ホルモンバランスを味方につけよう! 生理周期に合わせたダイエット方法とは

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ダイエットを始めよう!と思っても、女性ならではの体調の変化でつまずいてしまった経験はありませんか?生理痛、腰痛などの身体的なものや、イライラ、気分の落ち込みなどメンタル的な要因によりなかなかやせられず、それによりまた気分が落ち込んでしまうこともあるでしょう。女性の体は生理周期によって日々変化するので、一般的なダイエット方法ではやせにくいこともあるのです。
今回は、産婦人科医の高尾 美穂氏の著書『生理周期に合わせてやせる!超効率的フェムテックダイエット』(池田書店)より、ホルモンバランスの変化を活かした効率的なダイエット方法をご紹介します。

女性ホルモンとダイエットの関係

インターネットや雑誌などで紹介されているダイエット方法を試しても、中々うまくいかない…そんな経験はありませんか?
女性の体は毎月のリズムや年齢によるホルモンバランスによって変化するものなので、一般的なダイエット方法では美しくやせることが難しい場合もあります。
では、そもそも女性ホルモンとは何なのでしょうか。

女性ホルモンとは

女性ホルモンとは2種類のホルモンのことで、脳から指示をうけて卵巣でつくられています。これらが正常に分泌されることで、周期的な生理がやってくるのです。

1つ目の女性ホルモンは「エストロゲン」です。
妊娠しやすいよう子宮内膜を厚くしたり、お肌のうるおいを保ったり、メンタルを安定させる働きがあり、女性らしさを保つ「美のホルモン」と言われています。

2つ目の女性ホルモンは「プロゲステロン」です。
体温をあげて妊娠に適した状態を維持したり、皮脂の分泌を活性化させたり、体内に水分を蓄積する働きがあり、妊娠出産に深い関係のある「母のホルモン」と言われています。

このように、女性ホルモンは女性の健康と密接に関わっていますが、生涯にわたって分泌され続けるものではありません。
著者いわく、20代になると分泌量はピークに達し、その後30代、40代とゆるやかに減少していきます。そして50代に入ると急に増えたり減ったりをくり返し、やがて卵巣からの分泌が止まります。
この急激な女性ホルモンの変化によって、30代後半からイライラやほてりなどいわゆる更年期と呼ばれる不調が起こりやすくなるのです。
また、分泌量の多い20代から30代前半頃であっても、ストレスや不規則な生活、過度なダイエットが続くと、脳から卵巣への指示がうまく出せなくなり、女性ホルモンの分泌が不安定になってしまいます。
そのような状態が続いてしまうと、生理不順や無排卵など生理が正常にこなくなるとともに、肩こりや冷え、肌荒れ、イライラなど、心身の不調があちこちに現れてしまうのです。

ダイエットは女性ホルモンの変化に合わせる

女性ホルモンの分泌量は年代によって変化していきますが、変化は生理周期のなかでも見られます。
女性の体質は1か月のなかで大きく、「生理中」「生理後~排卵まで」「排卵後~生理前まで」の3つの時期に分けられ、それぞれの期間で体質に変化があります。

「生理中」は月に一度のリセット時期であり、女性ホルモンの分泌量が減ります。体重が落ちにくく貧血にもなりやすい時期です。
「生理後~排卵まで」は心も体もフレッシュな時期であり、エストロゲンの分泌量が増えます。1か月のうちで一番体重が軽く、気持ちも上向きになりやすい時期です。
「排卵後~生理前まで」はモヤモヤが溜まりやすい時期であり、プロゲステロンの分泌量が増えます。1か月のうちで一番体重が重く、むくみやすい時期です。

健康的でメリハリのあるダイエットを行うためにはこのような体質の変化を味方につけながら、運動と食事で体を効率的に引き締めていくことが大切なのです。このようなダイエット方法を、著者は「フェムテックダイエット」と名付けています。

