紅葉狩り(もみじがり)の意味や由来は?2026年の地域別の見頃も解説
紅葉狩りとは、秋(例年9~11月ごろを中心)に山や公園などへ出かけ、美しい紅葉を鑑賞する行楽行事のことです。鮮やかに彩られた山々を鑑賞することです。毎年全国各地の紅葉スポットには多くの人が訪れますが、「紅葉狩りにはどのような意味があるのか」「なぜ“狩り”という言葉が使われているのか」と疑問に思う方もいるでしょう。
この記事では、紅葉狩りの意味や言葉の由来、歴史的な背景を分かりやすく解説します。古くから日本で親しまれてきた紅葉狩りについて知ることで、紅葉狩りを深く楽しめるようになるでしょう。
おすすめの時期や楽しみ方も紹介するため、紅葉狩りを予定している方はぜひ参考にしてください。
目次
紅葉狩りの意味【木が紅く染まる景色を楽しむ行事】
「紅葉狩り(もみじがり)」とは、秋(例年9~11月ごろを中心)に山や公園などへ出かけ、美しい紅葉を鑑賞する行楽行事のことです。
現存する最古の歌集である万葉集に「紅葉」という言葉が出てくることから、少なくとも約1200年前には、貴族の間で紅葉狩りが行われていたことが分かっています。しかし、この頃はまだ現在のように行事として定着しているわけではありませんでした。
江戸時代中期に、伊勢神宮を参詣する「伊勢講(いせこう)」や熊野三山を参詣する「熊野詣(くまのもうで)」が流行した影響により、庶民の間で紅葉狩りが一般化しました。この時代に、紅葉した木の下に集まり秋の味覚を楽しむという現代の紅葉狩りに近い形が作られていったといわれています。
現代では、野山だけでなく街路樹、公園、庭園など、身近な場所でも葉が紅く色づいた木々を見られる場所が多く、秋の行楽として多くの人が紅葉狩りを楽しんでいます。

「もみじ」を「紅葉」と書くようになった由来
「紅葉」という言葉は、「揉み出づ」という動詞から変化したのが由来だといわれています。
古代の日本人は、紅花を揉んで色を抽出することを「揉み出づ(もみいづ)」という動詞で表現していました。そのときに抽出された赤や黄色の色素と、秋に色づく落葉樹の色合いが似ていたことから、落葉樹の葉が紅くなる様子に対して「揉み出づ」を省略した「もみつ」という表現が使われ始めました。
その後、紅くなった葉そのものを「もみつ」の連用形である「もみち」で名詞化して呼ぶようになり、それが時代の変化とともに濁音化して、「もみじ」になったといわれています。

紅葉狩りに「狩り」が付いている由来
紅葉狩りの「狩り」とは「鑑賞すること」を指します。
平安時代中期に書かれた「宇津保物語」では、桜の花を鑑賞することが「桜狩り」と表現されており、「狩り=鑑賞」という理解はその頃からすでに広まっていたようです。
他にも、紅葉狩りに「狩り」が付けられるようになった由来として有力なものを3つ紹介します。
貴族が紅葉を眺めることを「狩り」に例えた
紅葉狩りの「狩り」の由来のひとつとして、紅葉の鑑賞を「狩り」に例えたという説があります。
紅葉を見るためには、牛車(ぎっしゃ)では進めない山道を歩く必要があります。しかし、平安時代の貴族にとって野山を歩くことは身分の低い者が行う行為とされ、あまり好ましく思われていませんでした。そのため、「狩り」という名目に見立てて「紅葉狩り」と呼ぶことで、紅葉の鑑賞を楽しんでいたと考えられています。
紅葉の木の枝を折って鑑賞していた
紅葉狩りの「狩り」の由来には、平安時代の貴族たちが実際に紅葉の枝を折り(狩り)、手にとって鑑賞していたという説も有力です。
現代の紅葉狩りは見て楽しむことが主ですが、当時は獲物を狩るように、紅葉の枝を折って集めていたと考えられます。なお、現在では紅葉の木を折るのは禁止されているため、見て楽しむだけにしましょう。
「鬼女紅葉伝説」の登場人物から広まった
「紅葉狩り」という言葉は、平安時代に紅葉(もみじ)という女性を平維茂(たいらのこれもち)という武将が討ち取った(狩った)という伝説に由来しているという説もあります。
紅葉はかつて貴族の側室になるほどの美しい女性でしたが、京から追放されて山里で暮らすようになりました。はじめは村で穏やかに暮らしていましたが、次第に近隣の村を荒らすようになり、やがて「鬼女」と呼ばれるようになったといいます。
その後、朝廷の命を受けて紅葉の退治に乗り出した維茂は、最初は苦戦を強いられますが、神仏の力を借りることで見事紅葉を征伐したとされています。

