調理・保存のコツ

消費期限と賞味期限とは?期限を過ぎた食品は食べられる?

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買い物をする際、消費期限と賞味期限の違いを認識し、食品を選ぶことが重要です。2つの違いを認識していないと、食品の期限が過ぎていたり、開封後しばらく放置した際に食べてよいか迷ったりすることになります。

消費期限や賞味期限について正しく理解することで、食品をいつまで安心して食べられるか判断できるようになります。この記事では、消費期限と賞味期限の違いや表示・設定方法などについて解説します。

消費期限と賞味期限の違いとは?

多くの食品には、消費期限・賞味期限のいずれかが設定されています。これは、食品を食べることによって健康上の影響が出ないようにするとともに、食べられる期限を明記することで食品が無駄にならないようにするためです。

ここでは、消費期限と賞味期限の違いについて解説します。

消費期限は安全に食べるための期限

消費期限とは、未開封のまま、定められた適切な保存方法で保管した場合に、品質が劣化せず安全に食べられる期限のことをいいます。下記のように、腐りやすく品質が落ちやすい食品に表示されます。

  • 弁当
  • 調理パン
  • 惣菜
  • 生菓子
  • 生めん類 など

※参考:農林水産省「消費期限と賞味期限:農林水産省」[1]

賞味期限は美味しく食べるための期限

賞味期限とは、未開封のまま、食品ごとに定められた適切な保存方法で保管した場合に、品質に変化なく美味しく食べられる期限のことをいいます。かつては「品質保持期限」と「賞味期限」で名前が混在していましたが、2003年7月に「賞味期限」に統一されました。下記のように、消費期限に比べて腐りにくく、品質が落ちにくい食品に表示されます。

  • カップ麺
  • スナック菓子
  • チーズ
  • ペットボトル飲料 など

※参考:農林水産省「消費期限と賞味期限:農林水産省」[1]

消費期限・賞味期限を表示しなくてもよい食品もある

アイスクリームのように、長期間保存していても品質にほとんど変化がない食品は、期限の表示を省略できます。具体的には、下記のような食品です。

  • アイスクリーム
  • チューイングガム
  • 砂糖・食塩・うま味調味料
  • 酒類
  • 氷 など

また、野菜などの農産物の場合、生鮮食品と区分されるため原則期限の表示は義務ではありません。ただし、千切りキャベツのようなカット野菜や冷凍野菜などの加工食品の場合は、期限の表示が必要になります。

※参考:厚生労働省「加工食品の表示に関する共通Q&A」[2]

消費期限・賞味期限の表示方法

消費期限・賞味期限の設定がある食品は、消費者がすぐに確認できるように、袋や容器、ペットボトルの場合はキャップなど、期限を包装上に表示しなければなりません。以下、消費期限・賞味期限の表示方法について解説します。

原則は「年月日」まで表示

消費期限・賞味期限のいずれも原則は「年月日」で表示する必要があります。例えば、「令和4年1月31日」、「4.1.31」、「2022.1.31」などです。ただし、賞味期限の場合、期限が製造日から3か月を超えているのであれば「年月」で表示することもできます。

期限の表示

期限の表示は、原材料名や製造者名などの他の記載事項と一括して表示することが原則ですが、「消費期限 この面の上部に記載」など記載箇所を明示すれば、別に記載できます。

なお、弁当の場合は、必要な場合は時間まで表示することが望ましいです。

製造年月日は表示不要

かつては、消費期限・賞味期限ではなく、製造年月日の表示が原則でした。しかし、技術が進んでより長く保存できるようになり、製造年月日を見てもいつまで食べてよいか分かりにくくなったことから、1995年に制度改正され、製造年月日表示の原則がなくなりました。

なお、事業者は必要に応じ、任意で製造年月日を表示できます。

※参考:厚生労働省・農林水産省「加工食品の表示に関する共通Q&A」[2]

消費期限・賞味期限の設定方法は?

消費期限・賞味期限は、客観的に見て妥当な期限である必要があります。そのため、食品の性質や袋・容器などの包装の形態などさまざまな要素を考慮し、科学的・合理的な根拠を基に期限を設定しなければなりません。

ここからは、消費期限・賞味期限がどのように設定されているかについて解説します。

対象食品をよく知る者が設定・表示

対象食品についてもっともよく知っている者が、消費期限・賞味期限を設定・表示しなければなりません。原則として、下記の業者が該当します。

  • 輸入食品以外の食品の場合:製造業者、加工業者、販売業者
  • 輸入食品の場合:輸入業者

設定された消費期限・賞味期限については、これらの業者に責任が発生します。

科学的・合理的な根拠に基づき、設定

消費期限・賞味期限は、客観的な観点から定める必要があるため、さまざまな試験で得た科学的・合理的な根拠を基に設定されています。厚生労働省・農林水産省の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」[3]では、基本的な考え方について、下記の手順を示しています。

