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純喫茶とは?喫茶店・カフェとの違いや「純」の意味を解説!

「純喫茶」と聞くと、レトロな雰囲気の店内や昔ながらのメニューを思い浮かべるでしょう。しかし、純喫茶の「純」の意味や、喫茶店やカフェとの違いについては意外と知らない方が多いかもしれません。

この記事では純喫茶という呼び名が生まれた背景や、喫茶店・カフェとの違いを解説します。また、純喫茶でお馴染みの定番メニュー、純喫茶の楽しみ方などもご紹介します。

純喫茶の定義とは?「純」の意味は?

本来、純喫茶とは「お酒やアルコールを扱っていない喫茶店」を指します。

純喫茶の「純」には「そのものだけ、その状態だけで、ほかの要素が混ざらない」という意味があります。つまり、「純喫茶」は「お酒ではなく、コーヒーだけを楽しむことに特化した店」を定義した言葉なのです。

現在は純喫茶と喫茶店の定義に明確な違いはなく、純喫茶と称しつつお酒を提供する店もあります。しかし、その歴史をたどると、かつて純喫茶と喫茶店には確かな違いが存在したことが分かります。

純喫茶の定義とは?「純」の意味は?

歴史から見る純喫茶と喫茶店の違い

昭和初期の頃、喫茶店の一部はお酒と女性給仕の接待サービスが過激化して「特殊喫茶」と呼ばれていました。そこで、お酒を提供せず純粋にコーヒーを楽しむことを目的とした喫茶店を「純喫茶」と呼び、特殊喫茶(喫茶店)と区別するようになりました。

その後、特殊喫茶は時代の変化に合わせて、社交飲食店やラウンジなどへと名称を変えています。やがて特殊喫茶という言葉は使われなくなり、純喫茶も喫茶店も「コーヒーやお茶を楽しむ場」を指す言葉になりました。

歴史から見る純喫茶と喫茶店の違い

現在は昭和の雰囲気の喫茶店を「純喫茶」と呼ぶ

上記のとおり、純喫茶と喫茶店を区別していた時代もありましたが、現在は2つの言葉に明確な違いはありません。

ただし、あえて純喫茶と呼ぶときは、昭和の雰囲気が残る渋い喫茶店や、こだわりのコーヒーが飲める喫茶店を指す場合が多く見られます。純喫茶が誕生した昭和時代のなごりかもしれません。

純喫茶・喫茶店とカフェの違い

純喫茶と喫茶店は区別されていた時代があることが分かりましたが、カフェはどうなのでしょうか?

ここからは、純喫茶・喫茶店とカフェの違いを解説します。

法律上の違いがあったが2021年に統合

かつては純喫茶・喫茶店とカフェの間には、法律上の違いがありました。しかし、現在は統合されています。

純喫茶・喫茶店・カフェは、いずれも開業するにあたって行政(保健所)に営業許可の申請をする必要があります。2021年5月以前、純喫茶・喫茶店は「喫茶店営業許可」カフェは「飲食店営業許可」というそれぞれ異なる営業許可が必要でした。

許可によって店で提供できるサービスや取り扱う飲食物の種類は異なり、喫茶店営業許可の場合はアルコール類や調理が必要な食品の提供はNGでした。それらを提供するためには、飲食店営業許可を取得する必要があったのです。

しかし、2021年6月1日の食品衛生法改正[1]で喫茶店営業許可は廃止となり、飲食店営業許可に統合されました。これにより、純喫茶・喫茶店とカフェの間に、法律上の違いはなくなったといえます。

法律上の違いがあったが2021年に統合

現在は内装・イメージに違いがある

法律上の区別はなくなりましたが、純喫茶・喫茶店・カフェはイメージや内装に違いがあります。純喫茶や喫茶店といえばレトロで落ち着いたイメージ、カフェといえばおしゃれで現代的なイメージを思い浮かべる人が多いでしょう。

純喫茶はカウンター席、喫茶店と呼ばれる店はテーブル席がメインの内装です。また、一般的にカフェの方が店ごとのコンセプトの違いが大きい傾向にあり、和洋中さまざまな料理を提供するカフェもあれば、西海岸風・ヨーロッパ風・韓国風など、外国をイメージした内装・メニューのカフェもあります。

現在は内装・イメージに違いがある

各地の喫茶店の特徴

実は純喫茶には、地方によって異なる特徴があることをご存じですか?

