ワイナリー
レジャー・アウトドア

ワイナリーの楽しみ方やマナーを解説!ワイナリー見学のおすすめスポットも紹介!

ワインの醸造所であるワイナリーのなかには、見学を受け入れている施設も数多く存在します。生産地によって異なるワインづくりの特徴を深く学んだり、現地ならではの雰囲気を楽しんだりするには、ガイドツアーやテイスティングコースに参加するのもおすすめです。今回は、ワイナリー見学のポイントや見学時のマナー、おすすめワイナリー情報などをご紹介します。

ワイナリーとは?

ワイナリーとは、ワインの醸造所を指す言葉です。畑で採れたぶどうを圧搾、発酵させてワインにする工場とイメージしていただければ間違いありません。

日本国内においては、山梨県がワイン生産量のトップを誇ります。ワイナリーの数も多く、日本のワインづくりのパイオニアとして有名な「シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー」も同県に所在します。

山梨県同様、ワインづくりに恵まれた気候を持つ長野県にも、国内有数のワイナリーが点在します。そのほか、北海道も成長が著しいワイン生産地のひとつです。このように、日本中にその土地の気候や土壌の特性を生かしたワイナリーが存在します。

ワイナリー見学で楽しめること

ワインに関する知識が増えるだけでなく、さまざまな体験を通して、より深くワイン造りを知り、楽しめるのがワイナリー見学の魅力です。これからはじめてのワイナリー見学を計画中の方に、その楽しみ方をお伝えします。

醸造所の見学でワインの歴史や醸造工程を学ぶ

醸造所の中はワインづくりの現場そのもの。私たちの元にどうやっておいしいワインが届けられているのか、その醸造の工程を目で直接学べます。また、生産者などによるガイドツアーを開催しているワイナリーも珍しくはありません。生産者のワインづくりへの思いや、その土地ならではのワインづくりの特徴などを詳しく伺うことで、ワイナリーのこだわりや特徴をしっかり理解することができるでしょう。

その他、ワインの歴史などについて展示・説明しているワイナリーも少なくありません。“最古のお酒”とも言われるワインの誕生やこれまでの進化を一緒に学ぶことによって、よりワインに対する知識が深まります。

ぶどう畑見学でその時期にしかできない体験をする

ワイナリーによっては、ぶどう畑の見学もさせてくれる場合もあります。ワインになる前のぶどうの品種を直接見てみたり、その土地にあったぶどうの栽培方法や工夫を知ったりできるのは、現地に足を運んだ時にしかできない体験です。

また、ぶどうの収穫時期には、ぶどうの収穫作業やぶどう踏み、圧搾など、ワインづくりの体験プランを用意するワイナリーもあります。なかには、摘みたてのぶどうを絞ったジュースを試飲させてくれる施設も。ワイナリーならではの、楽しくておいしい体験と言えるでしょう。

ぶどう畑

なお、ぶどうは4月頃に花を咲かせます。ぶどうの花は「満開!」といった派手さはありませんが、可憐な奥ゆかしさが感じられ、風情があります。ぶどう畑でないとなかなか見られない光景でもあるため、春先の見学の際にはぜひチェックしてみてください。

テイスティングでレアなワインを楽しむ

それぞれのワイナリーでつくられる“ここでしか飲めない”レアワインのテイスティングはワイナリー見学の醍醐味。気に入った場合は、ショップで購入もできます。また、11月頃は新酒の出荷時期。テイスティングで最新年の出来を確かめるという、ワイン好きにはたまらない楽しみ方もおすすめです。

自分好みのワイナリーを探すポイント

ワイナリー見学に興味が湧いたなら、早速自分好みの施設を探してみましょう。以下のポイントに注目してみてください。

立地やアクセス

多くのワイナリーは地方に点在しており、最寄り駅からも離れている傾向にあります。訪問する際には、車やタクシーを使う可能性が高いため、距離感について事前に調べておきましょう。

土壌やぶどうの品種

まずは普段ご自身が好んで飲んでいるワインがつくられた土壌やぶどうの品種について調べます。その上で、お好みの品種でワインを作っているワイナリーを見学することで、より学びが深まるでしょう。また、ご自身が苦手なワインに近い製造方法の場合は、はじめは避けておくほうが無難です。

