シャインマスカットの旬
季節の食材

シャインマスカットの旬はいつ?選び方や保存方法・食べ方も解説

旬のシャインマスカットは、ハリのある果肉で食べ応えがあり、口に入れると、さわやかな香りとジューシーな果汁が口いっぱいに広がります。暑い時期になると、「シャインマスカットの旬はいつ?」「甘くて新鮮なシャインマスカットの選び方が知りたい」「鮮度を保つ保存方法は?」などの疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。

シャインマスカットは果物の中でも高価であるため、できるだけ新鮮で甘いものを選びたいところです。本記事では、シャインマスカットの旬の時期や選び方、適切な保存方法について解説します。シャインマスカットをより美味しく食べる方法も紹介するので、参考にしてみてください。

シャインマスカットの旬は「8~10月頃」

シャインマスカットの旬は、8〜10月頃です。産地によって時期に差があるものの、店頭に出回るのは、おおむね7月頃からです。

7月に店頭に並ぶ多くのシャインマスカットはハウス栽培のもの(露地栽培品)で、8月の下旬から売り出され、9月頃にピークを迎えて10月の下旬まで楽しめます。

また、春先に旬を迎えるように栽培している農家もあり、産地や栽培方法によってばらつきがあります。

シャインマスカットの旬は「8~10月頃」

シャインマスカットはどんな果物?

ここでは、シャインマスカットの品種や特徴を紹介していきます。

品種:2006年に日本で生まれた

シャインマスカットは「ぶどう安芸津21号」と「白南」の掛け合わせによって、2006年に日本で誕生しました。

皮ごと食べることができ、食感や香りが良いヨーロッパぶどうと栽培がしやすいアメリカぶどうの特長を兼ね備えています。

特徴:皮ごと食べられる大粒のぶどう

シャインマスカットは果皮が薄く、渋さや苦みも少ないほか、種がないため皮ごと食べられます。大粒の実をかじったときのはじけるような食感と、口の中に広がるさわやかな香り、甘みと酸味のバランスの良さが特長で、贈答品としても人気を集めています。

一般的なシャインマスカットの糖度は18%以上と、ぶどうの中でも高い水準といえるでしょう。

特徴:皮ごと食べられる大粒のぶどう

産地:長野県が生産量1位

令和3年の農林水産省の調査によると、シャインマスカットの生産量1位は長野県[1]でした。2位以下の産地とそれぞれの旬の時期は、次の表のとおりです。

順位 産地 旬の時期
1位 長野県 12月頃まで
2位 山梨県 10月頃まで
3位 山形県 1月頃まで
4位 岡山県 10月頃まで
5位 福岡県 9月頃まで

参照:農林水産省「令和3年産特産果樹生産動態等調査」[1]

上位5県が、国内全体の生産量の約80%を占めている状況です。地域によって旬が異なるため、時期によって購入する産地を変えれば、旬の味をより長く楽しめます。

美味しいシャインマスカットの選び方

美味しいシャインマスカットを選ぶためには、次の点をチェックしましょう。

それぞれ詳しく解説します。ぜひ、選ぶ際の参考にしてください。

「ハリ」「ツヤ」があるものを選ぶ

選ぶときは、皮の状態を確かめて、ハリやツヤのあるものを選びましょう。皮にハリやツヤがあるシャインマスカットは、果汁を多く含んでいるため、みずみずしさを味わえます。

鮮度が落ちると水分が蒸発し、皮にシワが出始めるため、皮の状態を見れば鮮度がわかります。皮にハリやツヤがありふっくらとしたものを選べば、皮ごと食べたときの食感がより楽しめます。

「薄茶色」「黄色」が入っているものを選ぶ

美味しいシャインマスカットを購入する際は、黄色がかったものを選びましょう。シャインマスカットのイメージといえばきれいな緑色ですが、黄色がかった色の方が、糖度が高い傾向にあります。

また、シャインマスカットの糖分は、薄茶色のしみとなって現れます。薄茶色のしみは痛みや汚れではなく、熟している証拠であるため、甘いシャインマスカットを選ぶときは、色もチェックするのがおすすめです。

「白い粉」が付いているものを選ぶ

新鮮なシャインマスカットを選ぶには、実に白い粉の付いたものを選びましょう。シャインマスカットの実に付いている白い粉は、「ブルーム」と呼ばれる自然由来の成分であり、農薬やワックスではありません。

