妊娠・出産・新生児

新生児・赤ちゃんの服装は?着せ方や季節・月齢別のおすすめを紹介

新生児服は、肌着・ウェア・防寒着など種類が多く、季節によっても必要なアイテムが異なるので、「どんな種類がある?」「何が必要?」など疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、新生児に必要な服の種類や選び方のポイント、季節別・月齢別のおすすめの服装、よくある質問などについてご紹介します。

新生児の服装の基本スタイルは「肌着」+「ウェア」

新生児の服装は、汗を吸収しやすい短肌着の上に、コンビ肌着や長肌着を重ね、最後に季節に応じたウェアを着せるのが基本スタイルです。

肌着とウェア

赤ちゃんが快適に過ごせるように、暑い季節は肌着を1枚減らす、寒い季節は防寒着を着せるなどして調節しましょう。肌着やウェアの種類、季節別の服装については、後ほど詳しく解説します。

また、赤ちゃんは汗をかきやすいので、着替え用に短肌着とコンビ肌着はそれぞれ5枚程度、ウェアは3~5枚程度持っておくことがおすすめです。

新生児にとって快適な室温・湿度

新生児にとって快適な室温の目安は、夏は約28℃、冬は約20℃です[1]。湿度は季節を問わず約50%を目安に、エアコンや加湿器・除湿器などを使って調節しましょう。

新生児は体温調節機能が未熟なので、服装の調節だけでなく、部屋も快適な環境に整えることが大切です。快適な服装の調整や環境づくりは、新生児の健康を守るために欠かせません。

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新生児の服の種類

新生児服の種類は、以下の4つに分けられます。

ここからは、新生児服の種類や特徴について紹介します。

肌着

肌着は、赤ちゃんの肌に直接触れるものです。赤ちゃんは一年中汗をかくので、着替え用に多めに準備しておきましょう。

なお、肌着にもいくつかの種類があり、それぞれ丈の長さや役割が異なります。各肌着の特徴は以下のとおりです。

短肌着

短肌着とは、袖丈が短く、裾が腰辺りまでの長さの肌着です。肌着を着たままおむつを替えられるのが特徴です。着替え用には、5枚以上用意しておくと安心です。

短肌着

コンビ肌着

コンビ肌着とは、短肌着の上に重ねる袖丈の長い肌着です。股下にスナップボタンが付いているので、はだける心配がありません。

コンビ肌着

長肌着

長肌着とは、裾の長いワンピースタイプの肌着です。裾をめくるとすぐにおむつを替えられるので、おむつ替えを頻繁に行う時期に重宝します。

長肌着

ロンパース

ロンパースは、上下がつながった肌着のことで、「ボディスーツ」とも呼ばれています。股下にスナップボタンが付いているため、おむつ替えしやすく、はだけにくいのが特徴で、活発に動き出した赤ちゃんにもおすすめです。

ロンパース

ウェア

新生児用のウェアは、大人でいう洋服のことです。月齢が低いうちは、着替えさせやすい前開きタイプが便利です。赤ちゃんの首がすわり、よく動くようになったら、かぶって着脱できるものに切り替えるとお着替えが楽になりますよ。

ここでは、ウェアの種類や特徴について紹介します。

ドレスオール

ドレスオールとは、前開きのワンピース型になっているウェアです。新生児期に便利な作りで、「ベビードレス」とも呼ばれており、「セレモニードレス」もこの形状です。

ドレスオール

カバーオール

カバーオールは、ロンパースと同様に、上下がつながったウェアです。ロンパースは肌着として着用しますが、カバーオールは肌着の上に着るものを指します。

股下が分かれているので、足の動きが活発になる頃に重宝します。足をバタバタ動かすようになったら、ドレスオールからカバーオールへ切り替えると良いです。

カバーオール

ツーウェイ(2way)オール

ツーウェイオールとは、股下にスナップボタンがついていて、ドレスオールとカバーオール、両方の着せ方ができるウェアのことです。成長に合わせて形を変えられるため、長く使えて便利です。

