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食の知識

美味しさを保つお米の保存方法とは?容器・場所・期間などを解説!

皆さんは、炊く前のお米をどのように保存していますか?日本の食卓に欠かせないお米ですが、一人暮らしで自炊を始めたばかりの方などは、正しい保存方法や保存場所などについて、あまり意識したことはないかもしれません。

この記事では、お米の美味しさを保つ保存方法について、詳しくご紹介します。おすすめの保存容器や、知っておきたい豆知識などもご紹介するので、お米をよく食べる方はぜひチェックしてください。

お米が美味しく食べられる保存期間はどのくらい?

見た目や香りで鮮度を判断することが難しい、炊飯前のお米。以下を参考にして、お米が美味しく食べられる保存期間の目安を知っておきましょう。

農林水産省が推奨する保存期間:精米後1か月間くらい

農林水産省が推奨するお米の保存期間は、精米してから1か月間程度[1]です。長くても、精米後45日以内には食べることをおすすめします。ちなみに、米は高温多湿に弱いため、冬の方が保存に向いています。

しかし、精米前のもみ殻がついている「もみ」の場合は、低温できちんと保管すれば、10年間は食べられるとされています。[1]長期間保存ができることは、お米が日本人の主食として古くから重宝されている理由のひとつです。

美味しく食べるなら精米したてがおすすめ

お米をより美味しく食べたいなら、精米したてのタイミングがおすすめです。なぜなら、お米はぬかを取り除いた瞬間から劣化が始まるからです。お米を精米すると徐々に劣化が進んでいき、酸化して古米臭が強くなってしまうため、美味しく食べられなくなってしまいます。精米した後は長期間放置せずに、なるべく早めに食べきるとよいでしょう。

また、スーパーなどに売られているお米は、袋の裏に精米日が記載されています。美味しいお米を選びたい場合は、精米してから日が浅い商品を選んでください。お米が美味しく食べられる保存期間はどのくらい?

美味しさを保つお米の保存方法

美味しさを保つためには、保存期間以外にも、保存場所や保存容器に気をつける必要があります。具体的にどのように保存すればよいのか、詳しく見ていきましょう。

保存場所は冷蔵庫がおすすめ

炊く前のお米を保存する場合には、日の当たらない、温度の低い冷暗所が適しているため、両方を満たす冷蔵庫内の環境は最適といえます。特に、光が遮られる野菜室はお米の保存にぴったりです。

キッチンのシンク下にあるスペースで保存する方もいますが、実はあまり適切ではありません。キッチンのシンク下は夏場になると風通しが悪く、熱や湿気がこもり、高温多湿になってしまうためです。

また、お米を保存する場所として冷蔵庫が最適な理由は、もう一つあります。それは、お米を研ぐ際にお米が傷つきにくい点です。お米を冷えた状態で研ぐことで、摩擦によるダメージを防ぎ、汚れだけ落としやすくなります。

もちろん、冷蔵庫にお米を置くスペースが確保できない場合などには、冷蔵庫以外の場所に保存しても問題ありません。ただし、直射日光が当たらない、高温多湿にならない場所で保存するようにしましょう。

密閉容器に入れて保存する

お米を入れる容器を選ぶときは、チャック式の密閉容器や真空パックなど密閉性が高いものにしましょう。お米が美味しくなくなる主な原因は「酸化」です。お米が空気に触れると酸化が進み、鮮度や味が落ちてしまいます。空気に触れない密閉性の高い容器で保存しておけば、お米の劣化を防ぎ、鮮度を保ちやすくなりますよ。

お米を購入した後は、なるべく早く袋から密閉容器に移し替えましょう。精米が入っている袋は、破裂を防ぐためにごく小さな通気孔が開いています。そのため、お米が入ったまま放置しておくと、通気孔から入った空気によって酸化してしまいます。もちろん、袋をクリップや輪ゴムで止めただけでは密閉できません。

真空パックなどがご家庭にない場合は、ペットボトルに入れて保存するのもおすすめです。ペットボトルは密閉できる上、幅を取らないので、冷蔵庫の中で保存しやすくなります。また、外から見てお米の残量がわかるのも便利なポイント。「お米の保存におすすめの容器と使い方」ので詳しいペットボトル保存の方法をご紹介するので、「ちょうどいい密閉容器がない」というときはぜひ試してみてください。

虫がわかないように対策を!

先述のとおり、米袋には通気孔が空いています。この通気孔を入り口にして虫が侵入してくる可能性があるため、早めに密閉できる容器や冷蔵庫に移し替えて保存するようにしましょう。

さらに、お米の上に唐辛子をのせると、害虫対策に効果的です。唐辛子には、「テルペノイド系化合物」という虫が嫌う成分が含まれているためです。容器に入れたお米の上に唐辛子を直接のせるだけでいいので、手軽に対策できます。唐辛子の量は、お米10kgに対して5本分が目安です。

お米と唐辛子が触れることに抵抗がある方は、ティーバッグに唐辛子を入れて、お米の上にのせてください。
唐辛子

お米の保存におすすめの容器と使い方

この章では、一人暮らしでも使いやすいタッパー型保存容器、チャック付きポリ袋、ペットボトルの3つの容器でお米を保存する方法を記載します。

タッパー型保存容器

お米の保存にぴったりなのがです。100円ショップなどでも販売されているため、手軽に購入できます。

タッパー型保存容器は密閉性が高く、品質を保ちやすいです。透明なので、残量が確認しやすい点もメリットです。大体どの程度のお米があるかを調理前にチェックできれば、効率よく家事を進められます。また、あらかじめお米を計量して容器に詰めた後、お米の量をメモに書いて蓋に貼っておくと、炊飯する際にも役立ちます。
タッパー型保存容器

