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パートナーの心を思いやっていますか? 二人が幸せになる「心くばり」のコツ

パートナーと上手にコミュニケーションをとるためには、相手に対する「心くばり」が必要です。NPO法人マナー教育サポート協会理事・岩下宣子氏の著書『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房・王様文庫)をもとに、心くばりができる人が行っている、話し方や気持ちの表わし方のポイントを紹介します。

パートナーの心を思いやっていますか?二人が幸せになる「心くばり」のコツ
「相手のことを思いやる」という気持ちは、誰もが持っているはずです。しかし、「思いやりの心」を形にするのはなかなか難しく、相手の事情や様子を汲み取る「ちょっとした心くばり」が必要になります。ここに挙げる項目を、パートナーとより素敵な関係を築くヒントにしてください。

心をなごませる表現と気づかい

心をなごませる表現と気づかい
挨拶でも会話でも、形式的な言葉や行動は、相手の心に響くことはありません。相手の気持ちを考えて、その場に合わせた言葉や行動を使い分けることで、心をなごませることができるのです。パートナーとのコミュニケーションの中で、こんな点を意識してみましょう。

1.「かわいい」以外の表現も使ってみよう

「かわいい」という言葉を、いろいろなものに対して使う人が増えているようです。しかし、なんでも「かわいい」でまとめてしまうのは、少し寂しい気もします。
たとえば、白い花を見つけたとき、ただ「かわいい花」と表現するのは簡単ですが、「星が降ってきたみたいなかわいい花」と言ってみたらどうでしょうか。語彙が増えることによって、自分の心を適切に表現することができ、パートナーとの会話もはずむのではないでしょうか。
「かわいい」についても、「愛くるしい」「愛らしい」「いとおしい」「かわいらしい」など、いろいろな言葉で言い換えることができます。

2.「ありがとう」もいろんな言葉で伝えよう

上記した「かわいい」と同じように、「ありがとう」も、別の言葉で補足することできます。たとえば、パートナーからプレゼントをもらったときには、「ありがとう」に加えて「うれしい」と喜びの気持ちを伝えましょう。
さらに、「心がはずむほどうれしい」「はしゃいでしまうほどうれしい」「胸がはずむほどうれしい」のように言葉を重ねれば、相手の気持ちも楽しくなることでしょう。

3.「頑張れ」より目線を合わせた「頑張ろうね」

言葉づかいは「心づかい」とも言い換えられるものです。たとえば、仕事や勉強を頑張っているパートナーを励ますとき、ただ「頑張って!」「頑張れ!」と声をかけるだけでいいのでしょうか。自分にとっては本心からの励ましの言葉だとしても、相手がこれ以上頑張れないくらいに頑張っているとしたら、さらに「頑張れ」といわれるのは酷になってしまうこともあります。
自分がマラソンをしているとして、いちばん苦しいときに「頑張れ」といわれても、心に響くかどうかは疑問符がつくところでしょう。こんなときは、「ゴールが近づいているよ」「もう少しだよ」などの具体的な言葉や、気持ちに寄り添う「頑張ろうね」といった言葉のほうが、最後まで走り抜く気力が湧くのではないでしょうか。
言葉を選ぶ際にどれが正解という答えはありませんが、相手のことを真に理解して、思いやりの心で言葉をつむぐように心がけましょう。

4.自分が立てる音にも気くばりを

物を机の上に置く時や、椅子に座るときなどに、大きな音を立てる人がいます。このような行動は、物を傷めるだけではなく、同じ空間にいるパートナーにもストレスを与えることがあるので注意しましょう。
たとえば、音を立てないようにドアを閉めるには、「ゆっくりドアを動かして静かにドアノブを回す」といった手順が必要になります。これを、さりげなく行うことができれば、見ている側も心が穏やかになります。静かにていねいに動くということは、美しい所作のポイントであり、人や物を大切にするマナーの心につながるのです。乱暴な所作は、品がなく見えるだけではなく、人の心を傷つけることもあることを覚えておきましょう。

心を穏やかに保つために

心を穏やかに保つために
仕事でストレスを感じたときや、パートナーと気まずい雰囲気になったときに、いつまでもネガティブな気持ちを引きずっていても、何も解決しません。気持ちを前向きにし、心を穏やかに保つためのポイントを紹介します。