では、ここからは生理周期に合わせたダイエット方法を、運動と食事の面から見ていきましょう。

生理周期に合わせた運動をとりいれよう

しなやかで引き締まった体をつくるためには、運動は欠かせません。
たとえばパーソナルジムに1か月に4回通うとして、男性なら週に1回など均等に運動する日を設けられます。しかし、女性にはその分け方はあまりおすすめできません。
次のように生理周期に合わせて運動をとりいれ、メリハリをつけたスケジュールを立てていきましょう。

生理中の運動

生理中は、女性ホルモンが減少しているだけでなく、出血もあるため体を動かすのに向いていない時期です。
個人差がありますが、1回の生理につき20~140mlの経血が体外へと排出されています。貧血に加え、生理痛やナプキンによる不快感もあるため、無理な運動は避けましょう。
体をゆっくりと休ませることが大切なので、気分転換に簡単なストレッチやヨガに取り組んでみるのもよいでしょう。ただし、痛みが激しいときは無理をせず休んでくださいね。

生理後~排卵までの運動

「美のホルモン」であるエストロゲンが増加する時期なので、その力を借りて筋力アップを目指しましょう。むくみが少なく物理的にもメンタル的にも、もっとも体と心が軽くなっているのでダイエットのモチベーションも高く保てるでしょう。
この時期にしっかりと筋肉量を増やしておくことで、基礎代謝があがり、脂肪を燃やしやすく、やせやすい体になります。
ただし、最初から全力で飛ばしすぎると長続きしにくいので、生理後から排卵までの間、筋トレをきちんと続けられそうな強度からはじめてみましょう。

排卵後~生理前までの運動

「母のホルモン」であるプロゲステロンが増加するこの時期は、その作用でむくみやすく、体重が増えやすくなります。ですが、生理後から排卵までの間にしっかり筋肉をつけていればきちんとやせやすい体になっているはずです。体重が増えてしまったと落ち込まず、「この時期は増えて当然」と思うことが大切です。
また、生理前は特に心が不安定になりやすく、ダイエットに意欲的になれないことがありますよね。そんな時は、ウォーキングやヨガなどで体を少しでも動かしてみると、心のモヤモヤが晴れてくるでしょう。

運動するときのポイント

今ご紹介した運動をはじめる前に、全ての時期において共通のポイントが3つあります。

1.水分補給は忘れずに
運動をはじめる前と終わったあとには必ず水を飲むように意識しましょう。具合が悪くなったら無理をせず、すぐに運動を中断してください。

2.運動前には必ずストレッチをしよう
筋トレもヨガを含む有酸素運動も、ストレッチをしてからはじめましょう。体がほぐれてケガの予防にもなります。

3.息を止めずしっかり呼吸をしよう
筋トレや有酸素運動では息が乱れやすくなりますが、しっかり呼吸を続けることが効果的です。腹式呼吸を意識すると、インナーマッスルも鍛えられますよ。

ケガをしたり体調不良になったりしてはせっかくのダイエットも台無しになってしまいます。
ポイントを押さえ、無理のない範囲で運動をとりいれましょう。

生理周期に合わせて食事も変えよう

運動の次は、食事について考えてみましょう。
ダイエットといえば食事制限!と思ってしまいがちですが、むやみな食事制限はリバウンドしやすく、女性ホルモンも乱してしまいます。フェムテックダイエットのルールは、「減らす」ことではなく、生理周期に合わせて、体に必要な栄養を選んで「プラスする」ことだと著者は言っています。
では、どのような食事をどのような時期にとりいれたらよいのか、具体的にみていきましょう。

生理中の食事

生理中は出血によりヘモグロビンが減るため、貧血になりやすい時期です。マグロの赤身などの鉄分とタンパク質を豊富に含んだ食事をとりいれましょう。
また、基礎体温が下がり体が冷えやすい時期でもありますので、はちみつ入りのドリンクやココアなど温かい飲み物を飲んで体を温めることもおすすめですよ。さらに、シジミやアサリを使ったお味噌汁は鉄分が豊富なうえ体を温めてくれるので一石二鳥です。