ブルームにはシャインマスカットの実を、乾燥や病気から守る役割があります。時間が経過すると自然に取れていくため、ブルームが付いているものは天然成分に守られた、鮮度が高いシャインマスカットといえます。

「軸が緑色」のものを選ぶ

鮮度の高いシャインマスカットを選ぶには、軸の色が緑色かどうかを確認しましょう。鮮度が落ちると軸が緑色から茶色になり、風味や食感が失われていきます。

軸が緑色をしているものを選べば、新鮮なシャインマスカットを味わえるでしょう。

「軸が緑色」のものを選ぶ

シャインマスカットの正しい保存方法

シャインマスカットの正しい保存方法は、以下のとおりです。

それぞれの保存方法について紹介していきます。

冷暗所での保存は1~3日ほどが目安

シャインマスカットは、冷暗所での保存が良く、1~15℃ほどで直射日光の当たらない場所が適しています。温度が一定で風通しが良く、涼しい場所に保存すると、鮮度を保ちやすくなります。

シャインマスカットはバナナなどに見られるような、収穫後に熟成が進んで甘さが増す「追熟」が起こりません。新鮮な状態を維持するには、冷暗所での保存がおすすめです。

3日以内に食べきれない場合は冷蔵か冷凍保存

3日以内に食べきれない場合や、室内の温度が高い場合は、冷蔵庫での保存が適しています。シャインマスカットは乾燥に弱いため、以下のいずれかの方法で保存するのがおすすめです。

  • 房ごと新聞紙で包み野菜室に入れる
  • 房のままパックされていた容器ごとアルミホイルで包んで野菜室に入れる
  • 房から粒をハサミで切り離してキッチンペーパーを敷いた容器に間隔をあけて並べ、ふたをして野菜室に入れる

一粒ずつハサミで切り離して保存する方法は手間がかかるものの、房のまま冷蔵庫に入れるより果肉の水分が保たれて長持ちします。その際、軸の付け根を粒から数mm残すように切ることが劣化を防ぐポイントです。

また、新鮮なシャインマスカットの皮には乾燥や病気から実を守る「ブルーム」という白い粉が付いています。鮮度を保つのに役立ちますので、冷蔵保存の前に水洗いすることは避けましょう。

10日程度もたせたい場合は、冷凍で保存しましょう。半解凍して食べれば、シャリシャリとした食感を楽しめます。ただし、シャインマスカットの特徴である強い甘みが損なわれてしまう点には注意が必要です。

冷蔵や冷凍保存でも少しずつ鮮度は落ちていくため、できるだけ早めに食べるのがおすすめです。

シャインマスカットの美味しい食べ方

シャインマスカットを、より美味しく食べるには以下の方法がおすすめです。

シャインマスカットを美味しく食べるには、温度管理が大切です。ここでは、それぞれの方法について、詳しく紹介していきます。

食べる2~3時間前に冷蔵庫に入れる

シャインマスカットは、実際に食べる2〜3時間前に冷蔵庫入れて冷やしましょう。人間の舌には、冷たい食べ物の甘みを感じにくい性質があるため、冷やしすぎないことで、甘みを感じやすい適切な温度に調節できます。

また先述のとおり、シャインマスカットは実に付着している白い粉、ブルームによって鮮度が保たれています。できるだけブルームが落ちないよう、食べる直前に洗うと新鮮な状態を味わえるでしょう。

冷蔵庫から出して30~40分待ってから食べる

冷蔵保存していたシャインマスカットは、冷蔵庫から出して30〜40分程度置き、常温程度に戻すようにすると、適温となり美味しく食べられます。

半日以上冷蔵庫に入れていたシャインマスカットは冷え過ぎている状態で、本来の甘みが損なわれてしまっています。より甘みを感じられるよう、常温程度の温度に調整することがポイントです。

食べる2~3時間前に冷蔵庫に入れる

まとめ

8~10月頃に旬を迎えるシャインマスカットは、食べ応えのある食感とさわやかな香りが特徴の果物です。美味しいシャインマスカットを選ぶには、皮にハリやツヤがあり、実が黄色いものや、軸が緑色のものがおすすめです。

実に付着している白い粉も、シャインマスカットの鮮度の高さを表すサインのひとつです。冷蔵保存する場合は、常温に戻してから食べると、旬のシャインマスカットをより美味しく味わえるでしょう。

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