管理栄養士監修:夏が旬の果物12選!おすすめレシピも紹介
そこで今回は、夏におすすめの果物12選を紹介します。夏は、発汗により水分やミネラルが不足しやすい季節です。夏の果物を使ったアレンジレシピも紹介するため、水分や栄養補給の参考にしてください。
監修者
- 保科 琴美(ほしな ことみ)
- 東京電力ホールディングス株式会社
管理栄養士
管理栄養士として医療の現場で栄養指導の経験と実績が豊富。日本糖尿病療養指導士。定期的にヨガ講師としての活動も行っている。
目次 [CLOSE]
旬の果物はなぜ良いのか
旬の果物の良いところは、他の季節よりも鮮度や栄養価が高くなる点や、流通量が増えることで価格が抑えられている点です。それぞれについて解説します。
おいしく食べられ栄養価も高い
旬とは、果物や野菜などの食材が多く収穫でき、一番おいしく食べられる時期を指します。
旬の果物は鮮度が高くジューシーで、甘さや香りが増しておいしく食べられます。また、栄養価も高くなっているため、美容や健康にも良い影響を与えます。
流通量が増えて安くなる
旬の果物は、収穫量が増えることから安価で手に入りやすくなります。
旬の時期になると、果物狩りを開催する果樹園もあります。果物狩りでは、高級な品種も手軽にたくさん食べられるのが魅力です。
夏が旬の果物12選【夏バテ予防も解説】
主に夏の時期が旬となる果物は、以下の12種類です。
- ▼スイカ(6~8月)
- ▼桃(7~8月)
- ▼メロン(6~8月)
- ▼バナナ(7~9月)
- ▼すもも(6~7月)
- ▼さくらんぼ(6~7月)
- ▼パイナップル(6~8月)
- ▼ブルーベリー(7月)
- ▼マンゴー(7~8月)
- ▼イチジク(7~9月)
- ▼ぶどう(7~10月)
- ▼梨(8~9月)
旬の果物を食べることで、夏に不足しやすい栄養素を手軽に摂取できます。ここでは、それぞれの果物の特徴や、夏バテの予防について紹介していきます。
スイカ(6~8月)
スイカは水分量が多いため、体内の水分が不足しやすい夏にぴったりの果物です。他にも、疲労回復に有効なクエン酸やビタミンC、身体のバランスを整える塩分やカリウムなどの栄養分が豊富です。
おいしいスイカを見分けるには、黒と緑のしま模様をチェックしましょう。しま模様がはっきりしていて、触ると表面がでこぼこしているのは、甘みが強いサインです。
桃(7~8月)
桃はビタミンCやカリウムなどの栄養素を豊富に含んでいて、美肌や整腸に効果が期待できる果物です。冷蔵庫で冷やし過ぎてしまうと味が落ちるため、食べる1〜2時間ほど前に冷蔵庫に入れるのがおすすめです。
購入する際は、形が左右対称でふっくらとしていて、全体に産毛が生えている桃を選びましょう。
メロン(6~8月)
肉厚でジューシーなメロンは、糖質の多さと食物繊維の少なさから、夏の疲れた胃腸の働きを整えてくれる果物です。メロンに含まれるカリウムは、夏バテ予防にも役立ちます。
完熟したメロンを見分けるには、網目が均一に盛り上がっているかどうかをチェックしましょう。
バナナ(7~9月)
バナナは市場に出回る99.9%が輸入品のため、一年中安定して食べられる果物ですが、本来の旬は7~9月です。低カロリーにもかかわらず、糖質・カリウム・ビタミンB群などの栄養素がバランス良く含まれていて、調理器具を使わず皮をむくだけで食べられるため、子どもにも人気です。
美味しいバナナを見分けたい場合は、先まで太い方が甘みとコクが増しているのでおすすめです。また、バナナの食べごろは、皮に黒い斑点(シュガースポット)が現れて柔らかくなったころが良いとされています。
すもも(6~7月)
6~7月頃が旬のすももは、白桃とは違った酸味の強さが特徴です。そのままでもおいしく食べられますが、皮ごとシロップ漬けにしても楽しめます。
また、葉酸が多く含まれているため、貧血予防にもつながります。アントシアニンやビタミンA、ビタミンCなども豊富で、目の健康維持や夏バテ予防も期待できます。
さくらんぼ(6~7月)
さくらんぼには、抗酸化作用のあるアントシアニンが多く含まれており、健康維持に効果があるとされています。急激な温度変化に弱いため、常温での保存がおすすめです。
