連絡帳 書き方
小学生

小学校の連絡帳の書き方は?例文やNGポイントを解説

小学生のお子さんを持つママ・パパの中には、「連絡帳の書き方がわからない」「トラブルがあったときの報告方法がわからない」といった方も多いでしょう。

小学校の連絡帳は、子どもが自分で記入する箇所があるという点が、保育園までの連絡帳との大きな違いで、基本的には「書き出しとむすびの挨拶」「要件・要望」「日時・場所」の3つを記載できれば問題ありません。

今回は、小学校の連絡帳の目的やケース別の具体的な例文も踏まえ、連絡帳の正しい書き方を解説していきます。

小学校の連絡帳の目的とは?

最初に、小学校で連絡帳の提出がルールになっている目的を解説します。

子どもから連絡事項を受け取れる

小学校の連絡帳は、子どもの「伝える力」を養う目的があるため、基本的には子どもに記入してもらいます。子どもにとっては時間割や宿題内容、提出物、明日の持ち物などの必要事項を連絡帳に記入することで、「書くトレーニング」になります。

一方、保護者と先生が個別に連絡を取り合う事項があるときは、子どもにお願いして連絡帳を借りて、親が記入しましょう。

小学校の連絡帳には、一般的に記載をわかりやすくするための「しるし」が使われます。以下は、連絡帳に使われる代表的なしるしとそれぞれの意味です。

  • も⃝
    丸囲みの「も」:持ち物
  • し⃝
    丸囲みの「し」:宿題
  • ぷ⃝
    丸囲みの「ぷ」:プリントの枚数

欠席・早退を先生に連絡できる

今後の予定を記載して欠席や早退を事前に先生へ伝えることも、連絡帳の重要な目的のひとつです。例えば、急な欠席や早退は電話連絡で行い、前もって分かっている場合は、連絡帳で行うというルールを決めている学校もあります。

何らかの事情があり、遅刻や早退、欠席を事前に伝える際の書き方については、本記事の後半で説明しています。

子どもに関する連絡事項を先生に伝えられる

小学校の連絡帳は、先生への相談や報告としても用いられます。例えば、自宅で普段と違う様子が子どもに見られたことなどを報告し、後日に直接話を聞く機会を設けるといった使い方もできます。

ただし、連絡帳に記載した内容は、子どもの目にも触れるため、隠しておきたい相談事や込み入った話は、電話や手紙などを使うようにしましょう。

連絡帳を使った相談の書き方は、後述の「▼【ケース別】連絡帳の例文・書き方」で詳しく解説します。

子どもに関する連絡事項を先生に伝えられる

連絡帳の書き方の基本ルール

連絡帳の書き方のルールは主に以下のとおりです。

ここからはそれぞれのルールについて、解説していきます。

書き出しとむすびの挨拶を記載する

文頭には書き出しの挨拶を、文末にはむすびの挨拶を記載しましょう。それぞれ、「いつもお世話になっております」「よろしくお願いいたします」といった文言が一般的です。

挨拶から始め、挨拶で締めくくることで、礼儀正しい印象を与えられます。反対に、文頭と文末に何の挨拶もない場合、マナーがないととられる可能性があります。

要件・要望は簡潔に書く

本文部分の要件・要望は「どのような理由で、どうしたいのか」をはっきりと簡潔に伝えることが大切です。要望の意図がわかりにくいと内容が伝わらず、何十人も児童を抱えて忙しい先生としては、対応が後回しになってしまう場合もあります。

連絡帳に書いた文章が、先生にとってわかりやすくなっているか確認したうえで提出するようにしましょう。

日時・場所等の情報は正確に伝える

連絡帳に書く情報はあいまいにせず、具体的かつ正確に書くよう努めましょう。例えば「月末」という単語は幅があり、実際の日にちがわかりません。できるだけ、具体的に書くようにすると良いでしょう。

