快適な暮らしを始める一歩!日々の掃除を頑張らない収納の仕組みとは
ですが、家を心地よい空間にしたいと思っていても「整理整頓が苦手」「面倒くさくて続かない」「毎日が忙しくて手が回らない」など、気づいたら散らかり放題になってしまうという悩みを抱えているお家は多いでしょう。そこで今回は、整理収納アドバイザーのaki氏の著書『楽してキレイが続くシンプル収納』(あさ出版)から、頑張らなくても素敵なおうち時間が過ごせるようになる収納術をご紹介します。
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収納によって生まれる「時間」
快適な家でのんびりとたのしく過ごすためには、ゆったりとした時間が必要ですよね。
ですが毎日の片付けや掃除によって時間は奪われ、せっかくゆっくりしようと思っても片付けや掃除をしたあとは疲れてしまい機嫌が悪くなってしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで収納を工夫して整えると、片付けや掃除に時間がかからなくなるだけでなく、探しものをしなくてよくなるので空いた時間を自分の時間やパートナーとの時間に費やすことができるのです。
仮に1日3分探しものをしていたら1カ月で約1時間半、1年間で約18時間もの時間をロスしていることになります。
収納が整っているだけで、どこに何があるかがわかるので探すことがなくなり、自然と片付いた状態をキープできるのでストレスも少なくなりますよね。
収納によって生まれる時間は、生活の中に笑顔を増やすことができるようになるのです。
収納は2人で作り上げるもの
育ってきた環境や習慣が違う2人が一緒に生活をしていると、お互いの価値観の違いに日々驚かされるのではないでしょうか。料理の仕方、食材の保存方法、服のたたみ方など小さなことから大きなものまで、1つ1つの違いを話し合ってルールを決めていきましょう。
収納は「チームでつくる」という意識をもって、今まで以上にきちんと取り組まないと失敗をしてしまいます。収納は定着させることが重要なのですが、1人の意見でつくっても、パートナーが同じ様にできるとは限りませんよね。
自分だけがメインで使う場所は自分目線で収納を整えてもいいかもしれませんが、それでもつくる前にはひと言、声をかけておくといいでしょう。自分しか使っていないと思っていても、パートナーが使うこともあるかもしれないからです。2人が使いやすいと、協力し合えるいい空間になっていきますよ。
「どうしてここに片付けられないの?」ではなく、「なぜここに片付けることができないのだろう?」と2人の性格や癖から、原因を導き出し、それを解決する収納を考えていくようにしていきましょう。
収納ボックスの選び方とは?
収納に欠かすことができないアイテムに一つが、収納ボックスです。キッチンやリビング、洗面所などで、比較的大きな面積を占めている場所の収納は、いつでも手に入る定番品で揃えるようにしましょう。
定番品なら仮に1つだけ収納ボックスが壊れてしまっても、いつでも同じものを手に入れることができます。期間限定で取り扱っているデザイン性のよいものや、商品の入れ替わりの激しいお店で収納ボックスを選ぶと、いざという時に同じ商品がみつからずに別のもので代用するしかなくなってしまいますよね。見た目のキレイさも損なわれてしまいます。
また、エリアごとに同じシリーズの収納ボックスを揃えると汎用性も高くなります。ボックスの深さや横幅のサイズはエリアごとに変えても大丈夫。もしも、生活スタイルが変わったり、収納場所や収納するものの中身が変わったりしても、収納ボックスを入れ替えるだけで簡単に対応することができてしまいます。
使う場所のすぐ近くに収納する
収納を考えるとき、これをいちばんに心がけましょう。収納は「面倒くさい」をいかに減らすことができるかにかかっているのです。
すぐ近くに収納されていれば、物をとって、使って、しまうという一連の行動が、誰でも簡単に無理なくできます。
面倒だと思うことを限りなくゼロに近づけて、シンプルで楽な仕組みをつくりだせば、「わざわざ片付ける」という動作がなくなり、片付けるという行為が苦にならなくなりますよ。
ダイニングテーブルの生活感を減らす方法
生活の中心となるダイニングテーブルは散らかりやすい要因が揃っています。ダイニングテーブルでは食事をするだけではなく、在宅ワークなどで作業をすることもあれば、本を読んでくつろぐこともありますよね。
ものが散らかりがちなダイニングテーブルですが、常に何もない状態にしておくのが鉄則です。何かをやろうと思えばすぐに始められますし、拭き掃除も簡単ですよね。