生理後~排卵までの食事

「美のホルモン」であるエストロゲンが豊富なこの時期は、筋トレ効果をアップさせる食事をとりいれましょう。高タンパクで低脂質な卵や、鶏むね肉がおすすめです。
エストロゲンの作用でむくみにくいので、多少しょっぱいものを食べても大丈夫ですよ。

排卵後~生理前までの食事

「母のホルモン」であるプロゲステロンが優位なこの時期は、食欲が増加しがちです。食欲のままに食べてしまいたい気持ちをぐっとこらえ、食事量を1日5回に分けて食べるなどして暴飲暴食を避ける努力をしましょう。
また、基礎体温が高くなるのもこの時期です。新陳代謝も高まり、脂肪が燃焼しやすくなりますのでさらに体を温める食事を意識してみましょう。しょうがやシナモンなど、血の巡りをよくする食材を食事にとりいれてみるとよいですよ。手軽にとりたい人にはパウダーやチューブがおすすめです。

毎日をハッピーに過ごすためのセルフケア

女性ホルモンは体だけでなく、心にも様々な影響を与えます。
ストレスや生活習慣の乱れ、過度なダイエットによって女性ホルモンが乱れると、めまいや疲労感、メンタルの不調などの自律神経の乱れにつながってしまいます。また、脂肪燃焼を妨げ、やせにくい体になってしまうなど「健康的なダイエット」からも遠ざかってしまうのです。
健康的に日々を過ごすためにも、生理周期に合わせて自分をいたわるセルフケアをおすすめします。どの時期にどんな症状が出やすいかを知ることにより、対策を取ることができますよ。

生理中の症状

腹痛や腰痛などの生理痛があり、体が冷えやすく貧血になりやすい時期です。下痢や吐き気などの症状がでることもあります。
体を温めるためのカイロやショール、鎮痛剤を常備しておき、いざという時にすぐ使えるようにしておきましょう。普段痛みが無いという人でも、お守り代わりに持っていると安心ですよ。

生理後~排卵の症状

肌のコンディションがよく、集中力が高まる時期です。心も体も軽く、仕事のパフォーマンスも高くなる傾向にあるので、大事な商談や根気のいる作業などをこの時期に設定するとよいでしょう。ただし、用事を詰め込みすぎると後々疲れが出てしまいますのでほどほどにしておき、睡眠時間はしっかりと確保して疲れを残さないようにしましょう。

排卵後~生理前の症状

マイナス思考になり無性にイライラするなど、月経前症候群(PMS)が起こりやすい時期です。パートナーや家族にそのイライラをぶつけてしまい、自己嫌悪…という負の連鎖は断ち切りたいですよね。
そんな時は、ウォーキングや、ゆったりとしたヨガなどの有酸素運動をとりいれて「幸せホルモン」であるセロトニンの分泌を促しましょう。心がリラックスしてきますよ。
ただし、メンタルの落ち込みには女性ホルモンとは無関係な症状もあります。自分ひとりではうまく心や体の不調に対処できないと感じたら、迷わず専門の医療機関を頼りましょう。

まとめ

生理周期に合わせたダイエット方法とは、「運動」と「食事」を適切に組み合わせることで健康的にやせやすい体質を作る方法です。さらに、心の状態もとても大切であり、生理周期に合わせて自分がどんな症状が出やすいのかを知ることで、つらさを我慢せずに対策することもできます。女性は生理周期に振り回されがちですが、それを上手に活かしたフェムテックダイエットを是非とりいれてみてくださいね。

書籍紹介:「生理周期に合わせてやせる!超効率的フェムテックダイエット」(高尾 美穂 著/池田書店)2021年12月出版

出版社書籍紹介:「生理周期に合わせてやせる!超効率的フェムテックダイエット」(高尾 美穂 著/池田書店)2021年12月出版
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