チャック付きポリ袋

チャック付きポリ袋はスーパーなどで販売されており、タッパー型保存容器と同じく手に入りやすいという利点があります。タッパー型保存容器と違うのは、基本的にチャック付きポリ袋は使い捨てであるということ。しかし、洗う必要がなく時短になるというメリットがあります。

また、小分けにして保存すれば、計量する手間も省けて便利です。マジックなどを使い、チャック付きポリ袋に計量したお米の量と保存した日付を書いておきましょう。冷蔵庫に入れる際は複数のチャック付きポリ袋を重ねて置けばいいため、かさばらないのでおすすめです。
チャック付きポリ袋

ペットボトル

ペットボトルは、前述のとおり密閉できる上、幅を取らないのが大きなメリット。冷蔵庫のドアポケットに入れて収納できるので、しまいやすく取り出しやすいです。また、わざわざ容器を買う必要がなく、飲み終わったペットボトルを再利用できるので節約にもつながります。

500mlのペットボトルで約3合分なので、計量カップがなくても、大体のお米の量が分かるのも便利なポイントです。

ただし、使用済みのペットボトルには飲み物の臭いや汚れが付着している可能性があるため、容器をよく洗って充分に乾燥させてから使いましょう。
ペットボトル

知っておきたい!お米の保存に関する豆知識

お米の保存期間や保存場所、容器など、基本的な情報について一通りお伝えしてきました。

ここからは、「さらにお米の美味しさにこだわりたい!」という方に向けて、お米の保存に関する豆知識をご紹介します。お米を購入・保存する際は、ぜひ以下の点にも気を付けてみてください。

米の買いだめをするなら冬がおすすめ

お米を買いだめしたい場合は、夏場よりも冬場の購入をおすすめします。

お米は直射日光や湿度の高い場所が苦手で、22℃以上の場所に置いておくと、劣化が早まるとされています。22℃以上の気温になりやすい夏場は、保存容器などに気を付けたとしても冬場より劣化しやすい状態ですので、基本的にお米の買いだめは避けたほうがよいでしょう。

夏場にお米を購入した際は、速やかに冷蔵庫などの直射日光と高温多湿を避けた涼しい場所で保存するようにしましょう。

より長期保存に適しているのは玄米

お米をより長く保存しておきたい場合は、白米ではなく玄米を購入するとよいでしょう。健康によいため玄米を購入するご家庭もありますが、栄養だけでなく保存期間の観点からも玄米は優秀です。白米の保存期間が1か月程度なのに対して、玄米の場合は3〜6か月持ちます。

白米よりも玄米の方が長持ちする理由として、「精米した米は酸化しやすい」という特性が挙げられます。玄米は「もみ殻」が取り除かれていますが、ぬかと胚芽は残っている精米前の状態であるため、酸化しにくいのです。
玄米

冷凍庫はお米の水分が飛んでしまうためNG

お米の水分が抜け、食感や風味が落ちる原因になるため、冷凍庫保存は避けましょう。

お米には、約15%の水分が含まれています。冷凍庫に入れるとこの水分が凍り、お米がひび割れた状態になるため、炊いたときに食感や風味が落ちてしまうのです。

しかし、炊いた後のお米なら、冷凍庫保存でも美味しさを保つことができます。炊いたお米を冷凍保存する際の手順は、次に詳しくご紹介します。

炊いたお米の正しい保存方法とは?

炊いたお米は、数時間で食べる場合は常温保存、日をまたぐ場合は冷凍保存がおすすめです。前述した通り、炊飯前のお米の場合は、冷蔵庫などの冷暗所が適しています。炊飯後のお米の場合は、冷蔵庫に入れるとお米のデンプンが変質し、味や食感が劣化するため、長時間の。炊飯器の保温モード(約60〜75℃)でも、雑菌の繁殖や黄ばみを防ぎながら1日程度保存できます。ただし、電力の消費につながるため、早めに別の容器に入れ替えたほうがよいでしょう。

炊いたお米を数日間保存したい場合は、冷凍庫保存がおすすめです。冷凍庫で保存する場合は、以下の手順で行いましょう。

  1. 炊いたお米をラップに一食分乗せて、約1cm程度の厚さになるように広げる
  2. 広げたお米をラップでふんわりと包み込む
  3. さらに上からアルミホイルでお米を包みこむ
  4. 包んだお米を冷凍庫に入れる

ラップの上からアルミホイルで包むことによって遮熱性を利用し、炊き立てのご飯の状態を保つことができます。解凍する際は必ずアルミホイルを外し、ラップの状態で電子レンジの解凍モードで加熱してください。

冷凍する際は、お米の形がゆがまないように、均一な状態で包むように注意しましょう。形がゆがんでしまうと、解凍時に熱の入り方にムラが生じるため、解凍時間が長くなってしまいます。

また、炊いたした際の保存期間は、約1か月が目安です。なるべく美味しく食べたい方は、冷凍保存してから1週間以内には食べきるようにしましょう。

炊いたお米の正しい保存方法

まとめ

お米を美味しく食べるためには、密閉容器に入れて、冷蔵庫のような高温多湿が避けられる冷暗所で保存するのがおすすめです。また、お米に虫がわかないように唐辛子を入れる、夏場はお米の買いだめを控えるなどの豆知識を役立てることで、よりよい状態で保存できます。炊飯後のお米を長期間保存したい場合は、冷凍庫に入れて保存してください。

日々の食事に欠かせないお米。正しい方法で保存して、できるだけ美味しい状態でいただきましょう!

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