テイスティングの方法

ワイナリーによっては、初心者の方にテイスティングの指導をしてくれる施設もあります。まだワイン初心者であるなら、こうしたサービスが受けられるワイナリーを選ぶのもおすすめです。

テイスティング

ワイナリー見学の内容

ワイナリー見学には、来場者が自由に室内を歩き回れるパターンだけでなく、ガイドさんの案内と解説を聞きながら順路を進むパターンがあります。ご自身がワイナリーをどう見学したいのかを踏まえ、ニーズにあったワイナリーを選びましょう。

ペアリングの有無

ワインは単体でもおいしいですが、食べ物と合わせることで真価を発揮するとも言えます。そのため、ワイナリーで料理の提供があるかどうかは大きなポイントになるでしょう。食事とワインを一緒に楽しみたいという方は、事前にワイナリーにレストランの有無をチェックしておくことをおすすめします。

初心者におすすめのワイナリー5選

日本全国にいくつもあるワイナリーのなかから、はじめての見学にぴったりな施設を5つご紹介します。
※各見学ツアー等の開催については、事前に施設へご確認ください

千歳ワイナリー(北海道)

1923年に創業した山梨県勝沼町(現・甲州市)の老舗「中央葡萄酒」の第2ワイナリーとしてつくられたのが千歳ワイナリーです。

千歳の名産であるハスカップを使用した醸造酒の製造からはじまり、北の産地に特化した高品質なワインを作り続けています。日本のピノノワール栽培の第一人者である木村農園産のピノノワール、ケルナーを使用して千歳ワイナリーのメインブランド「北ワイン」の醸造・販売を行っています。

醸造施設を見学できる無料の工場見学ツアーがあり、一部の北ワインやハスカップワインの試飲を楽しめます。

北海道中央葡萄酒・千歳ワイナリー

  • 北海道千歳市高台1丁目7番地
    ※道央道千歳ICより車で15分、JR千歳駅より徒歩で10分(駐車場3台あり)
  • 電話: 0123-27-2460
  • HP:http://www.chitose-winery.jp/

シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー(山梨県)

明治10年に設立された「大日本山梨葡萄酒会社」をルーツとするシャトー・メルシャン。日本ワインのパイオニアとして知られる同社の勝沼ワイナリーでは、自社管理畑「城の平ヴィンヤード」で栽培した上質なカベルネ・ソーヴィニョンを使用したアイコンワイン「城の平 オルトゥス」から、甲州やマスカット・ベーリーAなどを使用した普段使いのワインまで幅広いラインナップが揃っています。

予約不要で見学できるエリアが常設されているほか、ワインのプロによる解説付きワイナリーツアーも。醸造施設や3種類のセラー、ぶどう畑をじっくりと見学できます。その他、テイスティングカフェやワインショップなど、見どころがたくさん。はじめてワイナリー見学をする方にもおすすめです。

シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー

  • 山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1
    ※勝沼ぶどう郷駅からタクシーで約8分
  • 電話:0553-44-1011
  • HP:https://www.chateaumercian.com/

SAYS FARM (富山県)

SAYS FARMは、ドメーヌとして100%自社栽培・醸造にこだわったワイン造りを続けるワイナリー。眺めのよい丘に広がるぶどう畑や実際にワインが作られている醸造施設を農園スタッフが案内してくれるワイナリー見学ツアー(予約限定、有料)も開催しています。

地元の食材をシンプルにいただけるレストランや1日1組限定で利用するゲストハウスも併設しています。ハウス内には本格的な料理も可能なキッチンも完備されており、SAYSFARMのワインと共に、暮らすように滞在する時間を楽しめます。

SAYS FARM

  • 富山県氷見市余川字北山23
    ※JR氷見駅からタクシーで約20分
  • 電話:0766-72-8288
  • HP:https://www.saysfarm.com/

カーブドッチワイナリー (新潟県)

カーブドッチワイナリーは、広大なぶどう畑の中に佇むエレガントなワイナリーです。特筆すべきはワイン用ぶどうの栽培に適していると言われる砂地の土壌。この地に植えてきたぶどうは40種以上、現在でも19種のぶどうが植えられています。

敷地内にはレストランやショップ、温泉などの施設も充実しており、テイスティング付きのワイナリーツアーやペアリングランチ(有料)を楽しむのもおすすめです。また、宿泊施設もあるため、繊細なワインの味わいをめいっぱい楽しみたいという方はぜひ滞在を検討してみてください。