紅葉狩りの楽しみ方5選
紅葉狩りには、さまざまな楽しみ方があります。おすすめの楽しみ方を5つ紹介しますので、これから紅葉狩りに出かける方はぜひ参考にしてみてください。
綺麗な風景を見て楽しむ
紅葉狩りの最も基本的な楽しみ方は、やはり鮮やかに色づいた木々が織りなす壮大な風景を眺めることです。山肌一面が赤や黄色に染まる紅葉の絨毯や、渓谷を流れる清流と紅葉のコントラスト、滝と紅葉のダイナミックな組み合わせなど、場所によって様々な表情を見せてくれます。
とくに、日の光を浴びてキラキラと輝く葉は息をのむほどの美しさです。写真に収めるのはもちろん、ただ立ち止まってその景色を目に焼き付けるだけでも、心は十分に満たされることでしょう。
公園でピクニックしながら楽しむ
秋の公園は、絶好の紅葉狩りスポットです。近所に公園があれば、紅葉がしっかりと色づいて天気も良いタイミングを狙って足を運べるでしょう。
都市部の公園にはイチョウ並木が多く、秋には視界一面に鮮やかな黄色が広がります。公共交通機関で行ける都市公園なら、近隣のカフェやパン屋さんでランチをテイクアウトして、ピクニック気分で紅葉を鑑賞するという楽しみ方もあります。

秋が旬の食べ物と一緒に楽しむ
「食欲の秋」と紅葉狩りを同時に楽しむのもおすすめのプランです。
紅葉の季節には、栗やサンマ、サツマイモといった数多くの食材が旬になり、美味しい商品も多く出回ります。紅葉スポットで旬の食材を取り入れたお弁当を食べれば、視覚だけでなく、味覚でも秋を実感できるでしょう。
近年は、紅葉スポットの周辺で秋の味覚をつかったメニューを用意している飲食店も多いため、友人や家族と一緒に、紅葉と飲食店巡りを楽しむプランを組むのもおすすめです。
寺社や庭園などで和に触れながら楽しむ
お寺や庭園に出かけて紅葉を見るのも、おすすめの楽しみ方のひとつです。
お寺や庭園は、普段からしっかりと手入れが行き届いているだけではなく、“和”を演出するように作られているため、美しい景観を楽しめます。
なかには、紅葉の時期に合わせて特別拝観を行っているお寺や、夜間のライトアップをしている庭園などもあり、紅葉と和のマッチングを楽しむことができるのでおすすめです。
温泉に浸かりながら楽しむ
心身の疲れを癒せる温泉に浸かりながらの紅葉狩りも、至福のひとときとなります。
人混みが苦手という方は、混雑する有名な紅葉スポットでは落ち着いて紅葉鑑賞を楽しめないかもしれません。
その点、ゆっくりとお湯に浸かりながら、秋の風物詩でもある紅葉を眺められる温泉は、紅葉狩りの時間をおだやかに過ごしたい方に適しています。
2026年の紅葉の見頃予想・おすすめスポット【地域別】
紅葉の見頃は地域によって変わります。
以下に、例年の紅葉の見頃と、2026年10月14日に日本気象協会が発表した2026年の紅葉の見頃予想[1]とおすすめスポットを地域ごとに紹介します。こちらを参考に、紅葉狩りのスケジュールを立てる際にお役立てください。
北海道・東北:9月~11月
北日本は秋の訪れが早く、日本でいち早く紅葉シーズンを迎える地域です。
北海道は、全国の中でも紅葉が早く始まる地域です。早い場所では9月中旬頃から色づき始め、例年は9月下旬から11月上旬ごろに見頃を迎えます。2026年の見頃は例年並みと予想されています。
東北地方の紅葉の見頃は、例年9月下旬から11月下旬頃です。2026年も例年と同様の時期に見頃を迎える見込みです。標高の高い山岳地帯から平地と紅葉前線が南下するため、長期間にわたって紅葉を楽しめます。
| 2026年の見頃予想 | 例年の見頃時期 | |
|---|---|---|
| 定山渓温泉 (北海道) |
10月9日から | 10月上旬~10月中旬 |
| 大沼国定公園 (北海道) |
10月24日から | 10月中旬~11月上旬 |
| 奥入瀬渓流 (青森県) |
10月15日から | 10月中旬~11月上旬 |
| 鳴子峡 (宮城県) |
10月25日から | 10月中旬~11月上旬 |
| 裏磐梯 (福島県) |
10月24日から | 10月中旬~11月上旬 |