栽培が難しく、生産地域が北海道や山形県などに限られていることから、国産のさくらんぼは価格が高めです。輸入品のアメリカンチェリーであれば、比較的安く購入できるでしょう。
パイナップル(6~8月)
パイナップルにはタンパク質を分解する酵素が含まれているため、スタミナをつけやすい肉料理との相性が抜群です。
国内生産量の99.9%を沖縄県が占めていて、他の地域ではほとんど作られていません。下部がふっくらと膨れていて、重量感があるパイナップルを選ぶと、ジューシーで完熟した甘さを味わえます。
ブルーベリー(7月)
抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含むブルーベリーは、健康維持や老化防止の効果が期待できます。また、アントシアニンも多く含まれ、眼精疲労の緩和にも効果的です。
ブルーベリーと同じく、7月頃に旬を迎えるラズベリーも夏バテ防止に有効な果物で、どちらもガーデニングでの栽培が可能です。
マンゴー(7~8月)
マンゴーにはビタミンCやβカロテンが多く含まれているため、美肌効果が期待できます。栄養価が高いため、暑い日のエネルギー補給にもぴったりです。
南国のフルーツとして有名で、国内では主に宮崎県や沖縄県などで栽培されています。ふっくらとしていて皮に傷がなく、甘い香りがするものを選ぶのがおすすめです。
イチジク(7~9月)
濃厚な甘みととろみのある食感が魅力のイチジクは、秋が旬のイメージがあるものの、7月から旬を迎えます。生のままでもおいしく食べられますが、コンポートやジャムにしても楽しめます。
イチジクは、バナナのように収穫後に熟成を進ませて甘味を増す「追熟」はしません。そのため、購入する時点で皮が柔らかく完熟しているものを選びましょう。
ぶどう(7~10月)
ぶどうの旬は秋のイメージもありますが、品種によっては夏から店頭に並びます。代表的な品種の出荷時期は、以下の表の通りです。
品種 | 出荷時期 |
---|---|
デラウェア | 7~8月 |
シャインマスカット | 8~10月 |
巨峰 | 9月頃 |
ぶどうに多く含まれるポリフェノールには抗菌化作用があるため、アンチエイジングや美肌効果が期待できます。ぶどう狩りを開催している果樹園も多く、アクティビティとしても楽しめます。
梨(8~9月)
梨も夏から秋にかけて食べられる果物のひとつです。果物の中でも水分を特に多く含むため、暑い夏の水分補給にぴったりです。
糖質やカロリーが低く、ダイエット中でも食べやすいのも魅力といえるでしょう。リンゴ酸やクエン酸を多く含むため、夏の疲労回復にも役立ちます。
夏が旬の果物を使ったおすすめレシピ3選
夏が旬の果物を使ったおすすめのレシピを、以下で3つ紹介します。
栄養や水分をおいしく摂れるレシピを参考にして、暑い夏を乗り切りましょう。
スイカのフルーツポンチ
スイカの皮を器に使った、見た目も楽しめるデザート。ホームパーティーにおすすめです。
- 小玉スイカ:1/2玉
- カットパイナップル:60g
- ブルーベリー:30g
- サイダー:150cc
- ミント:適量
- カルピスの原液:200cc
- 水:100cc
- 粉寒天:4g
- 水と粉寒天を鍋に入れ、中火にかけながら混ぜる
- 沸騰したら1分間弱火で混ぜる
- 火からおろしたら、カルピスを入れて混ぜ合わせる
- バットに流し入れ、冷蔵庫で30分以上冷やして固める
- 固まったら、クッキーの型でくり抜く
- 残りの寒天は、フォークなどで砕いておく
- スイカの果肉を直径3cmほどのスプーンでくり抜く(種はできるだけ取り除く)
- 残りの果肉は、果汁用に取り出しておく
- 皮の縁をギザギザに切って器を作る
- ざるをボウルにのせ、スプーンで果肉を押し当てて、こす
- カットパイナップルを1cm幅に切る
- ②で作った器に、ブルーベリー、カットパイナップル、砕いたカルピス寒天を入れて混ぜ合わせる
- 丸くくり抜いたスイカと、型で抜いたカルピス寒天をのせる
- 果汁とサイダーを同量ずつ注ぐ
- ミントを飾って完成
チョコバナナロール
サンドイッチ感覚で手軽に楽しめるため、子どものおやつにもぴったりです。