1.イヤなことは「心の磨き砂」に

人生の中では、ときにイヤだと思うことが起きてしまう場面があります。そこで大切なのは、イヤなことを「心の磨き砂」として、成長できるかどうかということです。
パートナーとケンカをしてしまったときなどは、「ピンチはチャンス」「うまくいかないときが勉強」という気持ちで対処しましょう。人生は山あり谷ありだから楽しいという考え方もあります。めげない心と人を大切にする気持ちを忘れずに、パートナーときちんとコミュニケーションをとることができれば、トラブルを乗り切ることができるはずです。

2.笑顔と感謝を忘れずに

大切な人と良好な関係を続けるための心構えは、感謝をすることを忘れずに、どのように恩返しをしていくかを常に考えることです。
まずは、日々の笑顔と「ありがとう!」の言葉を大切にしましょう。パートナーに対してはもちろん、家族や友人、同僚に対しても、笑顔と感謝を日頃から伝えることで、心が通じあえるようになります。他人とは比べず、一緒にいる人たちを大切することが、人生を送るうえで大事なことのひとつです。

パートナーに寄り添うために

パートナーに寄り添うために
思いやりとは、自分がされてうれしいことを人にして、自分がされてイヤなことを人にしないことです。パートナーと楽しく過ごすために、こんな行動を意識してみましょう。

1.おおらかな心を意識しよう

「空気を読む」という言葉が使われるように、人の雰囲気や表情から「機嫌が悪そうだな」と感じることがあります。相手に対してそんなニュアンスを感じるのは、その人が出す「空気」を感じてしまうからではないでしょうか。
それなら、自分はパートナーや周囲の人に対して、「いい空気を送り出す人」になれるように心がけてみてはいかがでしょうか。自分にはちょっと厳しく、他人にはおおらかな心で接するように意識すれば、「いい空気」を身につけることができるでしょう。「人のいいところ」をよく見て、自分も他者も大切にする生き方を目指しましょう。

2.うれしい言葉を口ぐせに

言葉には魂があるといわれるように、ネガティブな言葉を使っていると、自分自身もネガティブな気持ちになってしまうものです。パートナーとうれしい経験をたくさんしたいのであれば、うれしい言葉を意識して使うようにしてみてはいかがでしょうか。
うれしいことをしてもらったら「うれしい!」感謝すべきことをしてもらったら「ありがとう!」いいことがあったら「ハッピー!」といったように、ポジティブな言葉を使っていると、自然と笑顔が増えて、パートナーとの関係も良好になっていくことでしょう。朝にハグをするなど、愛情表現を行動に移すのも効果的です。

3.聴くこと7割、話すこと3割

人から話しかけられたときは、自分の話はあまりしないように心がけることが基本です。たとえば、「昨日、京都に行ってきたの」と言われたときに、「自分も先月行ったよ。そのときに……」のように、自分の話に持っていって相手の話を取ってしまうようでは、上手なコミュニケーションがとれなくなってしまいます。
人から話しかけられたときは、相手の気持ちを「聞く」ことから始めましょう。そして、もっと深く「聴く」ように心がけ、話の中でわからないことは「訊く」という姿勢を持ちましょう。この「聞く→聴く→訊く」の流れが、話し手に対する思いやりといえるのです。
これは、パートナーとの会話でも同じです。一緒に暮らしているものの、きちんと向き合って話していないという人は、意外と多いのではないでしょうか。そんなときは、「話す」ことよりも「聴く」ことを大事にするといいでしょう。コミュニケーションがうまくいく会話のポイントは、「聴くこと7割、話すこと3割」といわれています。お互いに思いやりの心を大切にしながら、相手がされてうれしいと思うことをするように心がけましょう。

まとめ

パートナーと楽しい時間を過ごすためには、相手に対する心くばりが必要です。言われたら喜ぶ言葉づかいや、不愉快な気持ちにさせない態度など、相手のことを思いやる気持ちを行動で表しましょう。
思いやりとは、自分がされてうれしいことを人にして、自分がされてイヤなことを人にしないことです。パートナーに対して、笑顔と感謝を忘れず、おおらかな心で接しましょう。コミュニケーションをより円滑にするためには、「聴くこと7割、話すこと3割」を意識して、話をよく聴くことも大切です。

書籍紹介:『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(岩下宣子著/三笠書房・王様文庫)2021年12月出版

『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(岩下宣子著/三笠書房・王様文庫)2021年12月出版

出版社書籍紹介:『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(岩下宣子著/三笠書房・王様文庫)2021年12月出版
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