七夕の食べ物
季節の行事

七夕の定番食べ物は?地域別の行事食を由来・歴史とあわせて解説

7月7日は七夕です。子どもに人気のあるイベントなので、七夕にちなんだ料理を作ろうとお考えのご家庭も多いと思います。七夕の話をしながら子どもと料理を一緒に準備できたら、夏の思い出が一つ増えますね。

しかし、「七夕には一般的に何を食べるの?」「七夕の定番料理ってあるの?」のように、七夕の食べ物についてよく知らない方も少なくないでしょう。

そこで今回は、七夕の定番料理や各地域の行事食、七夕の由来などを紹介します。家族で一緒に作れるアイデアレシピも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

七夕の食べ物の定番は?

七夕の食べ物の定番といえば「そうめん」と「ちらし寿司」です。ここでは、そうめんとちらし寿司の由来や、七夕に食べられる理由をそれぞれ紹介します。

そうめん:天の川を連想させる食べ物

そうめんはもともと、七夕に食べられていた「索餅(さくべい)」の別名で「索麺(さくめん)」と呼ばれていました。索餅は小麦粉と米粉で作られますが、時代の流れとともに小麦粉だけで作られた「素麺(そうめん)」に変わり、行事食となって全国で食べられるようになりました。

また、そうめんには以下のような由縁があって行事食になったといわれています。

  • 七夕の風物詩「天の川」に見立てた
  • 栄養豊富なそうめんで健康を祈願した
  • 織姫にあやかって女の子の裁縫上達を願い、そうめんを糸に見立てた

そうめんは簡単に調理できるところも魅力です。ぜひ七夕に親子で一緒に作ってみましょう。

そうめん

ちらし寿司:縁起の良い食べ物

七夕にちらし寿司を食べるようになった明確な理由は判明していませんが、お寿司そのものはお祝いごとがある際に食べられてきました。七夕は季節の節目として、ちらし寿司が行事食になったと考えられています。

ちらし寿司は彩りも鮮やかで縁起が良く、行事食にぴったりな料理です。

ちらし寿司

【地域別】七夕の行事食を紹介!

ここからは、地域別の七夕の行事食として以下の3つを紹介します。

新潟県:笹団子(ささだんご)

笹団子

笹団子は、あんこ入りのヨモギ餅を笹の葉で包んで蒸した団子のお菓子のことで、新潟県で食べられています。笹団子に使われている笹の葉やヨモギは、殺菌力の強さから厄よけの効果が期待されています。

また、笹は真っすぐに天に向かって伸びていることから縁起が良いとされ、七夕にも縁のある植物です。笹を使った笹団子を食べることで、七夕を縁起の良いイベントにできるでしょう。

長崎県:索餅(さくべい)

索餅(さくべい)

索餅は、小麦粉と米粉を練ったものを細長くねじり縄のようにして作った古代中国から伝わるお菓子で、長崎県では今でも七夕に食べられています。

七夕に索餅を食べるきっかけは、中国の故事に由来しています。古代中国において、七夕に亡くなった帝の子が悪霊となって熱病を流行らせた際に、悪霊を鎮めるため、その子が好物だった索餅をお供え物として捧げるようになったという話があります。

これが日本に伝わり、無病息災を願って七夕に食べられるようになりました。

宮城県:笹かまぼこ

笹かまぼこ

笹かまぼこは、宮城県ではなじみのある七夕の行事食です。

笹かまぼこの起源は明治初期とされていて、豊漁期に余った魚を保存し、活用するために作られたのが始まりです。江戸時代に現在の宮城県を治めていた伊達家の家紋には笹が使われていたため、伊達家にあやかり笹かまぼこと呼ばれるようになりました。

また、笹かまぼこは名前のとおり七夕飾りでおなじみの笹の葉によく似た形をしているため、七夕と縁があるとされて宮城県民から親しまれています。

そもそも七夕とは?由来を解説

七夕は織姫と彦星の物語として広く知られています。ここからは、物語の詳細や七夕に込められた思い、各地で行われているお祭りを紹介していきます。

由来は中国古代の民間伝承

七夕で語られるお話は、次のような中国古代の民間伝承が由来となっています。

織姫と彦星は働き者でしたが、2人が結ばれてからは働かなくなってしまいました。困った神様が2人を天の川を隔てて会えなくしてしまいます。しかし、あまりに織姫が悲しむため、神様は年に1度だけは会えるように許し、その日が七夕とされました。

現代では七夕飾りを飾るのが有名

七夕の飾りには以下のような種類があり、込められた願いがそれぞれ異なります。

飾りの名称 込められた願い
吹き流し 裁縫の上達
巾着(きんちゃく) 金運の上昇や無駄遣いの防止
折り鶴 健康や家内安全
大漁や豊作
紙の着物 裁縫の上達
くずかご 物への尊重