文字でのコミュニケーションは、誤解を生まずに的確に伝えることが大切です。とくに、日にちや時間・場所等は間違いがないか確認してください。

【ケース別】連絡帳の例文・書き方

小学校の連絡帳では、先生にいろいろな相談をすることが考えられます。以下では、連絡帳の例文・書き方をケース別に解説しますので参考にしてください。

事前に遅刻連絡をする場合

特定の日に遅刻することが事前から決まっている場合は、連絡帳でその旨を伝えておきましょう。

例えば通院で遅刻するのであれば、登校予定時刻を先生に共有しておくことが大切です。時間が読めないケースもありますが、その場合は目安の時間であることを含めて連絡帳へ記載しましょう。

例文

お世話になっております。◯月◯日は定期検診があるため登校が◯時ごろになる見込みです。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

事前に早退連絡をする場合

早退する予定がある場合は、連絡帳でそのことを事前に伝えておきましょう。なお、授業の合間や昼食後など、学校の時間割に合わせて早退のタイミングを決めると親切です。

車で迎えに行くのであれば、子どもをピックアップする場所も併せて書いておきましょう。

例文

いつもお世話になっております。〇日の午後は、病院の予定があるため早退させていただきます。給食後の13:00ごろ、正面玄関に車で迎えに行きますので、お手数ですが連れて来ていただけると大変助かります。よろしくお願いいたします。

家庭の都合により欠席する場合

家庭の都合による欠席も、連絡帳で伝えられます。親族が亡くなり、お通夜やお葬式がある際には、欠席扱いにならず忌引き(出席扱い)となることがあるため、しっかりとその旨を記入するようにしましょう。

その他の予定の場合も、予定の内容を正確に記載しておくことが大切です。

例文

お世話になっております。◯◯の祖母が亡くなりましたので、◯日まで欠席させていただきます。忌引き扱いとして検討していただければと思います。よろしくお願いします。

体調不良により欠席する場合

学校によっては、体調不良による欠席を連絡帳に記載して、近所の子どもに届けてもらうことがルール化されている場合があります。その場合には、自宅での様子と、発熱があれば体温まで正確に伝えましょう。医師の診断が出ている場合は、その病名も知らせてください。

また、明日以降も休む必要があるもしくはその見込みがあれば、その点も伝えましょう。

例文

お世話になっております。昨晩から◯◯の体調が優れず、今朝検温すると37.5℃の熱がありました。今日は休ませ、明日以降も様子を見ようと思います。よろしくお願いします。

新型コロナウイルス・インフルエンザ等に罹患した場合

他の児童へ感染する病気になった疑いがある場合は、連絡帳にそのことを正確に記載しなければなりません。

特に、新型コロナウイルスやインフルエンザで欠席する場合は、出席停止扱いとなる場合もあります。病名と休む期間を医師に確認したうえで、学校にも連絡しましょう。

例文

お世話になっております。昨日から◯◯の体調が悪く、病院に連れて行ったところ、インフルエンザと診断されました。解熱後◯日まで休む必要があるとのことでした。体調の様子を見ながら、回復次第連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

体育の見学を申し出る場合

授業を見学させてほしい際は、保護者による連絡帳への記入が必要です。例えば、指を骨折してノートをとれない場合など、体育の授業以外でも特別な配慮が必要な場合にも、その旨を連絡帳で伝えましょう。

記載時は、子どもの状態を具体的に書くほか、なぜケガや病気(症状)になってしまったのか、経緯まで詳しく書くことが大切です。

例文

お世話になっています。昨日の帰宅途中、道で転んで足首をひねってしまったようです。ひとまず登校させましたが、病院の先生からは安静にするよう指示されているため、本日の体育は見学とさせてください。よろしくお願いいたします。

友だち同士のトラブルについて伝えたい場合

子どもたちの間で起こったトラブルなどの事案については、まずは連絡帳を使って対面での相談を申し入れ、先生たちに時間を作ってもらえるようにしましょう。

この際、後々のトラブルを防ぐために、相手方の子の実名は書かないようにしてください。仲裁によってトラブルが解決した場合は、後日、連絡帳で一言お礼を添えておくと先生も安心できます。

