調理・保存のコツ

ホットフルーツのうれしい効果とおいしい食べ方・メニューを紹介

フルーツを加熱してホットフルーツにすれば、寒い冬でもフルーツをおいしく食べられます。ホットフルーツの効果とメニューを紹介します。

ホットフルーツの持つ効果やメリットと、ホットフルーツのおいしいメニューを紹介

りんごやみかんなど、冬に旬を迎えるフルーツも多くあります。一方、フルーツは体を冷やすイメージがあるため、冬にそのまま食べるのは避けたい…と考える人もいるでしょう。

フルーツを温めてホットフルーツにすれば寒い冬もおいしく楽しめ、体にうれしいいろいろなメリットも得られます。ホットフルーツの持つメリット、食べ方をふまえた代表的なホットフルーツのメニューを紹介します。季節のフルーツを取り入れたい人や、いただきものなどで傷みそうなフルーツを冬もおいしく楽しみたい人も、ぜひ参考にしてください。

ホットフルーツの持つうれしい効果やメリット

ホットフルーツの持つうれしい効果やメリット

野菜と比較すると、フルーツはなんとなく太りそうなイメージがありますよね。実は、フルーツを摂取することでいろいろな嬉しい効果が得られます。厚生労働省でも農林水産省も「食事バランスガイド」の中で、1日あたり200gのフルーツを摂取することを推奨しています。

日常生活にフルーツを取り入れてみませんか。ホットフルーツが持つ、体へのうれしい効果やホットフルーツにすることで得られるメリットを解説します。

参考:農林水産省「食事バランスガイドについて」

ファイトケミカルを摂取できる

フルーツには、ポリフェノールやカロテノイドなどの色や香りの成分が含まれています。これらの成分は「ファイトケミカル」と呼ばれ、体の錆びつきを防ぐ抗酸化作用を持っているのが特徴です。この抗酸化作用によって、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下の原因となる活性酸素の発生を抑制したり、防いだりする効果が知られています。

ブルーベリー、ぶどう、りんごなどにはポリフェノール、マンゴー、みかんなどにはカロテノイド、柑橘類にはリモネンと、フルーツによってさまざまなファイトケミカルが含まれています。

オリゴ糖を摂取できる

オリゴ糖とは、腸内環境を整える作用を持つ成分です。オリゴ糖は体内で吸収されずにそのまま腸に届き、善玉菌のエサとなるため、腸内の 善玉菌を増やす効果があると言われています。さらに、腸の動きも活発にするため、便秘などのお悩みを持つ方も積極的に摂取したい成分と言えるでしょう。

オリゴ糖を含む食品は幅広くありますが、特にりんごやバナナなどのフルーツには多く含まれていることで有名です。

脂質代謝を改善する成分を摂取できる

脂質代謝を改善する成分を含むフルーツも多くあります。たとえば、りんごに含まれるポリフェノールやペクチンには、脂質代謝を改善し、炎症を抑える作用があると言われています。また、温州ミカンなどの柑橘類の果実の皮や袋に含まれるへスペリジンという成分には、中性脂肪の低下や、血液循環を改善するなどの作用があることで知られています。

体を温めるフルーツもある

フルーツは体を冷やすイメージがありますが、寒い地域や季節に収穫できるフルーツには逆に体を温める作用があると言われているものもあります。一般的には、りんご、ぶどう、さくらんぼ、いちじく、あんず、桃、プルーンなどが体を温めるフルーツとして知られています。

一方で、南国で取れるイメージのオレンジも、実は体を温めるフルーツのひとつ。血行を良くして体の熱を上げる作用があるということなので、冷え性にお悩みの方や、寒い冬の季節にぜひ取り入れたいですね。

体を冷やすフルーツもホットフルーツで摂取できる

体を温めるフルーツがある一方、暑い季節や地域で収穫できるフルーツは体を冷やす性質を持つと言います。バナナ、パイナップル、マンゴー、すいか、みかん、レモン、グレープフルーツ、柿、キウイ、メロン、梨などです。