カーブドッチワイナリー

  • 新潟県新潟市西蒲区角田浜1661
    ※JR「新潟駅」より無料送迎バスあり(要予約)、JR越後線「内野駅」よりタクシーで約15分
  • 電話:0256-77-2288
  • HP:https://www.docci.com/

マンズワイン 小諸ワイナリー(長野県)

千曲川ワインバレーの先駆けとして全国的に名が知られているマンズワイン小諸ワイナリー。国内外のVIPをもてなした実績を持つプレミアム日本ワイン「ソラリス」シリーズを中心にワインづくりが行われています。

ワイナリーのぶどう畑には、日本で最良のぶどう栽培を目指しマンズワインが考案した「レインカット栽培法」の設備が見られます。ワイナリーツアー(有料)に参加すれば、ワイナリースタッフによるぶどう畑や日本庭園、普段非公開の地下セラーの案内のほか、4種類のワインのテイスティングも楽しめます。

マンズワイン 小諸ワイナリー

  • 長野県小諸市諸375
    ※JR小海線・しなの鉄道 小諸駅よりタクシーで約10分
    北陸新幹線 佐久平駅よりタクシーで約30分
  • 電話:0267-22-6341
  • HP:https://mannswines.com/

ワイナリー見学時のマナーと注意点

ここからは、ワイナリー見学をする際のマナーについて見ていきましょう。他の参加者やワイナリーの従業員さんに迷惑がかからないよう、以下の行為は控えてください。

予約が必要かなどの事前確認

施設によっては、当日の見学ができない場合もあります。できれば数日前の段階で確認をし、必要に応じて予約を取るようにしましょう。

この際、見学やツアーの内容についても質問するのがおすすめです。ワインづくりは季節によって見学できる内容が大きく異なります。そのため、事前に現在の状況を聞いておくと安心です。併せてネットなどで予習をしておくと、さらにワイナリー見学を楽しめます。

飲食物の持ち込みとペットの同伴は避ける

ワイナリー見学では、飲食物の持ち込みやペットの同伴は基本的に禁止と考えてください。いずれも食品の安全性に大きく関わる行為です。このほかにも、ワイナリー内で持ち込みが禁止されているものは持参しないようにしましょう。

20歳未満の同伴者に関する確認

20歳未満のお子さんがいる場合など、同伴が可能かも事前に確認してください。20歳未満の見学を禁止しているワイナリーがある可能性も考慮し、チェックしておきましょう。

匂いの強い香水はつけていかない

マナー違反となりやすいのが香水です。ワインは香りが命とも言える飲み物。にもかかわらず、強い匂いの香水を付けていては、せっかくの芳醇さを楽しめません。

試飲の順番を意識する

よりワインの味わいを感じるために、スパークリングワイン→白ワイン→赤ワインの順で口を付けるようにしましょう。赤ワインは香りが強く、タンニンも多めなので、はじめに味わうと次のワインのポテンシャルを感じにくくなるおそれがあります。味と香りの薄いワインから順に試飲していくことで、ワインの個性をより楽しめるでしょう。

ワイナリーのリサーチに使えるサイトをチェック!

最後に、自分にぴったりのワイナリーを探そうとする際におすすめのサイトをご紹介します。

まずは日本ワイナリー協会(JAPAN WINERIES ASSOCIATION)が運営するワイナリーのポータルサイトです。地域を絞ることで、全国のワイナリーを一覧表示可能。住所やホームページなどの基本情報に加え、見学時の料金やおすすめのワインなどが掲載されています。

日本ワイナリー協会と同じく、「日本のワインを愛する会」は多くの国内ワイナリーを紹介しているポータルサイトです。工場見学が可能な施設のみを絞り込んで検索できるなど、使い勝手も良くおすすめです。

まとめ

ワイナリー見学は、ワインの製造工程を知り、試飲などの体験を通じて、よりワイン造りへの造詣を深められるアクティビティです。複数の地域のワイナリーに足を運べば、その土地の風土に合わせた独自のこだわりなども学べるでしょう。

お気に入りのワイナリー見学を、毎年恒例のイベントにするのもおすすめです。今回ご紹介したワイナリー見学のポイントやマナーを生かしながら、ワイン造りの魅力を堪能してください。

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