関東・甲信越:10月上旬~12月上旬
関東・甲信越地方では、例年10月上旬から12月上旬ごろに紅葉の見頃を迎えます。2026年の見頃は、平年並みか、平年より遅くなると予想されています。
関東では、山間部の観光地に加えて、都市部の公園などにも紅葉の名所が多くあります。旅行はもちろん、日帰りでも気軽に紅葉を楽しめるのが魅力です。平地の紅葉スポットでは、11月中旬から12月上旬ごろに見頃を迎える所が多いと予想されています。
甲信越は高い山が多く、標高の高い地域では10月上旬頃から紅葉シーズンが始まります。山岳地帯では、山肌を赤や黄色に染まる美しい紅葉を楽しめます。
| 2026年の見頃予想 | 例年の見頃時期 | |
|---|---|---|
| 尾瀬ヶ原 (群馬県/新潟県/福島県) |
10月上旬から | 9月下旬~10月上旬 |
| 日光(いろは坂) (栃木県) |
10月23日から | 10月上旬~10月下旬 |
| 高尾山 (東京都) |
11月19日から | 11月中旬~12月上旬 |
| 明治神宮外苑 (東京都) |
11月下旬から | 11月中旬~12月上旬 |
| 弥彦公園 (新潟県) |
11月10日から | 10月下旬~11月中旬 |
| 上高地 (長野県) |
10月15日から | 10月上旬~11月上旬 |
近畿・東海・北陸:10月中旬~12月上旬
近畿・東海・北陸地方では、例年10月中旬から12月上旬まで紅葉シーズンが続きます。2026年の見頃は、平年並みか平年より遅くなると予想されています。気候や地域、標高によっては、10月上旬から葉の色が変わったり、12月下旬まで紅葉が続いたりする地域もあります。
近畿地方では、11月中旬から12月上旬頃に見頃を迎えます。歴史ある寺社や城郭が多く、紅葉の美しい景観を楽しめるのが魅力です。
東海地方では、10月中旬から11月下旬頃が紅葉シーズンです。渓谷や川、滝などの名所が多く、水辺と紅葉が織りなす美しい景色を楽しめます。
北陸地方では、10月下旬から11月下旬頃に紅葉シーズンを迎えます。渓谷や庭園、歴史ある建造物とともに紅葉を楽しめるスポットが多いのも特徴です。
| 2026年の見頃予想 | 例年の見頃時期 | |
|---|---|---|
| 嵐山 (京都府) |
11月13日から | 11月下旬~12月上旬 |
| 勝尾寺 (大阪府) |
11月中旬から | 11月中旬~12月上旬 |
| 姫路城 (兵庫県) |
11月中旬から | 11月中旬~11月下旬 |
| 白川郷 (岐阜県) |
10月31日から | 10月中旬~11月中旬 |
| 香嵐渓 (愛知県) |
11月16日から | 11月中旬~11月下旬 |
| 黒部渓谷 (富山県) |
11月上旬から | 10月下旬~11月中旬 |
| 兼六園 (石川県) |
11月下旬から | 11月中旬~11月下旬 |

中国・四国・九州:10月下旬~12月上旬
中国・四国・九州地方では、例年10月下旬から12月上旬まで紅葉を楽しめます。2026年の見頃は、平年並みか平年より遅くなると予想されています。
中国・四国地方では、11月上旬から11月下旬頃に紅葉の見頃を迎えます。公園や渓谷、山間部などに紅葉の名所が多く、美しい秋の景色を楽しめます。
九州地方は、11月上旬から12月上旬頃が紅葉シーズンです。断崖が続く渓谷など、大自然の絶景と紅葉を同時に味わえるスポットが豊富にあります。
| 2026年の見頃予想 | 例年の見頃時期 | |
|---|---|---|
| 宮島 (広島県) |
11月18日から | 11月中旬~11月下旬 |
| 大山 (鳥取県) |
10月28日から | 10月下旬~11月上旬 |
| 寒霞渓 (香川県) |
11月12日から | 11月上旬~11月下旬 |
| 秋月城址 (福岡県) |
11月中旬から | 11月中旬~11月下旬 |
| 深耶馬渓 (大分県) |
11月10日から | 11月上旬~11月下旬 |
| 高千穂峡 (宮崎県) |
11月16日から | 11月中旬~11月下旬 |
まとめ
紅葉狩りは約1200年前から親しまれる秋の行楽で、山や公園、庭園などで美しく色づいた紅葉を鑑賞する行事です。また、「紅葉(もみじ)」は「揉み出づ(もみいづ)」が語源とされ、「狩り」は「鑑賞すること」を意味するとされています。
今回は、紅葉狩りの意味や歴史的な由来、さまざまな楽しみ方を紹介しました。最後に、記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 紅葉狩りは、約1200年前から続く紅葉を鑑賞する秋の行楽行事。
- 「紅葉」は「揉み出づ」が語源、「狩り」は鑑賞を意味するとされる。
- 紅葉狩りは、絶景鑑賞のほか、ピクニックや秋の味覚、寺社巡り、温泉などと組み合わせて楽しめる。
- 2026年の紅葉は、9月下旬から12月上旬頃まで全国各地で楽しめる見込み。
紅葉の見頃は地域や標高により異なるため、お出かけ前に最新の紅葉情報を確認するのがおすすめです。この秋はぜひご家族やご友人と一緒に紅葉狩りに出かけてみてはいかがでしょうか。
- 日本気象協会:
tenki.jp「2026年紅葉見頃予想<第2回>」
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
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