おかねの知識

今後の生活で得をするために 「お金のどっち?」を徹底検証

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一人暮らしや二人暮らしを始めると、さまざまな支出が必要になります。そこで損をしないためには、場面ごとの「お金のどっち?」を正しく選択する必要があります。ここでは、金融に詳しい菅井敏之氏の著書『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)をもとに、お金の使い方を選ぶポイントを紹介します。

先を見通すことが難しくなっている現代。これからは、自分のお金をしっかりと管理して資産を増やす知識を持つことが、今まで以上に重要となります。お金を貯めるには、第1に、収支と支出だけではなく資産を含めて考えること。第2に、家族全体で連結してお金を考えること。第3に、不動産を含めた資産活用を考えることです。この3つのポイントを意識しつつ、これから挙げる「お金のどっち?」について、理解を深めましょう。

新生活で知っておきたい「お金のどっち?」

節約をするだけでは、お金に困らない生活を送ることはできません。お金で得をするためには、金融機関やサービスを上手に使って、「資産をいかに増やすか」を考えることが大切です。新生活で得するための「お金のどっち?」を紹介します。

1.公共料金は「口座振替」か「カード払い」か

電気代やガス代、NHK受信料など、多くの公共料金がクレジットカードによる支払いに対応しています。口座引き落としやコンビニでの現金払いは支払って終わりですが、クレジットカード払いなら年間でかなりのポイントを獲得することができます。
ポイントは現金と同じという認識を持ち、クレジットカードで支払えるものは、クレジット払いにするのがおすすめです。「知らないことは損すること」につながることもあります。面倒くさがらずに正しい知識を持ちましょう。

さらに、クレジットカードを利用すると、毎月の利用履歴が残るので、家計の管理がしやすくなる点もメリットです。毎月の利用履歴を見直して家計を意識すれば、余計な支出を抑える効果が期待できます。より節約する力を高めるためには、利用履歴をもとに家計簿をつけることが望まれます。

2.口座を開くなら「信用金庫」か「メガバンク」か

将来の自分が、会社からの独立やマイホームの購入を考えるかもしれません。そんなとき、望んだ選択をするには、お金が必要になります。しかし、小さな法人や個人が、メガバンクと呼ばれる大手銀行から事業資金や住宅ローンの融資を受けるためには、厳しい審査をクリアしなければならない場合もあるようです。

そこで活用したいのが、信用金庫です。信用金庫は、地域の役に立つというミッションを持っているため、地元の商店や個人事業主を主要な取引相手としています。事業を始めようと思ったとき力になってくれるのは、地元の信用金庫なのです。住宅ローンの審査も同じで、自行の口座にコツコツと積み立てをしている信用できる人には、お金を貸そうとしてくれるはずです。人生の選択肢を多く残しておくためには、信用金庫をメインバンクにして、給料をそこに振り込み、同時に積み立てを行って実績をつくっておくといいでしょう。

3.親子の財産は「別々」か「連結させる」か

ビジネスには、連結決算という考え方があります。これは、親会社だけではなく、子会社や関連会社の会計を足し合わせて決算することです。この考え方を、家族にあてはめてみましょう。例えば、60代の親夫婦と、30代の息子夫婦がいるとします。親夫婦は、持ち家や貯金などの資産はあるものの退職しているため、大きなローンを組むことができません。息子夫婦は、安定した年収はあるものの資産がないため、こちらも大きなローンを組むことが困難です。

ここで、それぞれのお金を連結させてみましょう。重要なのは、「キャッシュフロー(現金の流れ)」だけではなく、純資産とまとめて見ることです。親夫婦は「純資産はあるがキャッシュフローがない」立場で、息子夫婦は「キャッシュフローはあるが純資産はない」立場ですが、親子を合体させれば、「純資産もキャッシュフローもある」立場となり、大きなローンを組める可能性が高くなるのです。その資金で親夫婦がアパート経営を行うとしたら、家賃収入が得られるだけではなく、将来的には息子が持ち家とアパートを相続することもできるのです。

不動産を活用するための「お金のどっち?」

日本の個人資産の6割は不動産といわれているように、資産形成に不動産は欠かすことのできない要素です。金融機関の住宅ローンを上手に利用して、資産を増やしましょう。不動産を活用するための「お金のどっち?」を紹介します。

1.住むなら「持ち家」か「賃貸住宅」か

家を持たずに賃貸住宅で暮らすことは、いつでも転居できる気軽さがあり、定住をしないというライフスタイルも悪くはありません。ただし、資産をつくる目的があるのなら、家賃分のお金が出て行くだけで、そのお金が返ってくる見込みがゼロというのが難点です。賃貸住宅派からは、「持ち家は、物件価格が下がって負債になるリスクがある」との意見が出ることもありますが、良い物件を選べば、将来的に売ることも貸すこともできます。