例文

いつも◯◯がお世話になっています。ひとつご相談させてください。最近、〇〇がクラスの他の子との関係で困っていることがあるようです。可能でしたら、電話か対面でお話しさせていただけますでしょうか。お手数ですが、ご都合の良い日時をお知らせいただけますと大変助かります。

先生にお願い事や相談事がある場合

友だち同士のトラブルなど、込み入った内容のお願い事や相談事は、対面の時間を設けてもらうよう連絡帳に記載しましょう。

担任の先生では手に負えないような事態であれば、学年主任や管理職の先生への連絡も検討してください。なお、それほど込み入っていない内容であれば、要点を簡潔にまとめて連絡帳へ記入し、回答をもらう形でも問題ありません。

例文

お世話になっております。給食の件でご相談なのですが、〇〇はにんじんが苦手なようです。家庭の食事でもにんじんを食べられるように教育していますが、先生のほうでもにんじんを残さないよう、指導していただけますでしょうか?お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

先生にお礼を伝える場合

先生にお礼を伝えたい場合は、形式にこだわらず気持ちをストレートに記載するのがおすすめです。

「先日」「あの時」などと書いても相手に伝わらないことがあるので、明確にお礼を伝えたい事柄を記載しましょう。「安心しました」「子どもも喜んでいました」など、感謝の気持ちを書いておくことも好印象につながるポイントです。

例文

いつも大変お世話になっております。個人面談の際は、〇〇の授業中の様子を詳しく教えていただき、ありがとうございました。ゆっくりですが、クラスのみんなとも打ち解け、学校にも慣れているようで安心しております。〇〇も学校を楽しんでいるようです。今後とも、よろしくお願いいたします。

先生に家庭の事情を把握してほしい場合

少し複雑な家庭の事情があり、先生の配慮をお願いしたい場合、文章だと誤解を生むおそれがあるため、まずは連絡帳で直接会う約束を取り付けるとよいでしょう。

子どもに見られたくない場合、記録を残したくない場合などは、便箋に書いて連絡帳にはさむのもひとつの方法です。特に、単身赴任の場合などは、緊急連絡先の変更など特別な手続きが必要になることがあるため、念のため先生に知らせておきましょう。

例文

いつもお世話になっております。主人が単身赴任となりました。今まで緊急連絡先を主人の携帯番号にしており、それ以外にも手続きなど必要かと思います。今後のことも含めて、一度面談を設けていただくことは可能でしょうか。ご確認よろしくお願いいたします。

連絡帳に書いてはいけないNGポイント

小学校の連絡帳では、書いてはいけない内容を意識しておくことが大切です。連絡帳に書くべきではないNGポイントを解説します。

電話で直接連絡すべき内容は書かない

直接先生と話して相談すべき内容は、連絡帳に書かないようにしましょう。文字だけでのコミュニケーションでは誤解が生まれやすく、一方的にお願いされるだけでは先生も困ってしまいます。

特に、以下のような内容は連絡帳だけで済ませず、電話や対面などで先生に直接相談する約束を取り付けてください。

  • 友だちとのケンカ・トラブル
  • 子どもの悩み
  • 学校への要望・希望
  • 引っ越しの連絡

学校・行事・クラスに関する要望を書かない

学校・行事・クラスに関する要望を書く場としては、連絡帳は適していません。

何か問題があった際に学校側の対応が不誠実だと、保護者として憤りを感じ、対応について疑問を呈したくなるのはもっともです。しかし、過剰に反応してしまうと、かえって学校で子どもの居心地が悪くなってしまったり、本来の問題が解決しなかったりすることが考えられます。

不満がある場合は、一方的に要望を連絡帳に伝えるのではなく相談という形をとり、冷静に問題点や相談事として伝えたほうが、学校側も真摯に対応してくれる可能性が高いでしょう。

子どもと親の会話

まとめ

小学校の連絡帳は、学校での子どもの様子を知るため、先生と円滑なコミュニケーションをとるために重要なツールです。

特に、先生との信頼関係を築くことは大切です。この記事を参考に、好印象かつスムーズに物事を進められる連絡帳の書き方を心がけてください。

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