純喫茶は時代とともにその時々の情勢を取り込み、さまざまな営業体系へ変化し、各地域で異なる独自の発展をとげました。

ここでは東京・大阪・名古屋の地域に絞って、各地の喫茶店の特徴をご紹介します。

東京|個性勝負!千差万別

日本で初めて喫茶店ができた東京は、人口の多い土地柄から、店ごとに異なる雰囲気が楽しめます。

文化人が集結したであろう、歴史を感じさせるクラシックな店や、広い空間に多くの席が並び大衆向けであったことを感じさせる店まで、それぞれの喫茶店に異なる個性的な魅力が光っています。

また、あえてレトロ風な内装やメニューを扱っている新店も存在します。

東京|個性勝負!千差万別

大阪|定番メニューの発祥

大阪の純喫茶は高度経済成長の時期に増加したといわれており、当時はコーヒーを楽しむことに加えて、打ち合わせや商談を行う場所でもありました。

現在では当たり前のように出されるおしぼりや、誰でも自由に読める新聞や漫画、雑誌の提供は大阪が発祥とされています。また、定番メニューのミックスジュースは、大阪の喫茶店が最初に提供したといわれています。

大阪|定番メニューの発祥

名古屋|モーニングの充実

名古屋のモーニング文化は、サービスが豊富でとても充実しています。名古屋に本店を置く純喫茶が県外進出したこともあり、名古屋の充実したモーニングが日本全国に周知されるようになりました。

名古屋の喫茶店では、コーヒーを注文すると、トースト・ゆで玉子・豆菓子がモーニングセットとして提供されるのが特徴です。モーニングの味やサービスをトレードマークにしている店が多くあります。

モーニングに対する需要の高さに比例するように、名古屋人がもっとも多くの金額を純喫茶に費やしているといわれています。

名古屋|モーニングの充実

純喫茶の定番メニュー7選

純喫茶のメニューには地域ごとの違いもありますが、全国共通で定番とされる人気メニューも存在します。ここでは、誰もが思い浮かべるような純喫茶の定番メニュー7選をご紹介します。

ナポリタン

純喫茶で最も定番のメニューといえばナポリタンでしょう。ナポリタンはベーコン・玉ねぎ・ピーマンなどの具材とスパゲティをケチャップベースで味付けしていて、庶民的な味わいが魅力です。店によっては、鉄板に乗せた状態で提供されることも。

ちなみに、ナポリタンという名前ですが、イタリアのナポリではなく日本発祥のメニューだと言われています。フォークにナポリタンが絡まっている食品サンプルも、純喫茶のショーケースの定番ですね。

ナポリタン

トースト

こんがり焼いた厚切りパンにバターを添えたバタートーストは、純喫茶の定番メニューです。チーズを乗せたピザトーストや、あんこが乗った小倉トーストなど、さまざまなアレンジメニューがあります。食事としても間食としても、根強い人気があります。

トースト

サンドイッチ

サンドイッチには、ハムサンドやフルーツサンドなどさまざまな種類がありますが、特に人気なものはたまごサンドです。

スクランブルエッグとマヨネーズを和えたものを挟むこともあれば、関西地方ではふっくら焼いた厚焼きたまごを挟むなど、店舗・地方ごとにさまざまなスタイルがあります。たまごの味付けは、店ごとのこだわりが感じられるポイントです。

サンドイッチ

クリームソーダ

グリーンやブルーのソーダ水にアイスクリームを乗せたクリームソーダも、純喫茶には欠かせないメニューです。

缶詰の真っ赤なチェリーを添えることが多く、レトロな雰囲気を醸し出します。純喫茶の内装と相まって、写真映えするメニューの1つです。

クリームソーダ

ミルクセーキ

ミルクセーキは、ミルク・アイスクリーム・砂糖などをミキサーでブレンドして作るドリンクです。トッピングとして、フルーツ・ナッツ・チョコレートチップなどを追加することもあります。

材料といっしょに氷を砕くスタイルもあり、暑い季節に特に人気のメニューです。

ミルクセーキ

パフェ

背の高いグラスに美しく盛り付けられたパフェも、純喫茶の人気メニューです。

定番は缶詰のチェリーや桃・生クリーム・コーンフレークなどで、カットフルーツを贅沢に使ったりアイスクリームを手作りしたりと、店によって売りがあります。さまざまな店での食べ比べもおすすめです。

パフェ

プリンアラモード

プリンアラモードは、ガラス皿の中心にプリンを乗せ、まわりにフルーツやデザートを盛り付けたスイーツです。

アラモードは「現代風の、流行の」という意味のフランス語で、プリンアラモードは昭和初期の日本で誕生したといわれています。主役のプリンには、店ごとの個性が感じられるでしょう。

プリンアラモード

純喫茶の楽しみ方・注目ポイント

お出かけ日和の季節には、レトロ感あふれる純喫茶に行ってみませんか。

いつもとは違う空間でゆったりと食事や会話を楽しむと、ストレス解消や気分転換にもなります。ここからは、純喫茶を楽しむ10個のポイントをご紹介します。

本格的なコーヒーを味わう

純喫茶の醍醐味といえば、本格的なコーヒーや紅茶です。どの純喫茶もコーヒーや紅茶にこだわりがあり、店によってコーヒーの酸味や苦味のバランスや香り、味わいが異なります。