① 微生物試験・理化学試験・官能試験など客観的な項目や指標に基づき、期限を設定する
② 食品の特性に応じて、①で設定された期限に1未満の係数(安全係数といいます)をかけ、①の期限よりも短く期間を設定する

※出典:厚生労働省・農林水産省「食品期限表示の設定のためのガイドライン」[3]

冷蔵庫

消費期限・賞味期限の長さと食品添加物の関係性

食品が腐ったり、品質が劣化したりしないように、食品添加物を使用する場合があります。しかし、消費期限・賞味期限が長いからといって、必ずしも添加物が多く使われているとは限りません。消費期限・賞味期限の長さは、製造方法や衛生状況、搬送時の温度管理などさまざまな要因が関係しています。

なお、食品添加物を使用している場合、原則すべての添加物を表示する必要があるため、心配な場合は表示で確認するようにしましょう。

※参考:東京都福祉保健局「消費期限や賞味期限が長い食品は、食品添加物をたくさん使っているのですか?【食品安全FAQ】」[4]

消費期限・賞味期限を過ぎても食べていい?

消費期限を過ぎた食品の場合、品質が劣化して安全とはいえないため、食べないようにしましょう。

一方、賞味期限を過ぎた食品の場合、品質が十分によい状態であれば、食べられることもあります。しかし、どの程度の経過日数であれば問題なく美味しく食べられるかまでは、一概にはいえません。食品の性質や製造時の衛生状況、家庭での保管状況などによって差があるためです。

賞味期限を過ぎた食品があれば、見た目やにおいなどの五感で、食べてもよいかどうかを判断するようにしましょう。あわせて、調理方法を工夫することなどによって、食品の無駄な廃棄を減らしていくことも重要です。

※参考:厚生労働省・農林水産省「加工食品の表示に関する共通Q&A」[2]

開封後の消費期限・賞味期限|期限に関係なく早めに食べる

消費期限・賞味期限は、未開封かつ適切に保存していることを条件に定められています。そのため、消費期限・賞味期限ともに、一度開封したら、期限にかかわらずなるべく早めに食べたほうがよいでしょう。

なお、開封前は常温保存とされていても、開封後は冷蔵保存となる食品があります。食品に記載されている保存方法を確認し、各食品にあわせて適切に保管するようにしましょう。

※参考:厚生労働省・農林水産省「加工食品の表示に関する共通Q&A」[2]

【具体例を紹介】食品別の消費期限・賞味期限

食品には、製造方法や時期によって、期限が変化するものがあります。また、開封後の食品については、早めに消費する、冷蔵庫で保管するなど食品によって取り扱いに注意が必要です。

ここでは、具体例として、3つの食品について紹介します。

牛乳|消費期限表示と賞味期限表示の2種類あり

牛乳の場合、殺菌工程によって期限の設定が異なります。

低温殺菌牛乳は、未開封で保存しても劣化が早いため、消費期限を設定しなければなりません。

一方、高温殺菌牛乳は、低温殺菌牛乳に比べて劣化が遅いため、賞味期限を設定します。高温殺菌牛乳の場合、未開封で10℃以下の冷蔵庫で保存していれば、賞味期限を多少過ぎていても飲んでも問題はありません。ただし開封後は、期限にかかわらず、2日程度で飲み切るようにしましょう。

牛乳

卵|賞味期限はパック後2週間程度

卵の場合、賞味期限が設定・表記されます。その期限は時期によって異なり、春・秋は産卵後25日以内、夏は産卵後16日以内、冬は、産卵後57日以内です。

市販の卵については、多くの場合、年間を通してパック後2週間程度と設定されています。賞味期限を1〜2日程度過ぎたとしても、温度など保存方法が適切であれば生でも食べても問題ない場合もあります。加熱して調理すれば、より安全に食べられます。

ペットボトル飲料|賞味期限は6か月~1年程度

ペットボトル飲料の場合、商品によって異なりますが、未開封であれば賞味期限6か月~1年程度が目安になります。多くの場合、期限はキャップの周りやラベルに表記されています。

口を直接つけて飲む場合、開封後8時間を目安に飲みきるようにしましょう。コップに注いで飲む場合は、お茶や水などは2~3日以内、野菜・果実飲料は3~4日以内を目安に飲み切ることをおすすめします。なお、飲みかけのペットボトル飲料は、キャップを閉めて必ず冷蔵庫に保管し、早めに飲みきるようにしましょう。

まとめ

食品を食べる際には、消費期限と賞味期限について正しく理解をした上で、期限を適切に管理しながら食べることが大切です。

消費期限を過ぎた食品は食べられませんが、賞味期限を過ぎた食品は食べられる場合もあります。すぐに捨ててしまわず、見た目やにおいなどを確認し、食べられるかどうかを食品ごとに判断するようにしましょう。

また、食品ロスの観点から、消費期限や賞味期限を意識し、買い物や調理について計画的に考えていくことも重要です。無駄な買い物を避け、残っているものや期限が迫っているものから消費するなどして、食品ロスの解消に努めましょう。

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