体を冷やしてしまうフルーツは、抗酸化作用にすぐれていたり摂取したい成分を豊富に含んでいることもあります。体を冷やしてしまうフルーツは加熱して、ホットフルーツとして食べれば寒い冬でもおいしく食べられます。

傷みやすいフルーツもホットフルーツでおいしく

いちごやバナナなどの傷みやすいフルーツや、りんごやみかん、メロン、びわなど冷蔵庫での保存が適さないフルーツもあります。傷みやすいフルーツをおいしく消費したいときにも、ホットフルーツがおすすめです。

たとえばバナナは味や品質に問題がなくても、時間が経ったり、ぶつけてしまったりすることで黒ずんでしまいます。黒ずんだバナナも、ホットフルーツにすることでおいしく、見映えも良く食べられます。

頂き物などで傷みやすいフルーツが手元にたくさんあるときにも、できるだけ早く消費しなければいけませんよね。そのまま食べるだけでなく、ホットフルーツにすれば違った食べ方が楽しめます。傷みやすいフルーツを早く消費したいとき、毎日同じフルーツで飽きてしまうときなどにも、ホットフルーツをぜひ取り入れてみましょう。

冬のおもてなしにも活用できる

ホットフルーツを楽しめるメニューの中には、海外の伝統メニューや見映えの良いメニューもあります。ホットフルーツのメニューは寒い季節、自宅で自分や家族で楽しみたいときにはもちろん、ホームパーティやお呼ばれの際のメニューとしても取り入れらえます。寒い冬のおもてなしメニューにも、ホットフルーツを活用してみましょう。

手軽に楽しめるホットフルーツのメニュー9選

ホットフルーツを楽しめるメニューは多くあり、伝統的なメニューから、電子レンジで作れる簡単なメニューまでそろっています。インターネット上でレシピが公開されているものも多くあります。

これからホットフルーツをはじめて楽しんでみたい方のために、まずは気軽に楽しめるかんたんなホットフルーツのメニューや食べ方を紹介します。

ホットフルーツティー

ホットフルーツティー

紅茶と一緒にホットフルーツを楽しめるメニューです。ホットフルーツインティーとも呼ばれています。ドリンクメニューとして提供するコンビニエンスストアもあるため、冬の定番メニューとして目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ホットフルーツティーは、カットしたフルーツを入れたカップに紅茶を注ぐ、またはポットにカットしたフルーツを入れて楽しみます。体があたたまる生姜をプラスしても良いでしょう。紅茶も定番のダージリンはもちろん、カフェインレスのルイボスティーにしたり、グラニュー糖やはちみつを入れたりして楽しむことも可能です。

ホットフルーツサンド

ホットフルーツサンド

食パンなどのパンにフライパンやオーブンでグリルしたホットフルーツをサンドして作るメニューです。フルーツをグリルするときには香りの良いココナッツオイルが使われていることもあります。

グリルするフルーツはお好みで選べます。りんごや洋なしをグリルする場合、相性の良いシナモンをふっても良いでしょう。冬の朝食や軽食メニューにも向いています。

ホットフルーツのグリル

ホットフルーツのグリル

フルーツを適度にカットし、フライパンやオーブンでグリルしてそのまま食べるメニューです。切って焼くだけなので、傷みやすいフルーツなどを消費したいときや、手早くホットフルーツを楽しみたいときに向いています。

酸っぱめのりんごやぶどうなどのフルーツも、グリルすることで酸っぱさがおさまり食べやすくなるのも魅力です。グリルしたフルーツに好みでシナモンパウダーをふっても良いでしょう。

バナナソイプリン

バナナソイプリン

バナナと豆乳、きな粉や白すりごまを使ったメニューです。バナナと豆乳を鍋にかけて、弱火で加熱することでプリンのような食感が楽しめます。

色が悪くなってしまったバナナを消費したいときにもおすすめです。豆乳やきな粉からイソフラボンも摂取できるのも嬉しいですね。

ホットアップル

ホットアップル

りんごとシナモンのみを煮て作る、シンプルなホットフルーツのメニューです。りんごの甘みがあるため砂糖なしで作れます。ダイエット中のおやつにもおすすめです。

ホットフルーツパイ

ホットフルーツパイ

カットしたフルーツをグラニュー糖と一緒に煮て作ったホットフルーツを、パイ包みにしたメニューです。冷凍パイシートを使うと簡単にできます。サクサクのパイ生地に熱々のホットフルーツがたまらないメニューは、おもてなしにもぴったりです。