とはいっても、片づける場所が無ければ「何もない状態」をキープするのは難しいものです。そこで、すぐに片付けられるように、テーブルの裏側に本などを一時的にしまえる引き出し収納を付けるなど、片づけるための仕組みづくりをしておくとよいでしょう。
また、ダイニングテーブルはキッチンの近くにあることが多いので、座ったまま手を伸ばせば届く場所にティッシュや常備薬を置いておきましょう。立ち上がらなくても座ったままとれる仕組みをつくっておけば、戻すのも楽になります。
キッチン収納は動線を意識して収納
食事をつくるキッチンは家のなかでも最もスピーディーさが求められる空間です。いかに歩数を少なく移動して時短でスムーズに料理ができるか、食器の出し入れを無駄なくできるかを重点的に考えていきましょう。食器や調理器具の収納が楽だと、キッチンのキレイさを保つことができますしストレスも小さくなりますよ。
食器棚の収納は、よく使う食器は手前と奥に分けて収納しないのがポイント。奥にあるものは取り出すのが面倒で使わなくなってしまうからです。また、よく使う食器は使う人の胸の高さから頭の高さに合わせて収納すると使い勝手が良いでしょう。
また、調味料や鍋、フライパンはコンロ周辺に収納をしてすぐに使えるようにしておきたいですよね。ですが、用途に合わせてやかんや大小さまざまなフライパンをもつと、収納におさまらなくなってしまいます。お湯をやかんではなく鍋で沸かすなど代用できるものが見つかれば「1つ2役」で使えて便利な上、物を減らすこともできますよ。
面倒な洗濯物も簡単収納
服を収納する棚に扉があるなら取ってしまい、オープン棚にすると開け締めの1アクションを減らすことができます。場所をとって畳むのも大変なバスタオルは使わず、フェイスタオルに統一すると使い勝手もよくなりますよ。
さらに、洗濯する前のちょっとした工夫で片付けが楽になります。靴下などの小物は洗濯したあと探すのが大変ですが、洗濯ネットに小物を入れて洗濯をすれば、簡単に探すことができます。乾燥機を使ったときも、洗濯ネットの中身を収納ボックスに投げ込むだけで片付けを終わらせられます。
収納ボックスの配置のコツ
収納ボックスは棚の高さや奥行きを考慮しつつ、形を統一するようにしましょう。1ジャンルに1ボックスに収納して、迷わないように色分けしたラベルシールを貼ると時短にもなります。場所がすぐ分かれば誰でも簡単に片付けることができて、散らかってしまうこともありません。
ボックスは使用頻度の高いものはフタが無いものを、あまり使わないものはフタありのものを使うと便利です。あまり使わない収納は少し高いところにおいて、手前に簡単に引き出せるように持ち手があるタイプを選ぶと出し入れも楽になりますよ。
宙に浮かせてしまおう!
床や棚に直接ものを置かないようにすると掃除をする手間が大きく省けます。一旦物をどかさなくていいですし、そもそも棚をなくすことができれば掃除する場所も減るので「ホコリが溜まってきたから掃除しなきゃ」というストレスを解消することができるのです。
ここでは、その浮かせる収納活用法をご紹介していきます。
マグネット収納の活用法
壁にマグネットボードを取り付ければ、鏡、ティッシュ、体温計などよく使うものをくっつけておけます。ポケットタイプのマグネットアイテムでボードに貼り付ければ手軽に始められます。
マグネット収納はいろいろな場所で応用ができます。キッチンでは毎日つかうお箸もポケットタイプのマグネット収納で、扉などに貼り付ければ出しっぱなし収納として活躍をします。
置き場所に困るキッチンペーパーやポリ袋も、マグネットが付いた専用ケースやパッケージの後ろにマスキングテープで磁石を取り付けることができます。自宅の換気扇がカバータイプなら、カバーに貼り付ければ取りやすさも抜群です。
洗濯機もマグネット付き収納ケースがあれば、洗剤、入浴剤、洗濯ネットなどすぐ使うものを貼り付けておくことができます。
かけるだけ収納の活用法
ひっかける場所は簡単につくることができます。壁に画鋲フックで場所を作れますし、ドアなどの縁に引っ掛けるアイテムを使えば幅が広がります。袋をぶら下げてしまえば各部屋にあるゴミ箱を使わずにすんでスッキリさが増します。
寝室ではゆったり休みたいものですが、枕の周りに物が転がっていて落ち着かないということはないでしょうか。枕元の壁にバックをぶら下げて、保湿クリームやメガネなどを入れればすっきりしますよね。
収納の扉の裏側も「かけるだけ収納」と相性がいい場所です。扉の裏側にフックやハンガーを取り付ければ、ハサミやテープなどよく使うものや、タオルなどをかけておくこともできます。
