ろした金額以内で1ヶ月を生活するようにコントロールしましょう。
1日の予算を決める
キャッシュレスでは手元に現金がなくても気軽に支払いができるため、知らず知らずのうちに使いすぎてしまうという人もいますよね。そんな場合は、だいたい1日または1回の予算を決めておくとよいでしょう。
例えば、スーパーでの買い物は1日分では1000円、仕事の日のランチは1日500円、飲み会は月に2回までなどとルールを決めておけば、1日に使ったお金を意識できるようになり使いすぎを防ぐことが出来ます。
まとめ
キャッシュレスは難しそうですが始めてしまえば簡単で、ポイントが入ったり、現金を引き出したりする手間もなくなりとても便利な決済方法です。いくら使ったかが分かりにくくなると思われがちですが、手書きやアプリの家計簿を活用して「見える化」することでカバーができます。
家計簿は続けることを優先に考えて、だいたいのお金の流れや収支を把握できれば十分です。家計簿をもとにお金が貯まる工夫ができれば、2人の楽しい思い出をもっとたくさん作ることもできるはずですよ。
書籍紹介:『スマホでもできる あきの新ズボラ家計簿』(あき 著/秀和システム)2020年3月出版
出版社書籍紹介:『スマホでもできる あきの新ズボラ家計簿』(あき 著/秀和システム)2020年3月出版
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