- サンドイッチ用食パン:4枚
- バナナ:1本
- 生クリーム:1/2カップ
- チョコレート:25g
- しょうゆ:小さじ1/2
- 大きめの鍋に湯を沸かす
- チョコレートを入れたボウルの底を鍋に浸し、湯せんにかけて溶かす
- ①で溶かしたチョコレートを泡立て器で混ぜる
- 滑らかになったら、生クリームを少しずつ加え、よくかき混ぜる
- ②のボウルの底に氷水を当てながら泡立て、しょうゆを加えて混ぜる
- 冷蔵庫で30分ほど冷やし、絞り袋に入れる
- バナナを半分の長さに切り、さらに縦半分に切る
- 食パンの手前半分に③のクリームを絞る
- クリームの上にカットしたバナナをのせ、さらにクリームを絞る
- 食パンを半分に折って完成
さくらんぼのカップケーキ
カップケーキの上にさくらんぼをのせた、見た目もかわいらしい一品。さくらんぼの酸味とカップケーキの甘さのバランスが絶妙な味わいです。
- 薄力粉:90g
- ココアパウダー:10g
- ベーキングパウダー:3g
- 無塩バター:80g
- グラニュー糖:60g
- 卵(Mサイズ):2個
- チョコチップ:40g
- 生クリーム:100mL
- さくらんぼ:4個
- グラニュー糖:10g
- 無塩バターを常温に戻す
- オーブンを170℃に予熱する
- 容器に卵を溶いておく
- ボウルに無塩バターとグラニュー糖を入れる
- 白っぽくなるまで、泡立て器で混ぜる
- 溶き卵を3回に分けて入れ、その都度混ぜ合わせる
- 薄力粉、ココアパウダー、ベーキングパウダーを振るい入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる
- チョコチップを入れて全体を混ぜ合わせる
- 食品包装用のグラシン紙を敷いた型に流し入れ、170℃のオーブンで20分焼く
- ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れて8分ほど泡立て、丸い口金をつけた絞り袋に入れる
- 焼き上げたカップケーキにクリームを絞り、さくらんぼをのせて完成
まとめ
夏に旬を迎える果物にはスイカや桃、メロンなど、水分や栄養を多く含み、夏バテ予防を期待できる食材がそろっています。秋の果物のイメージがあるイチジクやぶどう、梨も夏の間に旬が始まるため、暑い時期の栄養補給や疲労回復に活用できます。
生で食べる以外にも、ここで紹介したレシピを参考にアレンジを楽しみながら、暑い夏を健やかに過ごしましょう。
KEYWORD
#人気のキーワード
RECOMMENDED
#この記事を読んだ人におすすめの記事
-
管理栄養士監修:生姜の成分や効能は?健康効果やレシピも解説
-
医師監修:コーヒーに含まれるカフェイン量は?適切な摂取量と作用
-
管理栄養士監修:秋が旬の野菜一覧!栄養・保存方法・見分け方も解説
-
管理栄養士監修:ドラゴンフルーツの栄養素は?種類・食べ方も解説
-
ホームパーティーの定番料理20選!簡単・お手軽おすすめレシピ
-
料理家監修:さつまいもをより甘くする調理方法は?甘さが増す保存方法も紹介
-
管理栄養士監修:柿は皮ごと食べて大丈夫?栄養素や効能を解説
-
秋分の日の食べ物は?秋分の意味・由来や過ごし方も解説
-
管理栄養士監修:夏が旬の野菜一覧!種類や栄養・効能も解説
-
管理栄養士監修:ぶどうは皮ごと食べられる?メリットや栄養を解説
-
おはぎとぼたもちの違いは?あんこ・食べる時期・由来を解説
-
すだちの正しい保存方法とは?冷蔵・冷凍の判断基準を解説
-
シャインマスカットの旬はいつ?選び方や保存方法・食べ方も解説
-
土用の丑の日の食べ物といえば?うなぎ以外の「う」のつく食べ物もおすすめ!
-
秋の果物一覧!旬の時期やおすすめの美味しい食べ方を解説
-
懐石料理とは?会席料理との違いは?献立の順番・マナーを解説
-
鮭とサーモンの違いは?天然・養殖の定義や鱒との違いも解説
-
カフェインレスコーヒーは妊娠中でも飲んで大丈夫?デカフェとの違いも解説
-
管理栄養士監修:悪い食べ合わせとは?栄養素の作用をふまえて解説!
-
冬が旬の果物とは?おいしい食べ方、果物狩りやプランター栽培向けの果物も