ぬめりが気になる浴室でシャンプーなど洗剤や掃除用品をS字フックで宙に浮かせおけば、ぬめりだけではなくカビの防止にもなります。
家電や備付けのものも浮かせる
宙に浮かせるのは小さなものばかりではありません。大きなテレビも壁に取り付けて浮かせれば空間も広がってお掃除も簡単です。「せっかく買ったテレビ台がもったいない」という思考も断捨離してしまいましょう。ストレスを抱えて生活するよりも、「今を快適に生活する方法」をいちばんに考えることが大切ですよ。
見えないところほど手をかける
開けないと見えないところほど、整えるように意識しましょう。見えるところだけがキレイでも、たまに開ける引き出しや押入れの中がグチャグチャだと気持ちが下がってしまいます。
「家中どこを開けてもキレイ」な状態なら、自然と前向きに気持ちよく過ごせる時間が多くなっていきます。
押入れの収納テクニック
季節外のものなどあまり使わない日用品や衣類は上の段に収納しましょう。
よく使う日用品や衣類は、自分の胸の高さあたりの位置に収納すると、屈んだりしないで取り出せるのでスムーズですよ。
布団類など重たいものは下段に収納しましょう。布団はキャスター付きスノコの上に置くと出し入れが楽で湿気も溜まりにくく、掃除も簡単です。
服はトップスとボトムスに分けハンガーに掛けて収納すると畳む手間がなくて時短にもなり、すぐに服を選ぶこともできます。
何も入ってない収納を作る
収納は全て使わなければいけない、埋めないとダメだと思っていませんか。空きスペースは生活を快適にしてくれます。物が増えても、すぐに収納場所があると思えば気持ちも楽になりますし、お土産などを貰ったときの一時置き場として使えるので便利です。
収納はメリハリが大事なので、「収納場所には空間を無駄にしないように整えてしっかり入れる」「空きスペースはまるごと空ける」ことをいつも意識しましょう。
収納で生活感を消せば掃除もラクラク
「快適でキレイな家」というと、生活感を感じさせないスッキリとした空間をイメージしますよね。ですが実際に生活をしているとモデルハウスのような空間を作るのはなかなか難しいものです。どのようにしたら使い勝手もよく生活感を減らせるのか、活用方法をご紹介します。
死角を活用する
部屋に入ったときに「キレイ!」と感じることができるとそれだけで楽しくなりますよね。
ですが、生活感の出やすい掃除機などをしまい込んでしまうと使いたいときにさっと使えないので本末転倒です。そんなときは、「死角」を利用して収納しましょう。
立っている状態では見えづらい、目線より下のほうに収納したり、凹みを利用して近づかないと見えないようにしたりするのです。カレンダー、予定表などついつい見えやすいところに付けがちなものも、死角を利用すれば部屋はスッキリとしますよ。
よく使う生活グッズはまとめよう
電卓、セロハンテープ、文具、診察券など日常的にすぐ使うものは1つの棚にまとめておくと良いでしょう。よく使う生活グッズの収納場所も、パッと手を伸ばしてすぐ手が届く場所にしておけば使いやすさも向上します。
また、固定概念を捨てるのもポイントになります。例えば、食事をする場所の近くに文具まとめたなら、ふりかけなどの食卓で使う調味料を置いてしまうのです。食品と文具を同じ引き出しに収納することに抵抗がある人もいるかもしれませんが、使いやすさを優先し収納を整えることが、「楽にキレイ」を叶えてくれます。
台の上には何も置かない
玄関の下駄箱、本棚、収納の上は、つい物を置いてしまいがちで生活感が出てしまいます。部屋を彩るお花やインテリアも、一旦どかして掃除するという手間が増えてしまうのです。
インテリアが好きで、掃除が苦にならないという方は問題ありませんが、片付けられずに生活感がでてしまうなら宙に浮かせるなどディスプレイを工夫したり、収納の動線を考え直したりしましょう。
▼まとめ
頑張らず楽をするために収納をするコツは、「面倒くさい」をいかに減らすことができるかを考えることです。面倒くささを減らせれば、片付けや探しものにかかっていた時間が増え、自然と快適な生活ができるようになるのです。
最初は、「ここの引き出し1つだけを片付ける」でも大きな1歩になります。まずは自分のパーソナル空間を整えてみて収納の効果を感じることができたら、他の場所も整えてみましょう。
こちらの本を参考に、快適な暮らしを始める一歩を踏み出してみませんか。
引用書籍:『楽してキレイが続くシンプル収納』(aki 著/あさ出版)2021年9月出版
出版社店・書籍紹介:『楽してキレイが続くシンプル収納』(aki 著/あさ出版)2021年9月出版
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