ツーウェイオール

防寒着

赤ちゃんは、大人に比べて体温調整が苦手なため、寒い時期の外出や夏場のエアコンによる冷え対策として、防寒着を必ず用意してあげましょう。

ここでは、赤ちゃんの防寒着の種類を紹介します。

ベスト

ベストは、肌寒い時期のお散歩やエアコンの冷房で冷えたときなど、季節を問わず活躍するアイテムです。ウェアの上から重ねるだけで簡単に体温調節ができます。

ベスト

バギーオール

バギーオールとは、全身を覆うカバーオール型の防寒着です。主に外出時に着用するもので、ベビーカーや抱っこひもで移動させるときには必須のアイテムだといえるでしょう。フード付きのものが多く、頭まで覆うことができます。

バギーオール

その他小物

これまで紹介した衣服のほかに、以下のような小物があると防寒や衛生管理に便利です。必要に応じて用意しておきましょう。

おくるみ

おくるみで包んであげると、赤ちゃんを抱っこしやすくなります。

また、お母さんのおなかにいたときと似た状態になり、赤ちゃんが安心感を得やすくなるといわれています。季節に合わせた素材のものを用意しましょう。

ガーゼハンカチ

ガーゼハンカチは、授乳、沐浴(もくよく)、吐き戻しの拭き取りや汗・体拭きなど、多目的に使用でき、何枚あっても重宝します。肌触りの良いガーゼ素材を選びましょう。枚数は10枚以上が目安です。

ミトン

ミトンを着けることで、赤ちゃんが自分の爪で顔に引っかき傷をつけてしまうことを防げます。就寝時に着けることで、引っかき傷の防止や手指の防寒にも役立つアイテムです。

ミトンのイメージ

帽子

帽子は、赤ちゃんのやわらかい頭の保護と防寒に使用します。夏の暑い日は日よけとして、気温が下がる秋冬は体温調節アイテムとしても役立ちます。1~2個用意しておくと便利です。

靴下

寒い時期のお出かけの際は、冷えの予防として靴下を履かせてあげましょう。なお、赤ちゃんは足の裏で熱を発散して体温調節をしているので、適温の室内で靴下を履かせる必要はありません。

スタイ

スタイとは、よだれかけのことです。スタイを着けることで、吐き戻しやよだれで服が汚れるのを防げます。

新生児期はよだれの量が少ないので、出産後しばらくしてから購入しても遅くありません。

スタイのイメージ

新生児の服の選び方

新生児は、成長するにつれて体の大きさが急激に変化するため、頻繁に服のサイズアップをする必要があります。また、服の素材によって着心地が異なります。

以下では、月齢別のウェアのサイズの目安や素材・機能性について解説します。

サイズ

月齢12か月までの、服のサイズ目安は以下のとおりです。

月齢 身長 体重 サイズ
0~3か月 40~50cm 3~6kg 50~60
3~6か月 50~60cm 6~9kg 60~70
7~12か月 70cm 9~11kg 70~80

3か月ごとを目安に、服のサイズアップを検討しましょう。ジャストサイズの服は必要な分だけ購入すると、無駄が少なく済みます。

素材

赤ちゃんの肌はデリケートなので、綿100%の素材を選ぶのがおすすめです。ただし、同じ綿でも織り方などによって種類が分かれており、それぞれ通気性や保湿性、動きやすさが大きく異なります。

1年中着やすいのはフライス、春夏は通気性の高いガーゼ・天竺(てんじく)、秋冬は保温性の高いスムース・パイル素材のウェアがおすすめです。また、縫い目が赤ちゃんの肌に触れてチクチクしないように、外縫いのものを選ぶと良いでしょう。