純喫茶の楽しみ方は、自分好みのコーヒーや紅茶を提供してくれる店を探索することです。自分に合ったこだわりのポイントがある純喫茶を探してみましょう。

内装のデザインや食器に注目する

純喫茶は個人経営であることが多いため、店の食器や内装デザインから店主のこだわりを知ることができます。

食器によって料理やドリンクの見栄えが変化し、内装デザインは純喫茶の個性を引き立たせます。内装デザインや食器は純喫茶を表現している重要なポイントであるため、内装や食器のデザインにも注目して、純喫茶を楽しみましょう。

1人の時間を楽しむ

読書・勉強・イラスト作成などの趣味をゆったりと楽しめることも純喫茶の魅力です。家とは違う純喫茶の空間に身を置き、自分が深めたい知識を身につけると、充実した時間を過ごせます。

ただし、店が混雑してきた場合は、様子を見て適切な行動をとりましょう。

マスターと会話する

個人経営の純喫茶のマスターや店員さんは、コーヒーや紅茶にこだわりを持っており、もともと純喫茶巡りが好きな人が多い傾向にあります。

マスターや店員さんと会話することによって、コーヒー・紅茶・純喫茶に関する新しい知識や情報を得ることができます。また、会話を重ねることで店に溶け込み、より落ち着いて過ごせるでしょう。

モーニングメニューを巡る

純喫茶によっては、モーニングメニューを提供しているところもあります。ランチよりお手頃価格で楽しめるモーニングは、気軽に純喫茶を楽しむことができ、シンプルな調理が多いため、店の個性や腕前が分かるメニューでもあります。

また、朝早く起きてモーニングを食べに行くことを習慣化することで、趣味や勉学に励む時間が増えたり、生活習慣を整えられたりします。

デザートを楽しむ

純喫茶では、コーヒーや紅茶以外にもケーキやパフェなどのデザートにも力を入れ、こだわっている店が多くあります。

純喫茶で提供されるデザートは、コーヒー・紅茶に合うように考えられているものがほとんどであるため、こだわりのコーヒー・紅茶と一緒にデザートもいただくと、より一層純喫茶巡りを楽しめるでしょう。

ショップカードを集める

ショップカード集めも、純喫茶巡りの楽しみの一つです。ショップカードは店の名刺のような存在であり、店名はもちろん地図や電話番号、店によってはSNSのアカウントを載せているところもあります。

ショップカードは宣伝目的で使用されることが多いため、レジ横に設置していたり、会計時にレシートと共に渡されたりします。

店によってデザインやロゴなどがまったく異なるため、コレクションとしての収集もおすすめです。また、収集したショップカードの中から、どのカフェに行くかを決定することもショップカード集めの楽しみ方です。

お店のイベントに参加する

個人経営の純喫茶ではイベントを実施していることがあります。常連向けのものもあれば、新規客を獲得するためのイベントもあります。お店が主催しているイベントだけでなく、場所を貸し出す形で、お客さんが主催しているイベントがあることも。

イベントの特徴は店によって異なり、イベントごとに店の個性を見出せます。イベントに参加することで、マスターや店員さん、ほかのお客さんと話がはずみやすくなるため、興味があるイベントがあれば、参加することをおすすめします。

最近では、多くの店でイベント情報をSNSで発信しています。お気に入りの純喫茶を見つけた方は、ぜひ店のSNSもチェックしてみましょう。

写真を撮る

個人経営の純喫茶はコーヒーやデザートにこだわりがあるところが多いため、写真映えが期待できます。

また、撮影した写真をSNSにアップすることで、同じ趣味を持つ人からリアクションを受け取り、共通の趣味を持った友人知人が増えることにつながるでしょう。友人間で情報交換をすることで、知らなかった純喫茶の存在を知ることもできるはずです。

ただし、純喫茶では静かにコーヒーを楽しむ方や、リラックスして過ごしている方が多いため、過度な撮影や大きなシャッター音は禁物です。周りの様子を見て適切な行動を取りましょう。

また、マスターの方針によっては撮影を禁止している場合もあります。不安な場合は、事前に一言声をかけてみるとよいでしょう。

何も考えずリラックスする

マスターがこだわり抜いたコーヒーやデザートを味わいつつ、何も考えずにリラックスすることも純喫茶の過ごし方です。

仕事・家事・学業に追われ、忙しい毎日を送っている方にとっては、純喫茶という普段とは異なる空間で、何も考えずに過ごす時間がとても大切な時間に感じることでしょう。

まとめ

本記事では純喫茶が生まれた歴史的な背景や、喫茶店・カフェとの違い、純喫茶の定番メニュー、楽しみ方などを解説しました。

純喫茶は店舗や地方によって特徴が異なるため、とても奥が深い趣味だといえます。忙しい日常から少し離れてリラックスしたい方や、おいしいコーヒー・紅茶を楽しみたい方には、純喫茶巡りがおすすめです。

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