良い物件を購入するためには、まず、良い立地にこだわることです。自分が購入する物件であっても、「ほかの誰かに貸したときに、それなりの値段で貸せるか」を考えましょう。良い立地であれば、年数が経っても賃貸価格の下落を最小限に抑えられます。駅や学校、スーパーなどが近くにあるのはもちろん、歴史があってさまざまな年代の人たちが住む、地域力のある町が理想です。

2.家を買うなら「結婚前」か「結婚後」か

結婚や子育てを機に家を買うのが一般的ですが、独身のうちに家を買って資産を作るのも一案です。中古で1500万円くらいのマンションであれば、月々の支払いを4万5000円程度に設定できるので(金利1.5%で元利金等返済、返済期間35年の場合)、「ちょっと古いけど、一人暮らしや二人暮らしには十分な広さ」のマイホームを無理なく購入できます。

ポイントは、立地にこだわり、人に貸すことができる物件を選ぶことです。独身であれば、ルームシェアをして家賃収入を得ることができます。さらに、結婚したら、アパートローンを利用して人に貸し、新たな住宅ローンを組んで広いマンションや一軒家を購入することもできます。もちろん、古いマンションを売るという選択肢もありますが、ローンの支払いよりも家賃収入のほうが高ければ、収入を得ることができるのです。「いつでも貸せる」「いつでも売れる」を考えて家を選び、住宅ローンを活用してステップアップすることが、資産形成の早道です。

3.住宅ローンは「ボーナス払い」か「一律平均払い」か

住宅ローンを組むときは、ボーナス払いは避けるべきです。なぜなら、今の時代に、必ずボーナスをもらえる保証などないからです。ローンの支払いを停滞してしまうと、せっかく購入した家だけではなく、預金まで差し押さえられてしまいます。ボーナス払いを利用すれば、月々の支払い額が少なくなり、返済完了までの期間も短くなります。しかし、支払い延滞になるリスクを小さくしておくことが大切なのです。

ちなみに、お金を借りたときに自分で返すことができる金額は、年収の20%くらいと考えましょう。返済率35%(収入の35%)まで貸してくれる銀行もありますが、これでは生活が苦しくなってしまいます。「お金を借りることができる」と、「お金を返すことができる」は、まったく違うということを覚えておきましょう。

貯蓄を目指すときの「お金のどっち?」

お金で得するためには、日頃からお金を貯める意識を持っておくことが大切です。クレジットカードや銀行口座は、その仕組みを理解して賢く利用しましょう。貯蓄で得するための「お金のどっち?」を紹介します。

1.カードを持つなら「1枚」か「複数枚」か

ショッピングでポイントが得られるからと、複数のクレジットカードを契約している人もいることでしょう。ただし、複数枚のクレジットカードを持っていたとしても、キャッシング枠は保有者個人と結びついて設定されているため、利用できる金額が増えることはありません。

さらに、クレジットカードで返済中の支払いがある場合は、住宅ローンなどで借りることのできる額が、返済中の金額分だけ少なくなります。加えて、クレジットカードの支払いを何回も忘れると、信用ができない人物とみなされて、住宅ローンなどの融資を断られることもあります。クレジットカードは2枚程度に絞り、1枚を持ち歩き用とし、もう1枚は紛失したときの予備として自宅に保管しておくのが理想です。決済口座は給料振込みの口座と紐づかせ、支払いが遅れることのないように気をつけましょう。

2.お金を貯めるなら「普通預金」か「定期預金」か

毎月の手取りの20%を貯蓄するのが理想的ですが、手取り20万円で毎月4万円ずつ、1年で48万円を定期預金にしても、利息によるメリットは期待できません。そこで利用したいのが、「天引き積立口座」です。天引き額を手取りの20%前後に決めたら、銀行に天引き積立口座を開設し、毎月預金を行います。

ここで大事なのが、どの銀行を選ぶかです。銀行はお金を預けるだけではなく、お金を借りる場所でもあります。上記した信用金庫のように、将来的に住宅ローンなどを組むことができる金融機関へ、コツコツと預金をしながら実績を積み上げましょう。そして普通預金にある程度のお金が貯まった段階で、その一部を定期預金に移します。普通預金と定期預金が一体となった総合口座であれば、それぞれの管理がしやすく、定期預金のお金を担保に融資を得られるなどの長所があります。

まとめ

お金を賢く貯めるには、「お金を、資産を含めて考えること」「お金を、家族全体で連結して考えること」「お金を、不動産の活用を含めて考えること」が大切です。銀行はお金を預けるだけではなく、お金を借りる場所でもあることを意識し、住宅ローンなどを活用して、効率的に資産を増やしましょう。
また、お金の不安をなくし、お金について安心できる生活を過ごすためには、今から「将来は自分にどれくらいのお金が必要で、現在の自分にはどれくらい足りないのか」を意識することが大切です。その上で「お金のどっち?」を正しく選んでいくことができれば、無理なくお金を貯めることができるでしょう。

書籍紹介:『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』(菅井敏之著/アスコム)2020年4月出版

出版社書籍紹介:『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』(菅井敏之著/アスコム)2020年4月出版
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