季節に応じたおすすめの素材の特徴は、以下のとおりです。

素材 フライス ガーゼ 天竺 スムース パイル
通気性
保湿性
伸縮性
吸水・速乾性
おすすめ
の季節
通年 春・夏 春・夏 秋・冬 秋・冬

機能性

新生児服を選ぶときには、着脱のしやすさなどの機能性も重要です。以下の要素を確認して選ぶようにしましょう。

おむつ替えのしやすさ
月齢が低いうちは、コンビ肌着やドレスオールなどおむつ替えのしやすいタイプを選びましょう。
手足の動かしやすさ
足の動きが活発になってきたら、動かしやすいボディスーツがおすすめです。
着脱のしやすさ
首がすわる頃までは、着替えのしやすい前開きタイプが便利です。
洗濯機で洗えるか
赤ちゃんは1日に何度も着替えをします。洗濯機で洗えるものを選ぶようにしましょう。

【季節別】新生児のおすすめの服装

赤ちゃんは体温調節が苦手なので、「肌着+ウェア」を基本として、季節に応じた服を着せてあげることが大切です。

ここからは、赤ちゃんにおすすめの服装を季節別に紹介します。

春・初夏生まれ:肌着+ウェア

寒暖差のある時期は、その日の気温によって適した服を着せるようにしましょう。

室内で過ごす場合、短肌着+コンビ肌着(または長肌着)の上にドレスオールなどのウェアを重ねます。暖かい日は、短肌着+コンビ肌着(または長肌着)のみでも大丈夫です。

また、春は少しずつ気温が高くなっていく時期でもあるので、赤ちゃんが汗をかきやすくなります。通気性と速乾性の良い素材(ガーゼやメッシュなど)の肌着を取り入れると快適に過ごせるでしょう。

盛夏生まれ:肌着

たくさん汗をかく気温なら短肌着、汗ばむ程度ならコンビ肌着(または長肌着)1枚でOKです。おでかけのときは、そこに薄手のドレスオールを重ねましょう。

冷房が強い場所では肌着を2枚重ねたり、コットン生地のおくるみを使ったりして、急激に身体が冷えないようにしてください。

汗をかきやすい夏は、吸湿性・通気性の高い素材の肌着を選びましょう。また、背中のあせも対策に、汗取りパッドを使うと効果的です。

通気性の良い肌着を着た赤ちゃんのイメージ

秋生まれ:肌着+ウェア

秋も春と同様に、季節の変わり目で寒暖差が激しい季節です。気温が徐々に下がっていくので、寒さに柔軟に対応できる服を選びましょう。

室内で過ごすときには、基本的に短肌着+コンビ肌着(または長肌着)とウェアを重ねれば十分な場合が多いです。外出するときは、ベストや冬素材のおくるみを用意したり、ウェアの素材を暖かいパイル生地に変更したりして、防寒対策をしましょう。

寒さ対策には、靴下や帽子も有効なので、必要に応じて身に着けてあげましょう。

冬生まれ:肌着+ウェア+ベスト

冬は寒さ対策が必須ですが、着こみすぎると逆に汗をかく原因になってしまいます。その日の気温や過ごす場所によって、服装を調節してあげましょう。

暖房の効いた室内では、肌着を2枚重ね、その上からさらに長袖のウェアを着せます。少し寒そうだなと感じたときには、ベストを着せたり、冬素材のおくるみを使ったりして、こまめに調節すると良いでしょう。

外出時は防寒着が必須です。帽子や靴下に加え、風を通しにくく、全身をすっぽり覆うことができるバギーオールを着せるのがおすすめです。

防寒着を着た赤ちゃんのイメージ

【月齢別】赤ちゃんの肌着・ウェアの変化

赤ちゃんは、成長するにつれてできることが増えるので、衣類も動きやすいものに変える必要があります。

ここでは、赤ちゃんの月齢や成長に応じた適切な服装について解説します。

月齢:0か月~2か月

月齢 0か月~2か月
成長の目安 ねんね期
肌着
  • 短肌着
  • コンビ肌着
ウェア
  • ドレスオール
  • カバーオール

月齢:3か月~5か月

月齢 3か月~5か月
成長の目安 首すわり期
肌着
  • 短肌着
  • コンビ肌着
  • ロンパース
ウェア
  • ツーウェイオール
  • カバーオール

