日用品や家族の持ち物の収納のコツ
執筆者
- 有賀 照枝(ありが てるえ)
- 整理収納コンサルタント/ハウスクリーニング技能士
株式会社ハート・コード代表取締役
“部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨き”をモットーに家事代行・整理収納関連事業で2007年独立。自身の体験から環境を整えると色々なことが整ってくることを痛感し、個人や企業にコンサルティングやセミナーなど様々な形でその大切さをお伝えしている。ジュピターショップチャンネルほかメディア多数出演。著書『「片付けが苦手な子」が驚くほど変わる本』(青春出版)。
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収納する時に押さえておきたいポイント
収納とは「使っているモノを取り出しやすく決まった場所に」収めることです。まずは不要なモノは処分や買取り等をして手放し、使っているモノを収納するようにしましょう。そのうえで、収納する時に押さえておきたいコツを確認していきましょう。
使用頻度でモノの収納場所を決める
基本的に使う場所の近くに使用頻度の高いよく使うモノを収納します。シャンプーやリンスは浴室で使うので、浴室と隣接している洗面所やその近くに在庫をストックしますし、洗濯洗剤も洗濯の時に使うので、洗濯機周りに収納します。逆に一年のうちで出番の少ないクリスマス飾りなどは納戸や倉庫など普段あまり使わない場所に収納するようにします。
ラベル管理でどこに何かあるのか一目瞭然に
家族が共有で使う日用品は、収納ケースや棚に何が入っているかわかるようにラベルで表示して管理すると探すストレスも少なくなります。とくに中身が見えない収納ケースに入れている場合、中身を開けて都度確認する手間が省けますし、家族に必要なモノを取ってきてほしい場合も指示しやすくなります。
シールやマスキングテープを活用して文字で表示してもいいし、文字が読めない子どもにはイラストや記号も一緒に表示してもいいでしょう。よりわかりやすいように中身の写真を撮って貼ってもいいでしょう。
ひと手間かけてから収納する
日用品のストックを購入したらすぐにそのまま収納したいところですが、その前にひと手間かけて使う時に取り出しやすくなるように収納しましょう。
たとえば多くのボックスティッシュは5箱が薄いビニール袋にまとまって入っていますが、そのまま収納すると1つ取り出すたびに取り出すのに手間がかかってしまうので、全部ビニール袋から出してバラバラにしてから収納しましょう。トイレットペーパーやカイロなどパック包装されている日用品も同様です。
場所にあった収納用品を選ぶ
収納用品選びも上手に収納するコツのひとつです。高い場所に収納する場合は、取手が付いたものや、もし落下したときケガをしにくいかなど安全面にも配慮したやわらかい素材でできた収納用品を使いたいところです。
低い場所に収納する場合は、引き出して中身全体を見渡せるようにカゴやケースを使うのもおすすめです。キャスターがついていれば掃除もしやすく重いモノでも移動もラクです。フックや突っ張り棒を使えば壁面などの縦面を収納スペースにすることもできるので、収納の幅も広がります。
日用品の収納のコツ
意識しないとつい増えすぎてしまう日用品も、持ちすぎないようにわが家の適量を決めれば普段の片付けも上手くいき、災害時の備えにも役立ちます。ここからは日用品の収納のコツを具体的にみていきましょう。
ストック量は一定数に決める
日用品などのストックは安売りしていたからとたくさん購入してしまうと、収納スペースに入らなくなってしまい、収拾がつかなくなってしまいます。そうならないように、ストック量は一定数に決めておきましょう。
シャンプーやリンス、洗濯洗剤などは詰め替え用ストックがなくなったら1つ新しいストックを買うようにする、トイレットペーパーは残り何個以下になったら購入するなど、ルールを決めておくと日用品のストック管理がラクです。
古いストックから使えるようにする
食品と違って消費期限があるモノばかりではありませんが、日用品も劣化して使えなくなってしまう場合もあるので、できるだけ古いストックから使えるようにしましょう。手前から奥に一列に並べた場合は、古いストックが一番前で新しいストックは一番奥にくるように収納します。また、上から取り出す場合は、常に古いストックが一番上に来るように、一番下に新しいストックを収納するようにしましょう。