吹き流しは、織姫の織り糸を表していて、魔よけの意味も込められています。

全国で行われている七夕まつりの例

七夕の時期には全国各地で祭りが開催され、代表的なものには以下があります。

  • ローソクもらい:北海道
  • うごく七夕まつり:岩手県
  • 仙台七夕まつり:宮城県

七夕に合わせて花火大会が催されることもあるため、七夕の時期に旅行を計画してみるのも楽しいでしょう。

七夕まつり

七夕の食べ物を家族で作ろう!アイデアレシピ3選

ここでは、七夕に家族で作るのにぴったりなアイデアレシピを3つ紹介します。

星型を切り抜く作業など子どもと一緒にできる作業もあるため、七夕の料理を作る際の参考としてください。

お星さまゼリー

材料(2人分)

  • 水:100mL
  • かき氷シロップ(ブルーハワイ):大さじ3
  • 炭酸水:200mL
  • 粉ゼラチン:6g
  • 水(ゼラチン用):30mL
  • 黄桃缶:50g

作り方

  1. 水と粉ゼラチンを合わせ、10分ほど置く
  2. 鍋に水とかき氷シロップを加え、沸騰直前まで温めて火からおろす
  3. ①を加えて溶かし混ぜ、粗熱をとる
  4. 炭酸水を加えて混ぜ合わせる
    バットに移しラップをする
    冷蔵庫で2時間冷やし固める
  5. 黄桃缶をクッキーの型抜きで星型に抜き、4枚作る
  6. ④をスプーンなどでほぐしてグラスに盛り付け、⑤を飾って完成

七夕フルーツパンチ

材料(2人分)

  • スイカ:1/8個
  • メロン:1/8個
  • 炭酸飲料(加糖のもの):200mL

作り方

  1. スイカとメロンを1cmの厚さに切り、タネを取る
  2. クッキーの型抜きで星型に抜く
  3. ボウルに全ての材料を入れ混ぜる
  4. 盛り合わせて完成

織姫と彦星カレー

材料(カレー2人分)

  • 鶏もも肉:1枚
  • 塩こしょう:少々
  • にんにく:5g
  • しょうが:5g
  • 玉ねぎ:1/2個
  • 中玉トマト:1個
  • サラダ油:適量
  • ココナッツミルク:200mL
  • 水:100mL
  • カレールウ:2〜3皿分

材料(ターメリックライス2人分)

    • お米:2合
    • ターメリック:小さじ1
    • オリーブ油:小さじ1

材料(デコレーション用トッピング2人分)

  • ブロッコリー:50g
  • にんじん:適量
  • スライスチーズ:2枚
  • 焼きのり:適量

作り方

  1. 鶏もも肉を食べやすい大きさにカットし、塩こしょうを振る。玉ねぎとトマトは1cm角にカットし、にんじんは輪切りにカット。ブロッコリーは小さく房で分け、にんじんとともにゆでる。
  2. 米をとぎ、ザルに上げる。炊飯器にお米と通常分の量とターメリック、オリーブ油を入れ混ぜ合わせる。炊飯器のスイッチを入れる。
  3. 鍋にサラダ油とにんにく、しょうがを入れ炒める。玉ねぎを加えてさらに炒める。
  4. ③を鍋の端によせて、両面に焼色が付くまで鶏もも肉を焼く。トマトを加えてさらに炒める。
  5. 鍋にココナッツミルクと水を加え、ひと煮立ちさせ火を止める。カレールウを入れて溶かし、溶けたら再び中火で2〜3分加熱する。
  6. デコレーション用トッピングの材料で織姫と彦星の顔を作る。スライスチーズをコップなどでくり抜いて型を作り、焼きのりで髪や顔を付ける。織姫の額部分には星型にくり抜いたにんじんを飾り、スライスチーズで冠を付ける。彦星の額部分には星型にくり抜いたスライスチーズを付ける。
  7. お皿にターメリックライスをハート形に盛り付け、周りにカレーをかける。ターメリックライスの上に織姫と彦星を載せる。型抜きをしたにんじんやスライスチーズをカレーに載せ、ブロッコリーを飾って完成。

まとめ

七夕は織姫と彦星が会うことを許された、年に1度の夏のイベントです。各地域ではさまざまな料理が楽しまれていて、子どもと一緒に作れる料理もたくさんあります。

今年の七夕は、織姫と彦星にまつわる話を子どもに聞かせながら、気に入った料理を作ってみてはいかがでしょうか。

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