ホットフルーツのチーズトースト

ホットフルーツのチーズトースト

食パンの上にカットフルーツととろけるチーズをトッピングして作るチーズトーストです。いちごなど、酸味や水分の多いフルーツを使うのに向いています。加熱することで甘くなるフルーツと、チーズの塩味がたまらないメニューです。

ホットフルーツジュース

ホットフルーツジュース

フルーツを絞って作るホットジュースです。フルーツをジューサーにかけるか絞り器で絞って作ったジュースを、電子レンジや小鍋で加熱して作ります。みかんと蜂蜜、生姜を入れて風邪予防ドリンクにするなど、いろいろアレンジが可能です。

レンジでホットフルーツ

レンジでホットフルーツ

カットしたフルーツを電子レンジで加熱して作るだけのお手軽なメニューです。使うフルーツは、洋ナシやりんごなどが向いています。

ホットフルーツの本格派メニュー5選

ホットフルーツの本格派メニュー5選

ひと手間かけておいしい、ホームパーティなどにもおすすめのホットフルーツの本格派メニューや伝統メニューを紹介します。

クラフティー

フランス中南部にあるリムーザン地方の郷土菓子です。小麦粉や卵、牛乳、砂糖を合わせた液(焼き上げるとルバーブと呼ばれる)とカットしたさくらんぼ、ダークチェリーをタルト生地に流し込んで、オーブンで焼き上げて作ります。

タルト生地を使わず、ルバーブの液をそのまま鉄板に流し込んで作ることもあります。さくらんぼやダークチェリー以外の旬のフルーツを入れて作っても良いでしょう。ルバーブはカスタードプリンのような風味と食感が楽しめます。

ファーブルトン

フランスのブルターニュ地方の郷土菓子です。薄力粉、牛乳、砂糖、卵、プルーンとシンプルな材料を混ぜてオーブンで焼いて作られます。クラフティーよりもカスタード感が強い味わいが楽しめます。

プルーンだけでなく、りんごなどほかのフルーツを使っても問題ありません。紅茶との相性が良いため、おもてなしメニューにもおすすめです。焼きたてのものを温かい状態でそのまま食べても良いですし、冷蔵庫で冷やして食べることもできます。好みや季節に応じた楽しみ方ができるのも、ファーブルトンの魅力です。

フルーツグラタン

牛乳、生クリーム、グラニュー糖、卵黄などで作るサバイヨンソースと一緒にホットフルーツを食べるメニューです。カットしたフルーツをレモン汁、白ワイン、無塩バターなどと一緒に軽く炒めて、サバイヨンソースをかけ、オーブンで焼くまたはガスバーナーで炙って完成です。

さっぱりした味わいが楽しめるメニューです。使うフルーツは、いちごなどの酸味がきいたものと相性が良いでしょう。

タルトタタン

パリ南方のソローニュ地方でホテルを経営していたタタン姉妹が生み出したデザートです。りんごのタルトを作っているときに、タルト生地を入れるのを忘れてしまったことがきっかけで生まれました。

溶けてキャラメル状になった砂糖(キャラメリゼ)とりんごのハーモニーが楽しめるデザートです。

アップルソテー

乱切りにしたりんごをグラニュー糖で煮込んだメニューです。少しりんごの食感を残した状態で仕上げるため、さっくりとした歯ざわりも楽しめます。

そのまま食べたり、ヨーグルトやパンケーキに添えたりもできます。

まとめ:ホットフルーツで寒い季節のフルーツを楽しもう

フルーツをホットフルーツにすることで得られるメリットとともに、ホットフルーツが楽しめる代表的なメニューを紹介しました。フルーツをそのまま食べるだけでなく、ホットフルーツにすることで温かく、違った食べ方として楽しめます。

寒い冬の季節にもおすすめのホットフルーツで、いろいろなうれしい効果のあるフルーツを温かく、おいしく取り入れてみませんか。

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