一緒によく使うモノを一か所にまとめて収納する
救急セットや裁縫セットのように、よく一緒に使うモノをカゴやケースなどに一カ所にまとめて収納すると、使いやすさがグッとアップします。ビニールひもやガムテープ、ハサミ、宅配伝票、ボールペンなどを1つのケースにまとめて収納しておくと、荷造り作業をするときにそのケースを取り出して、荷造りが終了すれば使ったモノをケースに入れて指定場所に戻せばいいだけなので後片付けもラクです。
赤ちゃんがいるご家庭は、オムツとおしりふきシート、使ったオムツを入れるビニール袋を一緒に収納したり、ペットがいるご家庭はペットの爪切りやブラシなどケア用品を一緒にまとめたりしておくのも一案です。まとめて収納しておくと作業がラクになるモノは各ご家庭によっても変わってきますので、ぜひ家族でアイディアを出しあって楽しみながら考えてみてください。
災害時のことも考慮する
食料備蓄の考え方にローリングストック法というものがあります。非常食を災害時用に普段の食事とは別に用意するのではなく、普段食べ慣れている食料の在庫量を多めにストックして、消費したら同量を追加し、一定量の食料を災害時に備えて備蓄する方法です。
日用品も食料と同じように、災害時に必要なモノは少し多めにストックを持つことを実践してみましょう。ラップやジッパーつき保存袋、マスクや衛生用品など、災害時にあると役立つモノも多いです。
家族の持ち物の収納のコツ
自分の持ち物は上手に整理できても、家族も同じようにできるとは限りません。そんな時は家族に合わせた収納の仕組みづくりと共通ルールを決めましょう。ルールはあれもこれも数を増やさず、シンプルにするのがポイントです。
家族のモノが集まりやすいリビング
リモコンなど家族共有で使うモノは、家族が誰でもわかるように収納する場所をルール化しましょう。家族の様々なモノが集まりやすいリビングには、家族ごとの専用ボックスをリビングの一角に用意して、その中に入れておくようにするのも手です。ボックスの中に入りきらなくなったら整理し、指定の場所に片付けるようにすればリビングもスッキリしますし、探し物も少なくなります。
家族に合わせた収納づくりをする
腰から目線あたりが一番使いやすい高さなので、よく使う日常のモノはその高さに収納できると理想的です。家族によって身長差がある場合は、家族共有で使うモノをどの位置に収納すると皆が使いやすいか検討しましょう。子どもの成長にあわせて収納する高さも定期的に見直せるとステキです。
小さな子どもに触られたくないモノが大人の使いやすい高さにある場合は、子どもの手の届かないもっと高い場所に収納するなど家族の状況に合わせて収納する位置を工夫しましょう。また、きれいに並べて収納することを家族全員の習慣にするのは難しい場合もあるでしょうから、「ポイポイ投げ入れればいい」「この場所に置けばいい」など、かんたんに収納できる方法をとることも考えられます。家族の状況にあわせた収納づくりをしましょう。
どうしても捨てられないモノは期日を決めて一時保管
使ってはいなくてもなかなか手放せないモノも出てくると思います。そんな時は、1つにまとめてボックスに入れ、納戸の上の方やベッド下の奥の方など普段使いの収納場所には適さない場所に期日を決めて一時保管しておきます。期日は一年を目安にするとよいでしょう。期日が来たら見直すようにしていくと、気持ちも変化して手放しやすくなります。
また、子どものモノは親のほうが想いが強くて手放せないことも多いので、思い出ボックスを作ってそこに入るだけの量を保管するようにし、定期的に見直してあげるとよいでしょう。
まとめ
家族共有で使う日用品は、家族誰でもどこに何があるかわかるようにすることが上手に収納するポイントです。それを維持するためには家族間でのルールも必要になってきますので、家族でよく話し合ってみてください。収納場所や収納方法は一度決めたら終わりではないので、暮らしの変化や家族の成長に合わせて定期的に見なおしをしましょう。
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