月齢:6か月~8か月

月齢 6か月~8か月
成長の目安 おすわり・はいはい期
肌着
  • ロンパース
ウェア
  • セパレートタイプ

月齢:9か月~12か月

月齢 9か月~12か月
成長の目安 つたい歩き・たっち期
肌着
  • ロンパース
  • セパレートの肌着
ウェア
  • セパレートタイプ

生後6か月頃までは、お世話のしやすい短肌着・コンビ肌着が便利です。支えがなくても座れるようになる生後7か月目以降は、ロンパースやセパレートの肌着に変えていきましょう。

ウェアは、生後2か月頃まではドレスオールがおすすめです。ツーウェイ(2way)オールやカバーオールは、生後5か月頃までが目安で、それ以降はセパレートタイプのズボンなども着用できるようになります。

新生児の服についてよくある質問

ここからは、新生児の服についてのよくある質問をまとめてご紹介します。

肌着を着せる手順は?

新生児に肌着を着せるときは、以下の手順で行います。

  1. 内側に短肌着、外側にコンビ肌着(または長肌着)を重ねて広げます。
  2. 重ねた肌着の上に赤ちゃんを寝かせ、腕を通してあげましょう。このとき、赤ちゃんの手を引っ張って着せようとすると、赤ちゃんがけがをしてしまう可能性もあるため、肌着の袖を引っ張って調整します。
  3. 着せた後は、脱げないようにひもで調整し、背中側のもたつきをとってあげましょう。

新品の服はそのまま着せて大丈夫?

新品の服は、赤ちゃんに着させる前に「水通し」を行うようにしましょう。水通しとは、その名の通り一度水に通して軽く洗うことです。水通しは、吸汗性を良くするのと同時に、服に付いているホルムアルデヒドを除去するのが目的です。

現在、衣服に使用されるホルムアルデヒドは安全な数値まで抑えられていますが、皮膚機能が未熟な赤ちゃんのためにも、洗って取り除いておくとより安心です。多くのベビー服は、ホルマリン移染防止のためにビニール袋に入っているので、洗う直前に袋から出すようにしましょう。

水通しは、清潔な洗面器に水またはぬるま湯を入れもみ洗いする方法と、洗濯ネットに入れてドライコース(弱水流)で洗う方法の2パターンがあります。洗濯機を使う際は、必ず洗濯槽を洗浄してから洗いましょう。

洗濯は大人と分けたほうがいい?

新生児服の洗濯は、大人の衣類と分けて洗うのが望ましいです。大人の洋服に使われているホルムアルデヒドのほか、服に付着した化粧品や制汗剤などの物質が新生児服に移るリスクがあるので、しばらくは別々に洗うようにしましょう。

デリケートな赤ちゃんの肌に合わせて、漂白剤や蛍光漂白剤入りの洗剤は使わず、赤ちゃん用の無添加洗剤やせっけんを使うことをおすすめします。

赤ちゃんの衣類

乾燥機にかけても大丈夫?

新生児服を乾燥機にかけても問題ないかどうかは、服についている洗濯表示をチェックしましょう

オーガニックコットンなど、肌にやさしい素材で作られたベビーウェアは、乾燥機にかけると縮みや繊維の質が低下する原因になるので、乾燥機は使わないほうが安心です。とくに、肌着は洗濯する頻度が高いので、洗濯表示を見て正しくケアをしてあげましょう。

まとめ

新生児の服装は、「肌着+ウェア」が基本です。体温調節が苦手な赤ちゃんのために、必要に応じて防寒着や小物も用意しましょう。

赤ちゃんの服は、数か月でサイズが変わっていくので、買いすぎは避け、赤ちゃんの成長に合わせて徐々にそろえてみてください。

  1. 東京電力エナジーパートナー「くらひろ by TEPCO」:
    医師監修:新生児の赤ちゃんが快適な室温・湿度は?暑い・寒いときのサインも

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